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馬に蹴られて・・・
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愕然とした様子のサリュ殿下に、ため息がもれた。
確かに悪い方ではないのでしょうけど、王族なのですしもう少し人の話を疑うべきでは?
オルコット男爵令息とは、ほとんど面識もなかったのでしょうし。
警戒心が足りないと思いますわ。
人のことは言えませんけど。
「メリッサ・・・」
「私・・・サリュ様に目も合わしてもらえなくなって、嫌われてしまったのだと思っていました」
「嫌いになどっ!」
「まさか、そんな誤解をされているとは思わなくて。私も聞けば良かったのかもしれませんが、嫌いになったのだと言われるのが怖くて」
お二人が見つめ合って・・・
あら?これって私、お邪魔虫なのでは?
でも、オルコット男爵令息やラムズベルト侯爵夫人の話もしなきゃならないし。
これ、一旦退出してから改めて来た方がいいかしら?
馬に蹴られそうなんだけど。
チラリとハンナを見ると、コックリと頷かれた。
やっぱりそうよね。
「大切なお話がありますの。あとで参りますから、まずは二人でよく話し合ってくださいまし」
「・・・すまない」
「それはサングリア様におっしゃってくださいな。それでは」
サリュ殿下の申し訳なさそうなお顔に、やっぱりこの方は悪い方ではないのだと思う。
まぁ、王族としては詰めが甘いところがあるけど、そこは今回の件がいい教訓になったと思うわ。
やっぱりサングリア様はサリュ殿下のことを、お好きだったのね。
サリュ殿下もサングリア様をお好きだと、ご兄弟も言っていたし、拗れなくて良かったわ。
なんだか、ハデス様にお会いしたいわ。
しばらく二人きりにしておいた方がいいでしょうし、報告がてらにハデス様のところに行こうかしら。
「ハンナ。ハデス様はどちらかしら?」
「皇帝陛下とチェスをなさっておられるそうです」
「あら?陛下もお強いのかしら?」
「旦那様はチェスがお得意なのですか?」
ハンナに案内してもらいながら、そうねぇと頷いた。
「私に十回中四回は勝たれるから、お強いと思うわ」
「・・・奥様はお強いのですか?」
「うーん、どうかしら?お姉様とは互角だったから、弱くはないと思うわ。お姉様、マクラーレン王国に留学中に、学園一位になられたそうなの」
私も王太子妃教育を受け始めてからは、あまり時間がなくて対戦はしていなかったけど、エレメンタル帝国に来てからは、ハデス様に時々お相手していただいているのよね。
皇帝陛下もお強いのなら、お相手していただきたいわ。
少しワクワクしながら案内してもらったお部屋では、皇帝陛下がハデス様に四戦全敗していた。
確かに悪い方ではないのでしょうけど、王族なのですしもう少し人の話を疑うべきでは?
オルコット男爵令息とは、ほとんど面識もなかったのでしょうし。
警戒心が足りないと思いますわ。
人のことは言えませんけど。
「メリッサ・・・」
「私・・・サリュ様に目も合わしてもらえなくなって、嫌われてしまったのだと思っていました」
「嫌いになどっ!」
「まさか、そんな誤解をされているとは思わなくて。私も聞けば良かったのかもしれませんが、嫌いになったのだと言われるのが怖くて」
お二人が見つめ合って・・・
あら?これって私、お邪魔虫なのでは?
でも、オルコット男爵令息やラムズベルト侯爵夫人の話もしなきゃならないし。
これ、一旦退出してから改めて来た方がいいかしら?
馬に蹴られそうなんだけど。
チラリとハンナを見ると、コックリと頷かれた。
やっぱりそうよね。
「大切なお話がありますの。あとで参りますから、まずは二人でよく話し合ってくださいまし」
「・・・すまない」
「それはサングリア様におっしゃってくださいな。それでは」
サリュ殿下の申し訳なさそうなお顔に、やっぱりこの方は悪い方ではないのだと思う。
まぁ、王族としては詰めが甘いところがあるけど、そこは今回の件がいい教訓になったと思うわ。
やっぱりサングリア様はサリュ殿下のことを、お好きだったのね。
サリュ殿下もサングリア様をお好きだと、ご兄弟も言っていたし、拗れなくて良かったわ。
なんだか、ハデス様にお会いしたいわ。
しばらく二人きりにしておいた方がいいでしょうし、報告がてらにハデス様のところに行こうかしら。
「ハンナ。ハデス様はどちらかしら?」
「皇帝陛下とチェスをなさっておられるそうです」
「あら?陛下もお強いのかしら?」
「旦那様はチェスがお得意なのですか?」
ハンナに案内してもらいながら、そうねぇと頷いた。
「私に十回中四回は勝たれるから、お強いと思うわ」
「・・・奥様はお強いのですか?」
「うーん、どうかしら?お姉様とは互角だったから、弱くはないと思うわ。お姉様、マクラーレン王国に留学中に、学園一位になられたそうなの」
私も王太子妃教育を受け始めてからは、あまり時間がなくて対戦はしていなかったけど、エレメンタル帝国に来てからは、ハデス様に時々お相手していただいているのよね。
皇帝陛下もお強いのなら、お相手していただきたいわ。
少しワクワクしながら案内してもらったお部屋では、皇帝陛下がハデス様に四戦全敗していた。
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