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ゲームの舞台の学園へ

結末

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「再度確認するが、本当にアリス・ビスクランド嬢が其方をいじめ、襲わせたことに間違いはないのだな?嘘偽りはないな?」

「はいっ!王様、どうかアリスを捕らえて下さい」

 国王陛下のお言葉に、はっきりと答えたクライブ様をみて、私は彼女の結末を悟りました。

 国王陛下に嘘偽りな証言をした。
それだけで、処罰の対象となります。

 しかも、不敬な発言の数々に、ご令嬢を襲わせたこと。彼女の罪は許されるものではありません。

 おそらくは、処刑されるのではないでしょうか。

 クライブ様が、心から反省してくれていたなら、どうにか処刑の結末だけは回避したいと思っていました。

 でもクライブ様は変わられなかった。
今回見逃したら、また同じことを繰り返すでしょう。

 セシル様の腕に身を寄せると、気づいたセシル様がそっと抱き寄せてくれます。

 クライブ様を許せないと思っていました。その気持ちは今も変わりません。
 あの襲われそうになったご令嬢は、まだ学園に出てくることができていません。
 そのことを思うと、絶対に許してはいけないのです。

 だけど。
同じ転生者として、もっと何かしてあげられたのではないか。転生者だと打ち明けて話していれば、あんな愚行はしなかったのではないか。
 そう考えてしまうのです。

 私はクライブ様を許すことはできません。ですが、彼女の行く末を悲しいと思ってしまいます。

「そうか。リリア・クライブ。其方の言うことは嘘ばかりだな」

「えっ?ち、違います!王様!!私は本当に・・・」

「調べはついている。お前が渡したという媚薬入りの菓子も子爵子息から提出済みだ」

「嘘っ!?アイツ全部食べたって言ったのに!」

「語るに落ちるとはこのことだな。衛兵!リリア・クライブを拘束せよ!」

 国王陛下の号令で、クライブ様は取り押さえられました。

「離してよっ!私はヒロインなんだからっ!!セシルもルイスも私のこと好きになるんだからっ!!」

「何を訳のわからんことを!執行日まで牢に入れておけ!」

「離して!ルイスっ!ルイスっ!!ドレス贈ってくれたでしょ。私のこと好きでしょ?助けてよっ!!」

 伸ばされる手を、汚らわしいもののように、ルイスお兄様が払い除けます。

「お前なんかを好きになるわけがないだろう?そのドレスを見た時、クライブ男爵は何も言わなかったか?まさか、男爵令嬢といえど、ドレスの禁忌の色すら知らないとは。それから、僕の名前を図々しく呼ばないでくれ。虫唾が走る!!」

「そ、そんな・・・どうしてよっ!セシル!セシルぅ!!助けて!助けてっ!!」

「衛兵!さっさと連れて行け!耳障りだ」

 クライブ様は、泣き喚きながら衛兵に引きずられるように連れ出されて行きました。

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