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その自信はどこから?

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「ルイス様ぁ。その人が私のことを、階段から突き落とそうとっ!私っ、私はぁ、ただルイス様と仲良くなりたいって思っただけなのにぃ!」

「・・・」

 私は何を見せられているのかしら?

 ルイス・ウイングバード公爵令息に泣きながら訴えている、リエナイ男爵令嬢。

 その彼女を守るように支えている、何人かの令息たち。

 そして、突き落とそうとしたと冤罪をかけられている私。

 私の後ろにはリラとララがいて、リエナイ男爵令嬢を睨んでいる。

 側から見たら、どう見ても私が悪者よね。

 ルイス様なら大丈夫だとは思うけど、周りの方の中には、彼女の言い分を信用する方もいるかもしれないわ。

「今も、私を睨んでっ・・・怖いですぅ!」

「ドロシー!大丈夫だ。僕たちが守るからっ!」

「ウイングバード卿は、公平なお方だ!ちゃんと正しく裁いてくださる!」

 リエナイ様を周りの令息たちが慰めているけど、さすがに私を貶める発言はしないわね。

 彼らに見覚えもないし、もしかして下位貴族のご子息なのかしら?

「ひとつ聞きたい」

 まるで舞台か何かのようだとぼんやり眺めていると、ルイス様が口を開いた。

「ルイス様っ!ルイス様は私の言ってること、信じてくれますよねっ?」

「下位貴族の学ぶ建屋と、リビエラ嬢が学ぶ建屋は全く別だ。建屋の行き来は基本的に禁じられている。そして、顔を合わせる可能性のある食堂は平屋。どうやって階段から突き落とせるんだ?」

「そっ、それは・・・そっ、その人が私たちの教室まで追いかけて来て・・・」

「ほぉ?リビエラ嬢には常に・・・片時も離れずに護衛が付いている。その護衛を撒いて、君を追いかけたと?」

 私はあの日以来、絶対にリラとララのどちらかと行動を共にしている。

 少し離れることがあるとしたら、ご不浄の個室に入っている時と、王太子殿下たちとの食事の時だけだ。

 その時でも、付かず離れずの距離で仕えてくれている。

 そもそも、私がリビエラ嬢を突き落とさなければならないのか。

 理由があればして良いわけじゃないけど、そもそも理由すらない。

「そっそれは、その・・・」

「ああ。安心するが良い。リビエラ嬢がそのようなことをしたのなら、キチンと罰せられる。幸いにも、王太子殿下がこの学園に通われている関係で、学園内には諜報の人間が配置されている。証拠は見つかるだろう」

「ふぇ?えっ?あの、諜報って・・・」

「心配いらない。彼らは王家に仕えている人間だ。知ったことを王族の許可なく口にすることはない。王太子殿下に話しておこう」

 ルイス様の言葉に、リエナイ男爵令嬢たちは顔を青くした。


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