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第八十八話 愛らしい精霊様
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「もしかして、あなたは精霊様なのですか?」
『そうよ。やっと会えたね、エリンちゃん』
森の精霊様のような方を想像していたんだけど、出てきたのは、思ったよりかわいい子だった。
森の精霊様も嫌いではないんだけど、ちょっと威厳があり過ぎて、話すのが怖くてね。
『へへっ、あんなに小さかったエリンちゃんが、こんなに大きくなって……時が経つのは早いね。こっちの子は誰? 彼氏? やだー超イケメン!』
「エリン、彼女は何を言っているんだ?」
「えっと、私の成長を喜んでるのと、あなたは誰って聞いてます」
「俺? 俺はオーウェン・ヴァリアと申します。薬屋アトレをエリンと営業する傍ら、エリンとお付き合いをさせていただいております」
『ほ~! エリンちゃんにも春が来たのか~! 羨ましいわ~! あたしもカッコいい精霊が来ないかな~?』
見た目が可愛らしいからなのか、それとも明るい性格だからなのか。なんだかとっても親しみやすいわね。
『あたしさ、ずっとずーっと一人ぼっちで過ごしていたからさ、そういうのに憧れてんだ。この地に精霊はあたししかいし、人間達にはあたしの声は聞こえないし、姿を見せても怖がって逃げちゃうし』
「精霊様……」
『でもね、幼いあなたには、あたしの声が届いた! 姿を見せても、怖がらなかったどころか、あたしと友達になって、遊んでくれたの! それが嬉しくて!』
幼い頃の私は、そんなことをしていたの? ダメだ、全然思い出せないわ。
でも……精霊様の嬉しそうな表情は、嘘を言っているようには見えなかった。
『エリンちゃんと、もっと遊びたかったけど……エリンちゃんは変な奴らに連れていかれちゃった。あたしは後悔したよ。あたしが話しかけなければ、友達にならなければ……エリンちゃんはあの村で、幸せに生きられたって』
「精霊様のせいじゃありません! だから、そんな悲しそうな顔をしないでください……」
『やっぱりエリンちゃんは優しいね』
ふふっと笑った精霊様は、続けて言葉を紡ぎ始めた。
『あたしね、もうエリンちゃんとは会えないと思っていたんだ。でもね、エリンちゃんは帰ってきた! だから、もっと話したかったけど……アトレちゃんがずっと悲しんでいたのを知ってたから、村まで案内してから、話せるタイミングを待ってたんだよ』
「そうだったんですね……お待たせして申し訳ありません」
『あーもう! そんな堅苦しい話し方しないで! あたし達、友達なんだからさ!』
「友達……はい、わかり……じゃなかった。わかったわ」
思わず背筋をピンと伸ばしてしまった私の姿が面白かったのか、精霊様は楽しそうに笑っていた。
よくわからないけど、精霊様が喜んでくれるならいいかな。
『それでね、エリンちゃんに話しかけようとしたら、アトレちゃんの治療を始めちゃったじゃん? あたし感動しちゃったよ! だって、あんなに小さかった子が、立派になって頑張ってるんだもん!』
「精霊様は、私のお姉ちゃんみたいな人なのね」
『あ~……こんな性格だし、あながち間違ってないかも? あははっ』
「ふふっ」
『話を戻そうか。治療にかなり苦戦してるようだからさ、あたしが手伝ってあげようと思ってさ! そぉれ!』
そういうと、精霊様はふわりと手を上げる。すると、白い花達が、一斉にほんのりと光り始めた。
「これは……エリン、念の為に後ろに下がっててくれ」
オーウェン様に守られながら見守っていると、花達の光は一つの所に集まっていった。それから間もなく、精霊様の手の上には、黄金の花があった。
『はい、どうぞ』
「これは?」
『この花は、特別な力があるから、なにかの役にたつはず。大丈夫、エリンちゃんになら必ずできる! あたしはその姿を、ゆっくりと見守らせてもらうよ!』
「せ、精霊様!」
『またね、あたしの初めての友達!』
最後にそう言い残して、精霊様は光の粒子となって消えていってしまった。
この花は、一体何なのだろう。わからないことばかりだけど、いくつかわかることがある。それは、この花には精霊様の力が宿っていることと、間違いなくお母さんを助ける鍵になるだろう。
「エリン、彼女と一体どんな話をしていたんだ?」
「昔話と、私を助けてくれると言って、この花を……」
「こんな金色に輝く花は、見たことがないな」
「私も、多くの植物について勉強をしてきました。ですが、こんな植物は見たことがありません」
オーウェン様もどうやらこの花のことがわからないみたいで、不思議そうに花を眺めていた。
「オーウェン様、私は急いで戻って、この花で薬を作ります」
「わかった。急いで戻ろう」
「きゃあ!?」
力強く頷いたオーウェン様は、私のことを軽々とお姫様抱っこをすると、走って実家へと向かっていった。
い、今は恥ずかしいとか言っている場合じゃないわよね。私のために、こうして運んでくれているんだもの。
****
「戻ってきたはいいが……この花をどうするんだ?」
「そ、それは……」
実家に戻ってきた私は、机の上に置いた花を見ながら、その場で固まってしまった。
相手はこの辺境の地の風土病、薬の材料も全く未知の物だ。更に付け加えると、失敗してしまえば、この花を再度手に入るかどうかわからないし、私が思い込んでるだけで、薬として使えるかどうかもわからない。
その多すぎる不安要素が、私の言葉と思考を鈍らせていた……。
「ごほっごほっ……え、エリン……」
「お母さん!?」
色々と追い詰められて震えていると、お母さんが意識を取り戻し、私の名を呼んだ。
「そんなに悲しそうな顔をして……大きくなったというのに、笑った顔も、悲しそうな顔も……全然変わらないのね」
「お母さん、無理して話さなくていいから!」
まだ息があるとはいえ、明らかに時間が無いのは明白だった。私の勘が正しければ……もってあと数日だろう。
「懐かしいわ……あなたはよく夜泣きをする子でね……でも、この地に伝わるおとぎ話を……子守唄替わりに話すと……すぐに寝付いたものよ……この地を災いから救った、勇者様のお話……」
「お母さん!」
「…………」
その言葉を最後に、お母さんは再び眠りについてしまった。
どうすれば……どうすればいいの? せっかく可能性が生まれたかもしれないというのに、何も出来ないというの?
……待って。お母さんが今言っていた言葉……この地を救った勇者様の、おとぎ話? それって、モルガン様がお話していた、風土病によって村が滅びかけた過去の話を、伝承として残すためにおとぎ話となり、内容も子供向けになったって考えられない?
もしそうなら、今でもこの村はちゃんと存続しているということは、何かしらの理由でこの村は風土病に勝ったってことよね?
それなら……この病気を治す方法が記された記録があるかもしれない! 少し無理やりな考え方かもしれないけど、これしかないわ!
「オーウェン様、モルガン様の所に行きましょう!」
「突然どうしたんだ?」
「行きながらお話します! 待っててね、お母さん!」
私はオーウェン様の手を取ると、勢いよく実家を飛び出した。
せっかく精霊様に力を貸してもらったんだ。絶対に……絶対に諦めてたまるもんですか!
『そうよ。やっと会えたね、エリンちゃん』
森の精霊様のような方を想像していたんだけど、出てきたのは、思ったよりかわいい子だった。
森の精霊様も嫌いではないんだけど、ちょっと威厳があり過ぎて、話すのが怖くてね。
『へへっ、あんなに小さかったエリンちゃんが、こんなに大きくなって……時が経つのは早いね。こっちの子は誰? 彼氏? やだー超イケメン!』
「エリン、彼女は何を言っているんだ?」
「えっと、私の成長を喜んでるのと、あなたは誰って聞いてます」
「俺? 俺はオーウェン・ヴァリアと申します。薬屋アトレをエリンと営業する傍ら、エリンとお付き合いをさせていただいております」
『ほ~! エリンちゃんにも春が来たのか~! 羨ましいわ~! あたしもカッコいい精霊が来ないかな~?』
見た目が可愛らしいからなのか、それとも明るい性格だからなのか。なんだかとっても親しみやすいわね。
『あたしさ、ずっとずーっと一人ぼっちで過ごしていたからさ、そういうのに憧れてんだ。この地に精霊はあたししかいし、人間達にはあたしの声は聞こえないし、姿を見せても怖がって逃げちゃうし』
「精霊様……」
『でもね、幼いあなたには、あたしの声が届いた! 姿を見せても、怖がらなかったどころか、あたしと友達になって、遊んでくれたの! それが嬉しくて!』
幼い頃の私は、そんなことをしていたの? ダメだ、全然思い出せないわ。
でも……精霊様の嬉しそうな表情は、嘘を言っているようには見えなかった。
『エリンちゃんと、もっと遊びたかったけど……エリンちゃんは変な奴らに連れていかれちゃった。あたしは後悔したよ。あたしが話しかけなければ、友達にならなければ……エリンちゃんはあの村で、幸せに生きられたって』
「精霊様のせいじゃありません! だから、そんな悲しそうな顔をしないでください……」
『やっぱりエリンちゃんは優しいね』
ふふっと笑った精霊様は、続けて言葉を紡ぎ始めた。
『あたしね、もうエリンちゃんとは会えないと思っていたんだ。でもね、エリンちゃんは帰ってきた! だから、もっと話したかったけど……アトレちゃんがずっと悲しんでいたのを知ってたから、村まで案内してから、話せるタイミングを待ってたんだよ』
「そうだったんですね……お待たせして申し訳ありません」
『あーもう! そんな堅苦しい話し方しないで! あたし達、友達なんだからさ!』
「友達……はい、わかり……じゃなかった。わかったわ」
思わず背筋をピンと伸ばしてしまった私の姿が面白かったのか、精霊様は楽しそうに笑っていた。
よくわからないけど、精霊様が喜んでくれるならいいかな。
『それでね、エリンちゃんに話しかけようとしたら、アトレちゃんの治療を始めちゃったじゃん? あたし感動しちゃったよ! だって、あんなに小さかった子が、立派になって頑張ってるんだもん!』
「精霊様は、私のお姉ちゃんみたいな人なのね」
『あ~……こんな性格だし、あながち間違ってないかも? あははっ』
「ふふっ」
『話を戻そうか。治療にかなり苦戦してるようだからさ、あたしが手伝ってあげようと思ってさ! そぉれ!』
そういうと、精霊様はふわりと手を上げる。すると、白い花達が、一斉にほんのりと光り始めた。
「これは……エリン、念の為に後ろに下がっててくれ」
オーウェン様に守られながら見守っていると、花達の光は一つの所に集まっていった。それから間もなく、精霊様の手の上には、黄金の花があった。
『はい、どうぞ』
「これは?」
『この花は、特別な力があるから、なにかの役にたつはず。大丈夫、エリンちゃんになら必ずできる! あたしはその姿を、ゆっくりと見守らせてもらうよ!』
「せ、精霊様!」
『またね、あたしの初めての友達!』
最後にそう言い残して、精霊様は光の粒子となって消えていってしまった。
この花は、一体何なのだろう。わからないことばかりだけど、いくつかわかることがある。それは、この花には精霊様の力が宿っていることと、間違いなくお母さんを助ける鍵になるだろう。
「エリン、彼女と一体どんな話をしていたんだ?」
「昔話と、私を助けてくれると言って、この花を……」
「こんな金色に輝く花は、見たことがないな」
「私も、多くの植物について勉強をしてきました。ですが、こんな植物は見たことがありません」
オーウェン様もどうやらこの花のことがわからないみたいで、不思議そうに花を眺めていた。
「オーウェン様、私は急いで戻って、この花で薬を作ります」
「わかった。急いで戻ろう」
「きゃあ!?」
力強く頷いたオーウェン様は、私のことを軽々とお姫様抱っこをすると、走って実家へと向かっていった。
い、今は恥ずかしいとか言っている場合じゃないわよね。私のために、こうして運んでくれているんだもの。
****
「戻ってきたはいいが……この花をどうするんだ?」
「そ、それは……」
実家に戻ってきた私は、机の上に置いた花を見ながら、その場で固まってしまった。
相手はこの辺境の地の風土病、薬の材料も全く未知の物だ。更に付け加えると、失敗してしまえば、この花を再度手に入るかどうかわからないし、私が思い込んでるだけで、薬として使えるかどうかもわからない。
その多すぎる不安要素が、私の言葉と思考を鈍らせていた……。
「ごほっごほっ……え、エリン……」
「お母さん!?」
色々と追い詰められて震えていると、お母さんが意識を取り戻し、私の名を呼んだ。
「そんなに悲しそうな顔をして……大きくなったというのに、笑った顔も、悲しそうな顔も……全然変わらないのね」
「お母さん、無理して話さなくていいから!」
まだ息があるとはいえ、明らかに時間が無いのは明白だった。私の勘が正しければ……もってあと数日だろう。
「懐かしいわ……あなたはよく夜泣きをする子でね……でも、この地に伝わるおとぎ話を……子守唄替わりに話すと……すぐに寝付いたものよ……この地を災いから救った、勇者様のお話……」
「お母さん!」
「…………」
その言葉を最後に、お母さんは再び眠りについてしまった。
どうすれば……どうすればいいの? せっかく可能性が生まれたかもしれないというのに、何も出来ないというの?
……待って。お母さんが今言っていた言葉……この地を救った勇者様の、おとぎ話? それって、モルガン様がお話していた、風土病によって村が滅びかけた過去の話を、伝承として残すためにおとぎ話となり、内容も子供向けになったって考えられない?
もしそうなら、今でもこの村はちゃんと存続しているということは、何かしらの理由でこの村は風土病に勝ったってことよね?
それなら……この病気を治す方法が記された記録があるかもしれない! 少し無理やりな考え方かもしれないけど、これしかないわ!
「オーウェン様、モルガン様の所に行きましょう!」
「突然どうしたんだ?」
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