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第五十九話 世界一の幸せ者
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「悠……芽衣……久しぶりだね……」
布団の中で寝息を立てる二人に近づき、そっと頭を撫でる。
ふふっ……悠はちょっぴり逞しくなったかな? 顔つきが前よりもカッコよくなってる気がする。芽衣は、髪が伸びてちょっぴり大人びたけど、まだまだ子供特有の可愛さはそのままだね。
「元気で……よかった……本当、に……!」
無理かもしれないと思っていた再会の嬉しさで、思わず涙と嗚咽を零れてしまう。
声を出しても聞こえないのだから、好きなだけ思いの丈を言って良いのだけど、真琴として生きてた時に、二人を寝かしつけるために静かにしてた名残が抜けきらない。
「……お兄ちゃん……」
「芽衣、どうしたんだ? トイレか?」
「ううん……夢、みたの」
「またお姉ちゃんが出てくる、怖い夢か?」
「うん……でもね、不思議なんだよ。今日のは全然怖くないの……お姉ちゃんがね、傍で笑って頭を撫でてくれたの」
「変なの、おれも同じ夢を見たんだ」
「お兄ちゃんも? えへへ、変なの~」
布団の中で向かい合ってクスクス笑う二人の姿は、昔から変わっていない。昔はよく内緒の話をしたり、布団の中でこっそり遊んでて、あたしに見つかって怒られてたっけ……懐かしいなぁ……。
「う~ん……もしかしたら、お姉ちゃんが遊びに来てくれたのかもしれないね」
「それってオバケじゃん! 芽衣、お前オバケ苦手だろ?」
「うん、オバケは怖いけど……お姉ちゃんは別だよ!」
「そっか! おれさ、お姉ちゃんが遊びに来たらさ、お姉ちゃんに言いたいことがあるんだ」
あたしに言いたいこと? 一体何だろう?
「おれ達は、泣かないで頑張って過ごしてるって。だから、心配いらないって! それと……親に捨てられたおれ達を、嫌がるどころか、ずっと笑顔で育ててくれて、ありがとうって! あと……おれ達のせいで、たくさん仕事をすることになって、ごめんって言いたい」
「わたしも、私たちのために、お料理もお洗濯もお掃除もしてくれた姉ちゃんに、たっくさんありがとうとごめんねって言いたいよ! でも、お姉ちゃんはもういない……お姉ちゃんがいないのは寂しいけど、もう泣かないって決めたもん! わたし達のせいでお姉ちゃんに心配かけるのは、絶対に嫌だもん!」
「悠……芽衣……」
……ずっと心配だった。あたしがいなくなったせいで、寂しくて泣いているんじゃないか。二人が離ればなれになってしまうんじゃないか。もう立ち直れないんじゃないか。
でも、あたしの想像なんか軽く飛び越しちゃうほど、成長していたんだね。
それが親元を離れるみたいで、ちょっと寂しくもあったけど、そんな感情なんてすぐに忘れてしまうほど、嬉しかった。
「ありがとう。あたし……二人のお姉ちゃんになれて、とっても幸せだよ。たくさんたくさん……幸せになってね」
「えっ……この声……」
「あったかい……もしかして、本当にお姉ちゃん……?」
あたしは目から大粒の涙をこぼしながら、二人のことを抱き寄せる。
もう二人は、あたしがいなくてもきっと大丈夫。おじいちゃんとおばあちゃんと一緒に、幸せに暮らしていける。あたしの初めての子育ては、あたしの知らないうちに幕を下ろしていたんだ。
「さあ、もう寝る時間だよ。あたしが子守唄を歌ってあげるから。素敵な夢を見るんだよ」
「うん……」
「お姉ちゃん……ありがとう……大好き……」
「あたしも、悠と芽衣のことが大好きだよ」
あたしの腕の中で目を瞑る二人に、最大の愛を込めて子守唄を歌い始める。
大きな古時計が出てくる、あの有名な歌を歌いながら、トンッ……トンッ……と背中を叩いてあげると、二人はすぐにぐっすり眠った。
……あたしの人生って何なんだろうって思うことは沢山あったし、パパやママのことは許せないけど、二人がこうして成長してくれたおかげで、椎名真琴としての人生を送って良かったって思えるんだ。
そんな満足感を感じていると、あたしは急激に眠くなってきて……そのまま意識を失った。
****
「……あれ?」
ゆっくりと目を開けると、そこはさっきまでいた和風の家ではなく、フカフカなベッドの上だった。
あたし、さっきまで九州のおじいちゃんとおばあちゃんの家にいて、ずっと会いたかった悠と芽衣に会って……それで、急に眠くなって……。
『あ、目を覚ましたんだぞ! おいアラン、ミシェルが無事に起きたぞ!』
「なんだ、急に服を引っ張るな……ミシェル、目を覚ましたか!」
「……アラン様?」
声のした方に視線だけ向けると、そこには心の底から安心した表情を浮かべるアラン様と、その肩にピョンッと乗ったシロちゃんの姿があった。
そっか……あたし、無事に帰ってこれたんだ……。
「体の具合はどうだ?」
「凄く疲れてますけど、他には特には」
「そうか。無事に帰ってきて、本当に良かった。一ヶ月も眠ったままだから、本当に心配した」
そっか、一ヶ月も眠ってれば誰だって心配……え、一ヶ月!? あたし、向こうの世界には半日もいなかったのに!?
「それにしても、随分とスッキリした顔をしているな。ちゃんと話せたのか?」
「はい。アラン様……人って、成長するんですね」
「ミシェル?」
目を閉じると、幼かった二人があたしの手から離れ、頼もしくなった顔が目に浮かぶ。改めて、あたしの大きな仕事は終わりを迎えたんだなぁ……そっか……終わったんだ……。
「弟と妹は、ずっとあたしが守ってあげないといけない、小さな存在だと思ってました。でも、久しぶりに会った二人は、とっても成長していて……ああ……もうあたしがいなくても大丈夫だって、思わせてくれたんです」
「そうか……二人がそこまで成長できたのは、ミシェルがずっと頑張って二人を育てた賜物だな」
「そうでしょうか? えへへ……そうだったら嬉しいです」
『きっとそうだぞ! アランが言うんだから、間違いないぞ!』
「ありがとう、シロちゃん。でも……あたしの手を離れたのは、やっぱり寂しいって思っちゃいます」
また会いたいけど、これはあたしのワガママだよね。だって、あの子達は既に前を向いて歩きだしている。それを、あの子達の過去であるあたしが足を引っ張る必要は無い。
『ミシェルが無事に起きてよかったぞ。アランのやつ、ずっとこの住処から出ないで、ごはんを食べたり寝たりしてたんだぞ。あと……ホンとかいったっけ? あの分厚いやつを見ながら、ぶつぶつ言ってたんだぞ』
「そうだったんだね。アラン様、ずっと傍にいてくれて、ありがとうございます」
「シロから事情を聞いたのか? 例には及ばない。愛するものを守るのは、当然のことだからな」
うぅ、正面からそんな恥ずかしいことを言われたら、ドキドキと嬉しさで顔が赤くなっちゃう……って、そんな暇はない。まだちゃんとお礼が出来ていないんだから。
「悠と芽衣としっかりお別れできたのは、アラン様やシロちゃんのおかげです。本当に……本当にありがとうございます」
「俺は大したことはしていない。君が頑張った結果だ」
「ふふっ……もう、魔法を作ってくれたのはアラン様ですよ? こんな凄いことをしたのに謙遜されたら、どうすればいいかわからないですよ」
『そうだぞ、オイラみたいに胸を張ればいいぞ! よーくみておけ! ドォォォォォオン!!!!!』
シロちゃんは、わざわざ大きくなる力を使い、胸だけ謎に大きくして思いっきりのけぞる。
多分胸を張る行為の最上級をやりたかったのかもしれないけど、バランスが悪くて転んじゃってるよ……もう、シロちゃんってば、おっちょこちょいなんだから。
「その自信たっぷりなのはよくわからないが……ああ、どういたしまして」
「えへへ。それで、何かお礼をしたいんですけど……何か希望はありますか?」
「希望? ああ、ある」
アラン様は、あたしの前に立って両肩に手を乗せる。それが何を意味するかは、すぐにわかった。
「っ……!!」
前回が不意打ち気味のファーストキスだったから、二回目の方が、初めて意識してキスをしようとしてる……なにこれ、体中が熱くて沸騰しそう!?
「大丈夫、落ち付け」
あたしの慌てぶりを察してくれたアラン様は、ゆっくりとした言葉で落ち着けてくれた。おかげで、驚く程体から力が抜け、呼吸も安定してきた。
「大丈夫、俺に任せろ」
「そ、そういうわけには……あたしも……」
アラン様の首に両手を回し、背伸びをすることでアラン様とキスすることが出来た。
キスはレモンの味がする、なんて漫画で読んだことがあるけど、そんなの堪能する余裕なんて無い! 嬉しさとドキドキで蒸発しそうだよ!
「……おかえり、ミシェル」
「……ただいま、アラン様!」
愛する人の暖かい気持ちや温もり、そして唇に残る感触が、あたしが再びこの世界にやってきたこと、そして……この世界で生きる、ミシェル・バーンズという女性は、世界一幸せだということを、改めて感じさせてくれた。
布団の中で寝息を立てる二人に近づき、そっと頭を撫でる。
ふふっ……悠はちょっぴり逞しくなったかな? 顔つきが前よりもカッコよくなってる気がする。芽衣は、髪が伸びてちょっぴり大人びたけど、まだまだ子供特有の可愛さはそのままだね。
「元気で……よかった……本当、に……!」
無理かもしれないと思っていた再会の嬉しさで、思わず涙と嗚咽を零れてしまう。
声を出しても聞こえないのだから、好きなだけ思いの丈を言って良いのだけど、真琴として生きてた時に、二人を寝かしつけるために静かにしてた名残が抜けきらない。
「……お兄ちゃん……」
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「う~ん……もしかしたら、お姉ちゃんが遊びに来てくれたのかもしれないね」
「それってオバケじゃん! 芽衣、お前オバケ苦手だろ?」
「うん、オバケは怖いけど……お姉ちゃんは別だよ!」
「そっか! おれさ、お姉ちゃんが遊びに来たらさ、お姉ちゃんに言いたいことがあるんだ」
あたしに言いたいこと? 一体何だろう?
「おれ達は、泣かないで頑張って過ごしてるって。だから、心配いらないって! それと……親に捨てられたおれ達を、嫌がるどころか、ずっと笑顔で育ててくれて、ありがとうって! あと……おれ達のせいで、たくさん仕事をすることになって、ごめんって言いたい」
「わたしも、私たちのために、お料理もお洗濯もお掃除もしてくれた姉ちゃんに、たっくさんありがとうとごめんねって言いたいよ! でも、お姉ちゃんはもういない……お姉ちゃんがいないのは寂しいけど、もう泣かないって決めたもん! わたし達のせいでお姉ちゃんに心配かけるのは、絶対に嫌だもん!」
「悠……芽衣……」
……ずっと心配だった。あたしがいなくなったせいで、寂しくて泣いているんじゃないか。二人が離ればなれになってしまうんじゃないか。もう立ち直れないんじゃないか。
でも、あたしの想像なんか軽く飛び越しちゃうほど、成長していたんだね。
それが親元を離れるみたいで、ちょっと寂しくもあったけど、そんな感情なんてすぐに忘れてしまうほど、嬉しかった。
「ありがとう。あたし……二人のお姉ちゃんになれて、とっても幸せだよ。たくさんたくさん……幸せになってね」
「えっ……この声……」
「あったかい……もしかして、本当にお姉ちゃん……?」
あたしは目から大粒の涙をこぼしながら、二人のことを抱き寄せる。
もう二人は、あたしがいなくてもきっと大丈夫。おじいちゃんとおばあちゃんと一緒に、幸せに暮らしていける。あたしの初めての子育ては、あたしの知らないうちに幕を下ろしていたんだ。
「さあ、もう寝る時間だよ。あたしが子守唄を歌ってあげるから。素敵な夢を見るんだよ」
「うん……」
「お姉ちゃん……ありがとう……大好き……」
「あたしも、悠と芽衣のことが大好きだよ」
あたしの腕の中で目を瞑る二人に、最大の愛を込めて子守唄を歌い始める。
大きな古時計が出てくる、あの有名な歌を歌いながら、トンッ……トンッ……と背中を叩いてあげると、二人はすぐにぐっすり眠った。
……あたしの人生って何なんだろうって思うことは沢山あったし、パパやママのことは許せないけど、二人がこうして成長してくれたおかげで、椎名真琴としての人生を送って良かったって思えるんだ。
そんな満足感を感じていると、あたしは急激に眠くなってきて……そのまま意識を失った。
****
「……あれ?」
ゆっくりと目を開けると、そこはさっきまでいた和風の家ではなく、フカフカなベッドの上だった。
あたし、さっきまで九州のおじいちゃんとおばあちゃんの家にいて、ずっと会いたかった悠と芽衣に会って……それで、急に眠くなって……。
『あ、目を覚ましたんだぞ! おいアラン、ミシェルが無事に起きたぞ!』
「なんだ、急に服を引っ張るな……ミシェル、目を覚ましたか!」
「……アラン様?」
声のした方に視線だけ向けると、そこには心の底から安心した表情を浮かべるアラン様と、その肩にピョンッと乗ったシロちゃんの姿があった。
そっか……あたし、無事に帰ってこれたんだ……。
「体の具合はどうだ?」
「凄く疲れてますけど、他には特には」
「そうか。無事に帰ってきて、本当に良かった。一ヶ月も眠ったままだから、本当に心配した」
そっか、一ヶ月も眠ってれば誰だって心配……え、一ヶ月!? あたし、向こうの世界には半日もいなかったのに!?
「それにしても、随分とスッキリした顔をしているな。ちゃんと話せたのか?」
「はい。アラン様……人って、成長するんですね」
「ミシェル?」
目を閉じると、幼かった二人があたしの手から離れ、頼もしくなった顔が目に浮かぶ。改めて、あたしの大きな仕事は終わりを迎えたんだなぁ……そっか……終わったんだ……。
「弟と妹は、ずっとあたしが守ってあげないといけない、小さな存在だと思ってました。でも、久しぶりに会った二人は、とっても成長していて……ああ……もうあたしがいなくても大丈夫だって、思わせてくれたんです」
「そうか……二人がそこまで成長できたのは、ミシェルがずっと頑張って二人を育てた賜物だな」
「そうでしょうか? えへへ……そうだったら嬉しいです」
『きっとそうだぞ! アランが言うんだから、間違いないぞ!』
「ありがとう、シロちゃん。でも……あたしの手を離れたのは、やっぱり寂しいって思っちゃいます」
また会いたいけど、これはあたしのワガママだよね。だって、あの子達は既に前を向いて歩きだしている。それを、あの子達の過去であるあたしが足を引っ張る必要は無い。
『ミシェルが無事に起きてよかったぞ。アランのやつ、ずっとこの住処から出ないで、ごはんを食べたり寝たりしてたんだぞ。あと……ホンとかいったっけ? あの分厚いやつを見ながら、ぶつぶつ言ってたんだぞ』
「そうだったんだね。アラン様、ずっと傍にいてくれて、ありがとうございます」
「シロから事情を聞いたのか? 例には及ばない。愛するものを守るのは、当然のことだからな」
うぅ、正面からそんな恥ずかしいことを言われたら、ドキドキと嬉しさで顔が赤くなっちゃう……って、そんな暇はない。まだちゃんとお礼が出来ていないんだから。
「悠と芽衣としっかりお別れできたのは、アラン様やシロちゃんのおかげです。本当に……本当にありがとうございます」
「俺は大したことはしていない。君が頑張った結果だ」
「ふふっ……もう、魔法を作ってくれたのはアラン様ですよ? こんな凄いことをしたのに謙遜されたら、どうすればいいかわからないですよ」
『そうだぞ、オイラみたいに胸を張ればいいぞ! よーくみておけ! ドォォォォォオン!!!!!』
シロちゃんは、わざわざ大きくなる力を使い、胸だけ謎に大きくして思いっきりのけぞる。
多分胸を張る行為の最上級をやりたかったのかもしれないけど、バランスが悪くて転んじゃってるよ……もう、シロちゃんってば、おっちょこちょいなんだから。
「その自信たっぷりなのはよくわからないが……ああ、どういたしまして」
「えへへ。それで、何かお礼をしたいんですけど……何か希望はありますか?」
「希望? ああ、ある」
アラン様は、あたしの前に立って両肩に手を乗せる。それが何を意味するかは、すぐにわかった。
「っ……!!」
前回が不意打ち気味のファーストキスだったから、二回目の方が、初めて意識してキスをしようとしてる……なにこれ、体中が熱くて沸騰しそう!?
「大丈夫、落ち付け」
あたしの慌てぶりを察してくれたアラン様は、ゆっくりとした言葉で落ち着けてくれた。おかげで、驚く程体から力が抜け、呼吸も安定してきた。
「大丈夫、俺に任せろ」
「そ、そういうわけには……あたしも……」
アラン様の首に両手を回し、背伸びをすることでアラン様とキスすることが出来た。
キスはレモンの味がする、なんて漫画で読んだことがあるけど、そんなの堪能する余裕なんて無い! 嬉しさとドキドキで蒸発しそうだよ!
「……おかえり、ミシェル」
「……ただいま、アラン様!」
愛する人の暖かい気持ちや温もり、そして唇に残る感触が、あたしが再びこの世界にやってきたこと、そして……この世界で生きる、ミシェル・バーンズという女性は、世界一幸せだということを、改めて感じさせてくれた。
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