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今までも、これからも《最終話》
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「「「おめでとうございます、ルミナス様」」」
チェリーさん、レイラ、エレンの言葉に、にっこりと笑った。
「ありがとう」
何とか1年で婚姻の準備を終え、今日私は王太子妃となる。
グラディウス王国王都には、王太子殿下の婚姻を知らせる鐘が鳴り響き、今日は王都中がお祝い騒ぎだ。
ウエディングドレスは、この世界でも純白。
そこに、クリス様の色のアメジストやサファイアが散りばめられ、宝飾品もサファイアとアメジスト。
私と対になるように、クリス様は銀色と藍色の刺繍を施された衣装と、アレキサンドライトの宝飾品を付けられている。
この後、教皇様の前で婚姻式が行われ、その後に王都でパレードとなる。
私は準備を終えて、控室で呼ばれるのを待っている。
礼拝堂に入って、中央でクリス様に手を取られてから、教皇様の前に向かう。
頭の中で、ここ最近ずっと繰り返していた段取りを思い浮かべる。
目の前に立つチェリーさんたちは、嬉しそうな笑みを浮かべたままだ。
この1年で、チェリーさんは侍女見習いから侍女になり、エレンは今日をもって私の護衛騎士を辞する。
レイラは、私付きの侍女として王宮に上がることになっている。
「ルミナス・コンフェルト公爵令嬢様。お時間です」
外から声をかけられ、私はレイラの手を借りて立ち上がった。
もう今では前世での名前も、暮らしも思い出せなくなってきている。
多分だけど、ルミナスの体に私の魂が定着したということだろう。
死ぬはずじゃなかったからって、転生ガチャとやらを何度も回したら、永遠に悪役令嬢しか出ない気がした。
だから、有名どころの乙女ゲームの悪役令嬢に転生を希望したけど。
あのオネエさんの言ったとおりだったわ。
悪役令嬢になるかどうかは、私の行動次第。
本来なら婚約者になるはずだった第2王子との婚約を回避できたと思ったら、何故か王太子殿下であるクリストフ様の婚約者になったけど。
本来なら、ヒロインであるチェリーさんに宿っているはずの聖女の力まで、私に宿っていたけど。
エレーヌやカクラムみたいに、乙女ゲームの中に出てくるお花畑キャラもいて、何事もなかったとは言えないけど。
私は、私の思う通りに行動して、それを私を溺愛するお父様たちやクリス様が支えてくれて、概ね幸せな人生を歩んでいると思う。
向かいから歩いてくるクリス様の姿が見えた。
うん。安定のカッコ良さだわ。
「ルミィ。僕の愛しいルミナス。必ず幸せにするよ」
うん。安定の溺愛ぶりだわ。
愛しい旦那様に微笑みかける。
「クリストフ王太子殿下。愛しています」
私はこれまでも、これからも、胸を張ってこの世界で生きていく。
大好きなこの人とー
***fin***
ご愛読ありがとうございました。
これにて完結です。
このあと、チェリーのその後。エレンのその後。そしてクリスとルミナスのその後の番外編にて終了となります。
チェリーさん、レイラ、エレンの言葉に、にっこりと笑った。
「ありがとう」
何とか1年で婚姻の準備を終え、今日私は王太子妃となる。
グラディウス王国王都には、王太子殿下の婚姻を知らせる鐘が鳴り響き、今日は王都中がお祝い騒ぎだ。
ウエディングドレスは、この世界でも純白。
そこに、クリス様の色のアメジストやサファイアが散りばめられ、宝飾品もサファイアとアメジスト。
私と対になるように、クリス様は銀色と藍色の刺繍を施された衣装と、アレキサンドライトの宝飾品を付けられている。
この後、教皇様の前で婚姻式が行われ、その後に王都でパレードとなる。
私は準備を終えて、控室で呼ばれるのを待っている。
礼拝堂に入って、中央でクリス様に手を取られてから、教皇様の前に向かう。
頭の中で、ここ最近ずっと繰り返していた段取りを思い浮かべる。
目の前に立つチェリーさんたちは、嬉しそうな笑みを浮かべたままだ。
この1年で、チェリーさんは侍女見習いから侍女になり、エレンは今日をもって私の護衛騎士を辞する。
レイラは、私付きの侍女として王宮に上がることになっている。
「ルミナス・コンフェルト公爵令嬢様。お時間です」
外から声をかけられ、私はレイラの手を借りて立ち上がった。
もう今では前世での名前も、暮らしも思い出せなくなってきている。
多分だけど、ルミナスの体に私の魂が定着したということだろう。
死ぬはずじゃなかったからって、転生ガチャとやらを何度も回したら、永遠に悪役令嬢しか出ない気がした。
だから、有名どころの乙女ゲームの悪役令嬢に転生を希望したけど。
あのオネエさんの言ったとおりだったわ。
悪役令嬢になるかどうかは、私の行動次第。
本来なら婚約者になるはずだった第2王子との婚約を回避できたと思ったら、何故か王太子殿下であるクリストフ様の婚約者になったけど。
本来なら、ヒロインであるチェリーさんに宿っているはずの聖女の力まで、私に宿っていたけど。
エレーヌやカクラムみたいに、乙女ゲームの中に出てくるお花畑キャラもいて、何事もなかったとは言えないけど。
私は、私の思う通りに行動して、それを私を溺愛するお父様たちやクリス様が支えてくれて、概ね幸せな人生を歩んでいると思う。
向かいから歩いてくるクリス様の姿が見えた。
うん。安定のカッコ良さだわ。
「ルミィ。僕の愛しいルミナス。必ず幸せにするよ」
うん。安定の溺愛ぶりだわ。
愛しい旦那様に微笑みかける。
「クリストフ王太子殿下。愛しています」
私はこれまでも、これからも、胸を張ってこの世界で生きていく。
大好きなこの人とー
***fin***
ご愛読ありがとうございました。
これにて完結です。
このあと、チェリーのその後。エレンのその後。そしてクリスとルミナスのその後の番外編にて終了となります。
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