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第二十五話 嵌められたアイリーン
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シンシア様は、とても楽しそうで、そして気味の悪い笑顔を浮かべながら私の前に立つと、優しく頬を撫でてきた。
少し触れられただけなのに、嫌悪感と恐怖で背筋が冷たくなる。早くこんな所から去らないといけないのに、まるで蛇に睨まれた蛙のように、足が動かない。
突然の状況で困惑しているから? それとも何年にも渡ってシンシア様の手で刻まれた、痛みの記憶のせい?
「……わざわざ私をこんな方法で呼び出すなんて、一体何が目的? 昔のように、私をいたぶりたいの?」
「あら、一体何のことを言っているのかしら? ワタクシは、ミアからこの子達が悩んでいると聞いて、手を貸してあげているだけでしてよ」
手を貸している? あのシンシア様が? そんなこと、天地がひっくり返ってもあり得ない。
それに、シンシア様の言葉からは、嘘の臭いがプンプンする。
「この子達は、ずっとエルヴィン様のことを慕っていたけど、あくまで遠くから眺めているだけだった。なのに、突然あなたが出てきてエルヴィン様を取ってしまったことが、凄くつらいそうよ」
「…………」
それを私に言われても、どう返せばいいのかわからないのだけど……なに? エルヴィン様をこの人達に返せとでもいうの? 冗談じゃない。そもそも、エルヴィン様はこの人達の所有物じゃない。
「ワタクシからの要望はただ一つ。金輪際、エルヴィン様に近づかないでくださる? それがこの子達の願いですの」
「どうして私がその要望を飲まないといけないのですか? 私、なにも悪いことはしていません」
「なんなのこいつ! エルヴィン様は、私達の物だったのに!」
「そうですわ! ポッと出てきたあなたに、エルヴィン様を独占する権利はありません!」
エルヴィン様のファン達は、まるで殴りかかってきそうな気迫で、私に詰め寄ってくる。
これに関しては、なにを言われても私は譲るつもりは無い。だって、エルヴィン様は……私にとって、特別な人だから。
「なにを言われても、私の答えは変わりません。そもそも、こんな寄ってたかって一人を囲むような卑怯者達を、エルヴィン様が許すと思いますか?」
「この狐、言わせておけば偉そうに……!」
「気にいらないからって、暴力に訴えるのですか? そんなことをしても、私の意志は変わりません」
「うるさい! うるさいうるさいっ!!」
「あなた、およしなさい」
ファンの一人が、ついに我慢の限界を迎えたのか、耳まで真っ赤にさせて私の胸ぐらを掴んできたが、シンシア様に引きはがされた。
屋敷では、あれだけ暴力的だったシンシア様が、こんなに理性的になだめるなんておかしい。きっと何か考えがあるはずだ。
「アイリーン、あなたがそんな子だったなんて、ワタクシは残念ですわ。そんな子には……少々お仕置きが必要ですわね」
シンシア様の言葉に、体が否応なしにビクッとして、拒絶反応を起こす。
少々お仕置きが必要……この言葉の後には、必ず酷い暴力が待っている。それらの暴力は体に刻み込まれていて、今でも悪夢でうなされることが多々ある。
「準備は出来ておりますか?」
「はい、シンシア様」
「じゅ、準備……?」
「ええ。これからあなたには、二度とエルヴィン様に近づかないことの宣言と、ワタクシ達に逆らった謝罪をしてもらいますわ。でも、ただここで宣言するだけでは意味がありません。だから、この水晶にあなたの言葉を録音することにしましたの。ああ、断るのなら……わかっておりますわね?」
そうか、シンシア様の目的はこれだったのね……! この人達のことはどうでもよくて、私が惨めに謝罪することを記録して、それを学園中にばらまくことで、私の居場所を無くそうとしているんだ!
「つ、ついに本性が顔を出しましたね。それがあなたの……いえ、あなたとミア様の目的ですね」
「あら、目的って?」
「とぼけても無駄です。あなたにとって、私はボロ雑巾ような存在だったのに、この学園に入学できたどころか、特待生になれたことが悔しいのでしょう? それとも、私が好成績を収めたことで、大好きな兄の尊厳を傷つけられた復讐ですか?」
「な、なにをバカなことを! そんなことはありませんわ!」
私の鼻が無くても、今のシンシア様が嘘をついているのはわかるくらい、明らかに動揺しているのがわかる。
「あのー、シンシア様……この狐と、なにかご関係がおありなのでしょうか?」
「あなた達には関係ないことですから、いらない心配をする必要はありません! それよりも、早くこの女狐を屈服させますわよ!」
シンシア様が魔法でいつも鍛錬で使っている剣を出し、それを地面に突き刺す。すると、私の足元に真っ赤な魔法陣が出現した。
「ふふっ、この魔法は、特にあなたが大好きでしたわよね? これをすると、いつも泣いて喜んでいましたっけ?」
「っ……! ふ、ふんっ! やるなら早くしてください! 私は絶対に屈しませんから!」
勝ちを確信したように笑うシンシア様とファン達に向かって、私は強がることしか出来なかった。
悔しいことに私の力では、この状況を打破する術はない。何とか耐えて、耐え抜いて……エルヴィン様が私を見つけてくれるのを待つしかない。
大丈夫、私は屋敷でされた多くの酷い仕打ちに、ずっと耐えてきたじゃないか。あの時の時間に比べればこれくらい、なんてことはないはずだ。
少し触れられただけなのに、嫌悪感と恐怖で背筋が冷たくなる。早くこんな所から去らないといけないのに、まるで蛇に睨まれた蛙のように、足が動かない。
突然の状況で困惑しているから? それとも何年にも渡ってシンシア様の手で刻まれた、痛みの記憶のせい?
「……わざわざ私をこんな方法で呼び出すなんて、一体何が目的? 昔のように、私をいたぶりたいの?」
「あら、一体何のことを言っているのかしら? ワタクシは、ミアからこの子達が悩んでいると聞いて、手を貸してあげているだけでしてよ」
手を貸している? あのシンシア様が? そんなこと、天地がひっくり返ってもあり得ない。
それに、シンシア様の言葉からは、嘘の臭いがプンプンする。
「この子達は、ずっとエルヴィン様のことを慕っていたけど、あくまで遠くから眺めているだけだった。なのに、突然あなたが出てきてエルヴィン様を取ってしまったことが、凄くつらいそうよ」
「…………」
それを私に言われても、どう返せばいいのかわからないのだけど……なに? エルヴィン様をこの人達に返せとでもいうの? 冗談じゃない。そもそも、エルヴィン様はこの人達の所有物じゃない。
「ワタクシからの要望はただ一つ。金輪際、エルヴィン様に近づかないでくださる? それがこの子達の願いですの」
「どうして私がその要望を飲まないといけないのですか? 私、なにも悪いことはしていません」
「なんなのこいつ! エルヴィン様は、私達の物だったのに!」
「そうですわ! ポッと出てきたあなたに、エルヴィン様を独占する権利はありません!」
エルヴィン様のファン達は、まるで殴りかかってきそうな気迫で、私に詰め寄ってくる。
これに関しては、なにを言われても私は譲るつもりは無い。だって、エルヴィン様は……私にとって、特別な人だから。
「なにを言われても、私の答えは変わりません。そもそも、こんな寄ってたかって一人を囲むような卑怯者達を、エルヴィン様が許すと思いますか?」
「この狐、言わせておけば偉そうに……!」
「気にいらないからって、暴力に訴えるのですか? そんなことをしても、私の意志は変わりません」
「うるさい! うるさいうるさいっ!!」
「あなた、およしなさい」
ファンの一人が、ついに我慢の限界を迎えたのか、耳まで真っ赤にさせて私の胸ぐらを掴んできたが、シンシア様に引きはがされた。
屋敷では、あれだけ暴力的だったシンシア様が、こんなに理性的になだめるなんておかしい。きっと何か考えがあるはずだ。
「アイリーン、あなたがそんな子だったなんて、ワタクシは残念ですわ。そんな子には……少々お仕置きが必要ですわね」
シンシア様の言葉に、体が否応なしにビクッとして、拒絶反応を起こす。
少々お仕置きが必要……この言葉の後には、必ず酷い暴力が待っている。それらの暴力は体に刻み込まれていて、今でも悪夢でうなされることが多々ある。
「準備は出来ておりますか?」
「はい、シンシア様」
「じゅ、準備……?」
「ええ。これからあなたには、二度とエルヴィン様に近づかないことの宣言と、ワタクシ達に逆らった謝罪をしてもらいますわ。でも、ただここで宣言するだけでは意味がありません。だから、この水晶にあなたの言葉を録音することにしましたの。ああ、断るのなら……わかっておりますわね?」
そうか、シンシア様の目的はこれだったのね……! この人達のことはどうでもよくて、私が惨めに謝罪することを記録して、それを学園中にばらまくことで、私の居場所を無くそうとしているんだ!
「つ、ついに本性が顔を出しましたね。それがあなたの……いえ、あなたとミア様の目的ですね」
「あら、目的って?」
「とぼけても無駄です。あなたにとって、私はボロ雑巾ような存在だったのに、この学園に入学できたどころか、特待生になれたことが悔しいのでしょう? それとも、私が好成績を収めたことで、大好きな兄の尊厳を傷つけられた復讐ですか?」
「な、なにをバカなことを! そんなことはありませんわ!」
私の鼻が無くても、今のシンシア様が嘘をついているのはわかるくらい、明らかに動揺しているのがわかる。
「あのー、シンシア様……この狐と、なにかご関係がおありなのでしょうか?」
「あなた達には関係ないことですから、いらない心配をする必要はありません! それよりも、早くこの女狐を屈服させますわよ!」
シンシア様が魔法でいつも鍛錬で使っている剣を出し、それを地面に突き刺す。すると、私の足元に真っ赤な魔法陣が出現した。
「ふふっ、この魔法は、特にあなたが大好きでしたわよね? これをすると、いつも泣いて喜んでいましたっけ?」
「っ……! ふ、ふんっ! やるなら早くしてください! 私は絶対に屈しませんから!」
勝ちを確信したように笑うシンシア様とファン達に向かって、私は強がることしか出来なかった。
悔しいことに私の力では、この状況を打破する術はない。何とか耐えて、耐え抜いて……エルヴィン様が私を見つけてくれるのを待つしかない。
大丈夫、私は屋敷でされた多くの酷い仕打ちに、ずっと耐えてきたじゃないか。あの時の時間に比べればこれくらい、なんてことはないはずだ。
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