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第65話 心の剣と繋がる絆
しおりを挟むリアナは優斗に静かに声をかけた。
「優斗様、少しご相談があるのですが……」
その表情には真剣さが漂っており
優斗は彼女の言葉に自然と耳を傾けた。
優斗は慌てて
「え、何? どうしたの?」
と返事をする。
その声には少し緊張が混じっていた。
リアナは静かに優斗を見つめ
「私たちは、これから戦闘パートナーとして共に戦う関係になるのだと思います」
と告げた。
その言葉には
これからの道を共に進む覚悟が込められていた。
優斗は一瞬
緊張しながらも気を引き締め直し
「そうだね」
と静かに返事をした。彼もまた
これからの戦いに向けた決意を新たにしていた。
しかし
リアナは少し躊躇いながらも
真剣な眼差しで優斗を見つめ
「でも、私としては…優斗様とは戦闘パートナーを超えた
もっと親密な関係でいたいのです」
と静かに打ち明けた。
優斗はリアナの言葉に驚き
瞬時に顔が熱くなり
頬が赤く染まった。
どう返事をすべきか分からず
しばらく言葉を詰まらせていた。
少し動揺した様子で
「それって…『恋人』とか
そういう関係のこと?」
と声を震わせながらリアナに尋ねた。
リアナは『恋人』という言葉を聞くと
優しく微笑み
「ええ、まさにそれです」
と言った。
彼女は真剣な眼差しを向け
穏やかな声で続けた。
「私は、優斗様と恋人の関係でありたいのです」
優斗はリアナの微笑みに一瞬心を奪われたが
すぐに冷静になろうと努めた。しかし
彼女の言葉が頭の中で何度も反響し
胸が高鳴っていた。
『恋人』——そんなこと
想像もしていなかった。
優斗は少し照れくさそうに目をそらしながら
「でも、俺たちは戦いの最中だから…そんなこと考えてる余裕なんてないよ」
と言った。しかし
その言葉は彼自身への言い訳に過ぎなかった。
リアナは少し寂しげな表情を浮かべたが
すぐに優しい微笑みに戻り
「そうですね。でも
いつかこの戦いが終わったら
その時は私たちの関係をもう少し深めてもいいのではないでしょうか?」
と優斗の手にそっと触れた。
優斗は驚きながらも
その手の温もりを感じ
何も言えなかった。
ただ、リアナの言葉と触れた手が
彼の胸の奥で確かに何かを動かしていた。
「これが私の正直な気持ちです」
とリアナが小さく言い
優斗はただ頷くしかなかった。
戦闘の激しさとは対照的な静かな時間が
二人の間に流れていた。
しばらくして
優斗は心の中の疑念を正直に口にした。
「もちろん
俺は構わないけど…リアナは聖剣士でしょ?
そんな立派な立場の君が
どこの馬の骨かもわからない
俺なんかと恋人になって大丈夫なの?」
リアナはその問いに優しく微笑みながら
優斗をじっと見つめた。
「優斗様、私にとってあなたがどこの馬の骨か
なんて関係ありません。
あなたは私たちを何度も救ってくれました。
それが私にとって
何よりも信頼できる証です」
その言葉に優斗は戸惑いながらも
リアナの真っ直ぐな気持ちに胸を打たれた。
「そ、そうか…」
と言葉を詰まらせながらも
彼女の気持ちに応えたいと思い始めた。
しかし
まだ心のどこかで
(自分がリアナに相応しいのか)
という不安は消えなかった。
リアナは優斗の心の葛藤を察したのか
そっと優斗の手を握り締め
「私の気持ちは変わりません。
それが聖剣士のリアナであろうと
ただのリアナであろうと」
と優しく語った。
優斗は彼女の温かさに触れ
不安が少しずつ薄れていくのを感じた。
リアナは優斗の手を握ったまま
真剣な表情で彼を見つめ
静かに口を開いた。
「優斗様、私はあなたが好きです」
その言葉は
リアナの心からの思いが込められたもので
彼女の目はまっすぐに優斗を捉えていた。
優斗はその一言に驚き
胸がドキリと跳ね上がった。
「リアナ…」
と言葉を詰まらせながらも
彼女の顔を見返す。
優斗の心は動揺しつつも
リアナの気持ちにどう答えるべきかを必死に考えていた。
「君が本気でそう言ってくれるなんて…」
優斗は彼女の言葉に感動し
頬を赤らめながらも
「俺も…リアナが好きだ」
と素直に答えた。
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