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第39話 深淵の誓い

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テラトールはその巨大な体を揺らし
地面を震わせながら執拗に
リアナへ攻撃を繰り返す。


鋭い岩の爪が地を引き裂き
圧倒的な力で襲いかかるが
リアナは一歩も引かない。

彼女の瞳は冷静で
すべての攻撃を見極めている。

テラトールの猛攻は激しさを増すが
リアナはまるで影のように軽やかに動き
シャドウシフトを駆使して攻撃をかわし続ける。


彼女の身体はまるで霧のように消え
現れ、テラトールの攻撃は虚しくも空を切るばかりだ。


リアナの動きに惑わされ
テラトールの攻撃は次第に乱れ始めるが
その執念深さには一瞬の隙も許さない。


しかし
リアナにはテラトールの動きが
すべて見えているかのようで
彼女の冷静な表情に一切の焦りはない。

影の力に守られた彼女には
テラトールの攻撃は一切通用しないのだ。



テラトールは怒りに燃え
その巨大な体を限界まで駆使して
渾身の一撃を放った。


地面が震え
大気が揺れるほどの力で
巨大な爪がリアナに向かって
振り下ろされた!


3人はその凄まじい光景に息を呑み
リアナが一撃に飲み込まれる瞬間を目撃した。

悲鳴がその場に響き渡り
絶望の色が彼らの顔に広がる。


しかし、次の瞬間!


リアナの姿がまるで幻のように消え
テラトールの攻撃は虚しくも空を切っていた。


リアナはすでにその場を離れ
影の中に身を潜めていたのだ。

彼女は無傷であり
その冷静な表情で3人に微笑みかける。



リアナは静かに目を閉じ
深く息を吸い込んだ。


そして、再び目を開いた瞬間!


彼女の瞳には決意の光が宿っていた。

剣を握りしめ、影の力をその刃に集中させる。




「エクリプス・ヴェイル!」


リアナが叫ぶと同時に
彼女の剣から放たれた影の波動が
一気にテラトールへと向かっていく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーッド!!!


影の斬撃は
敵の巨体を一瞬にして貫き
無数の影がテラトールの
動きを封じ込める。


最後の一撃が決まると
テラトールは苦悶の声を
上げながら崩れ落ち
ついにその動きが止まった。


ミリアムとダリオン
そして治癒魔法で僅かではあるが
癒されたセレナは
喜びの声を上げながらリアナに駆け寄った。


リアナもその姿を見て
優しい笑顔で彼らを迎え入れた。


「無事でよかった」

とリアナが穏やかに声をかけると
三人はさらに嬉しそうな表情を浮かべ
互いの絆の強さを実感した。


リアナは3人に向かい
鋭い眼差しで彼らを見据えた。

「必ず、この危険な地底からあなたたちを無事に地上に帰還させる」

と、力強く誓った。

その言葉には決意と覚悟が込められており
彼女の声は静かながらも
深い響きを持っていた。

ミリアム、ダリオン、そしてセレナは
リアナの強い意志を感じ取り
胸が熱くなるのを覚えた。


ダリオンはリアナの言葉を聞き
少し顔を伏せながら口を開いた。


「リアナ様、俺たちがもっと力をつけていれば、こんなことには…本当に申し訳ありません…」

その声には、自らの無力さへの悔しさと
リアナへの深い敬意が滲んでいた。


リアナは優しく微笑みながら
首を振って言った。

「そんなことないよ、ダリオン。みんながいてくれたから、私はここまで来られたのよ」

その言葉に込められた思いやりが
ダリオンの胸に深く響いた。
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