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第二話 最低な親子
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突然部屋にやって来たお二人の事を、眉間にシワを寄せながら見つめると、お二人は楽しそうにクスクスと笑っておられましたわ。
「もうその見たくもない顔が見られなくなると思うと、ほんのちょっぴり悲しくて! だからこうして顔を見に来たのよ! あたしって本当に優しい!」
「どの口が言っているのかしら? 誰のせいでこんな事になったと思っているの?」
「コルエを虐めていたマシェリーのせいでしょう? そんな事もわからない馬鹿は、やはり私達王家にはいらない子だわ」
揃いも揃って……まさにこの親あってこの子ありですわ。
それに、お義母様達の王家ではありません。王家は私のお父様やお母様……それにご先祖様方が、血の滲むような努力をして、ここまで成長したものだというのに!
「それで、何か御用でしょうか。そんな悪態をつくためにわざわざ?」
「なに言ってるのお姉様? まだいるうちに、欲しい物を根こそぎ受け取りに来ただけよ」
「……は? この期に及んで、まだ私から奪うつもりなんですの!?」
「当然! とはいっても、あたしの欲しいのは大体貰ったしな~何か新しいものでも入荷してないかな? なんちゃって~」
貰った、ですって? 冗談も大概にしてほしいですわ! それでは私が、自分から望んでコルエに差し上げたみたいに聞こえるじゃないですの!
「探すのなんて非効率的だわ。マシェリー、荷造りした荷物を出しなさい」
「どうしてですの?」
「そこにはマシェリーの大切な物が入っているでしょう? 早く出しなさい。私もコルエも忙しいの」
「丁重にお断りいたしますわ。これは私の思い出の品……絶対に譲れません」
「そう。それじゃ、そこのみすぼらしい犬っころの物をもらうわ」
そう言うと、お義母様とコルエは、ジリジリとモコに詰め寄りましたわ。モコも必死に吠えて反抗してますが、小型犬のモコでは、捕まってしまうのも時間の問題でしょう。
私の大切な家族に手を出そうとするなんて、絶対に許せない。はやくモコを助けなければ! それが相手の思惑に乗る事だとしても!
「……わかり、ましたわ」
「ふん、さっさとそうやって言う事を聞けばいいのよ。さっさと寄こしなさい」
「ありゃ、さっきの威勢はどこに行ったの? これは思い出の品! 絶対に譲れません! だっけ? あはははは!」
「本当に滑稽ね。さて、あれはここに……」
私の荷物を奪ったお義母様は、投げ捨てるように荷物の中身を出しました。何か目的の物を急いで探しているかのようですわ。
「あったわ。コルエ、これがあなたが言っていた宝石でしょう?」
「あ、それは……!」
「そうそう! これは頑なに寄こさなかったから、気になってて!」
「でもこれ、あまり高価そうには見えないわよ? この程度なら、いくらでも買い与えるというのに」
「別に、元からこんなの欲しくないって!」
「……なるほど、そういう事。なら私がやっても?」
「しょうがないな~」
一体何の話をしているのか――そう思った瞬間、お義母様は二つの宝石を床に投げ捨てると、それをヒールの踵で踏みつけ……粉々にしてしまいました。
私の両親との思い出が、大切な繋がりが目の前で……こんな姿に……!
「あ、ああ……なんて事を……!」
「さっすがお母様! あたしのしたかった事を理解してる~!」
「こんなに簡単に粉々になってしまうなんて、本当に安物ね。同じ王族として情けないわ」
「黙りなさい! 今まで散々私を愚弄して、ノア様を利用して、婚約破棄や国外追放をした挙句、私の大切な物まで! 一体何の権限があってこんな事をするんですの!? もう許しませんわ!」
宝石を砕くばかりか、必要以上に踏み続けるお義母様と、面白そうにケラケラ笑うコルエの姿に激昂した私でしたが、すぐに兵士に止められてしまいました。
どうしてこんな酷い事が出来るんですの!? この方達には、人の心というものが備わってないの!?
「ウー……ワン! ワンッ!!」
「ワンワンうるさいのよ白マリモ!」
「やめなさい!!」
モコを蹴り飛ばそうとしたコルエからモコを守る為に、私は兵士を振り払うと、モコの上から覆いかぶさって盾になりました。それから間もなく、背中に鈍い痛みが響いてきましたわ。
「く~ん……」
「大丈夫……大丈夫よ。あなただけは、何があっても必ず守るわ」
「そんな犬を庇ってなんになるわけ? 本当にわっけわかんない、」
「うっ……!」
何度も遠慮なく蹴られても、私は絶対に退かなかった。だって、家族が危険に晒されていたら……助けるのが当然だから。
「しぶといすぎない? 足が疲れちゃった」
「こんな女と犬の為に疲れる必要は無いわ。しばらく痛みで動けないでしょうし、あなたの欲しい物を今のうちに持っていきなさい」
「あ、それ名案! クローゼットになにか良い服でもないっかな~?」
背中の痛みの影響で、意識が朦朧としてきましたが、それでもモコの事だけは手放しませんでした。
何か遠くの方で、ガサガサと物色する音や、人の声が聞こえてきますが……モコが守れたんですから、それでいいですわ……きっとお父様もお母様も、お許しになってくれるはず……。
「まあこんなものでいいかな。他はいらな~い」
「ふふ、愛しい娘が満足そうでなによりだわ。それじゃマシェリー、明日の早朝には馬車が来るから、それまでは部屋で大人しくしていなさい。出ようとしても、兵士が見張ってるから無駄よ。それじゃ、さようなら。あなたの顔が見れなくなって、清々するわ」
「じゃあね~お姉様! 今までいろんな物をプレゼントしてくれて……あ・り・が・と! あははっ!」
ようやく満足したようで、二人は部屋から嵐のように去っていかれました。
もう私物は全部無くなっているみたいですね……残ったのはモコと、モコのバッグだけ。なんにせよ、モコが守れたから、それでいいですわ。
……そう思わないと、悔しくて、悲しくて、情けなくて……涙が出そうです。そして、それらの全ての根底には、二人への怒りと憎しみがあるのは否定できませんわ。正直仕返しがしたいと思ってる自分もいます。
でも、王族としてそんな野蛮な事な決してできません。だから……遺憾ではありますが、私は潔く国を出ましょう。そして、モコと一緒に静かな所で暮らして、その一生を終え、ま……。
「ゴホッ! ゴホッ!」
突然咳き込んだ私は、口元にハンカチを当てました。咳はすぐに止まったのですが、ハンカチは赤く染まっておりましたわ。
実は私、最近体の調子が良くないんですの。疲れやすいし、酷い時は咳と一緒に血を出してしまう時もありますの。
「くぅん……ひゃんっ」
「ありがとう、大丈夫ですわ。あなたを守ったせいじゃないから、責任を感じる必要はなくてよ。でも……万が一私が死んだら、別の優しい飼い主と一緒に暮らすのよ」
「……!」
「いたっ……」
甘噛みではありましたが、基本的に噛まないモコが噛むなんて珍しいわ。もしかしたら、私の発言が気に入らなかったのかもしれません。
「ごめんね。悪気はなかったの。許して」
「ワンッ」
許すと言っているのかわかりませんが、モコは私から離れると、自分の荷物の中から石を取り出しました。
この石、どこかで……そうだ、蓄音石! 短い時間ではありますが、声を保存しておくことができる、珍しい鉱石ですわ!
「モコ、こんなのいつ拾ったのかしら?」
「ワフ?」
「まあせっかくですし、一緒に聞いてましょうか。ふふ、モコが楽しく遊んでいる声だと嬉しいのですが」
少しだけワクワクを取り戻した私は、石に触れて起動いたしました。すると、確かに声が聞こえて来ました。
その声の主ですが、一人は知らない男の人でした。そして、もう一人の女性の声は……なんとお義母様でしたわ……。
「もうその見たくもない顔が見られなくなると思うと、ほんのちょっぴり悲しくて! だからこうして顔を見に来たのよ! あたしって本当に優しい!」
「どの口が言っているのかしら? 誰のせいでこんな事になったと思っているの?」
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揃いも揃って……まさにこの親あってこの子ありですわ。
それに、お義母様達の王家ではありません。王家は私のお父様やお母様……それにご先祖様方が、血の滲むような努力をして、ここまで成長したものだというのに!
「それで、何か御用でしょうか。そんな悪態をつくためにわざわざ?」
「なに言ってるのお姉様? まだいるうちに、欲しい物を根こそぎ受け取りに来ただけよ」
「……は? この期に及んで、まだ私から奪うつもりなんですの!?」
「当然! とはいっても、あたしの欲しいのは大体貰ったしな~何か新しいものでも入荷してないかな? なんちゃって~」
貰った、ですって? 冗談も大概にしてほしいですわ! それでは私が、自分から望んでコルエに差し上げたみたいに聞こえるじゃないですの!
「探すのなんて非効率的だわ。マシェリー、荷造りした荷物を出しなさい」
「どうしてですの?」
「そこにはマシェリーの大切な物が入っているでしょう? 早く出しなさい。私もコルエも忙しいの」
「丁重にお断りいたしますわ。これは私の思い出の品……絶対に譲れません」
「そう。それじゃ、そこのみすぼらしい犬っころの物をもらうわ」
そう言うと、お義母様とコルエは、ジリジリとモコに詰め寄りましたわ。モコも必死に吠えて反抗してますが、小型犬のモコでは、捕まってしまうのも時間の問題でしょう。
私の大切な家族に手を出そうとするなんて、絶対に許せない。はやくモコを助けなければ! それが相手の思惑に乗る事だとしても!
「……わかり、ましたわ」
「ふん、さっさとそうやって言う事を聞けばいいのよ。さっさと寄こしなさい」
「ありゃ、さっきの威勢はどこに行ったの? これは思い出の品! 絶対に譲れません! だっけ? あはははは!」
「本当に滑稽ね。さて、あれはここに……」
私の荷物を奪ったお義母様は、投げ捨てるように荷物の中身を出しました。何か目的の物を急いで探しているかのようですわ。
「あったわ。コルエ、これがあなたが言っていた宝石でしょう?」
「あ、それは……!」
「そうそう! これは頑なに寄こさなかったから、気になってて!」
「でもこれ、あまり高価そうには見えないわよ? この程度なら、いくらでも買い与えるというのに」
「別に、元からこんなの欲しくないって!」
「……なるほど、そういう事。なら私がやっても?」
「しょうがないな~」
一体何の話をしているのか――そう思った瞬間、お義母様は二つの宝石を床に投げ捨てると、それをヒールの踵で踏みつけ……粉々にしてしまいました。
私の両親との思い出が、大切な繋がりが目の前で……こんな姿に……!
「あ、ああ……なんて事を……!」
「さっすがお母様! あたしのしたかった事を理解してる~!」
「こんなに簡単に粉々になってしまうなんて、本当に安物ね。同じ王族として情けないわ」
「黙りなさい! 今まで散々私を愚弄して、ノア様を利用して、婚約破棄や国外追放をした挙句、私の大切な物まで! 一体何の権限があってこんな事をするんですの!? もう許しませんわ!」
宝石を砕くばかりか、必要以上に踏み続けるお義母様と、面白そうにケラケラ笑うコルエの姿に激昂した私でしたが、すぐに兵士に止められてしまいました。
どうしてこんな酷い事が出来るんですの!? この方達には、人の心というものが備わってないの!?
「ウー……ワン! ワンッ!!」
「ワンワンうるさいのよ白マリモ!」
「やめなさい!!」
モコを蹴り飛ばそうとしたコルエからモコを守る為に、私は兵士を振り払うと、モコの上から覆いかぶさって盾になりました。それから間もなく、背中に鈍い痛みが響いてきましたわ。
「く~ん……」
「大丈夫……大丈夫よ。あなただけは、何があっても必ず守るわ」
「そんな犬を庇ってなんになるわけ? 本当にわっけわかんない、」
「うっ……!」
何度も遠慮なく蹴られても、私は絶対に退かなかった。だって、家族が危険に晒されていたら……助けるのが当然だから。
「しぶといすぎない? 足が疲れちゃった」
「こんな女と犬の為に疲れる必要は無いわ。しばらく痛みで動けないでしょうし、あなたの欲しい物を今のうちに持っていきなさい」
「あ、それ名案! クローゼットになにか良い服でもないっかな~?」
背中の痛みの影響で、意識が朦朧としてきましたが、それでもモコの事だけは手放しませんでした。
何か遠くの方で、ガサガサと物色する音や、人の声が聞こえてきますが……モコが守れたんですから、それでいいですわ……きっとお父様もお母様も、お許しになってくれるはず……。
「まあこんなものでいいかな。他はいらな~い」
「ふふ、愛しい娘が満足そうでなによりだわ。それじゃマシェリー、明日の早朝には馬車が来るから、それまでは部屋で大人しくしていなさい。出ようとしても、兵士が見張ってるから無駄よ。それじゃ、さようなら。あなたの顔が見れなくなって、清々するわ」
「じゃあね~お姉様! 今までいろんな物をプレゼントしてくれて……あ・り・が・と! あははっ!」
ようやく満足したようで、二人は部屋から嵐のように去っていかれました。
もう私物は全部無くなっているみたいですね……残ったのはモコと、モコのバッグだけ。なんにせよ、モコが守れたから、それでいいですわ。
……そう思わないと、悔しくて、悲しくて、情けなくて……涙が出そうです。そして、それらの全ての根底には、二人への怒りと憎しみがあるのは否定できませんわ。正直仕返しがしたいと思ってる自分もいます。
でも、王族としてそんな野蛮な事な決してできません。だから……遺憾ではありますが、私は潔く国を出ましょう。そして、モコと一緒に静かな所で暮らして、その一生を終え、ま……。
「ゴホッ! ゴホッ!」
突然咳き込んだ私は、口元にハンカチを当てました。咳はすぐに止まったのですが、ハンカチは赤く染まっておりましたわ。
実は私、最近体の調子が良くないんですの。疲れやすいし、酷い時は咳と一緒に血を出してしまう時もありますの。
「くぅん……ひゃんっ」
「ありがとう、大丈夫ですわ。あなたを守ったせいじゃないから、責任を感じる必要はなくてよ。でも……万が一私が死んだら、別の優しい飼い主と一緒に暮らすのよ」
「……!」
「いたっ……」
甘噛みではありましたが、基本的に噛まないモコが噛むなんて珍しいわ。もしかしたら、私の発言が気に入らなかったのかもしれません。
「ごめんね。悪気はなかったの。許して」
「ワンッ」
許すと言っているのかわかりませんが、モコは私から離れると、自分の荷物の中から石を取り出しました。
この石、どこかで……そうだ、蓄音石! 短い時間ではありますが、声を保存しておくことができる、珍しい鉱石ですわ!
「モコ、こんなのいつ拾ったのかしら?」
「ワフ?」
「まあせっかくですし、一緒に聞いてましょうか。ふふ、モコが楽しく遊んでいる声だと嬉しいのですが」
少しだけワクワクを取り戻した私は、石に触れて起動いたしました。すると、確かに声が聞こえて来ました。
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