底辺VTuberのえん罪死刑転生、生前の理不尽さがポイント化されたので無双してきます

第27話 闇の終焉をかけた戦い

ナクシアム城の最上階で
グレイボとの壮絶な戦いが繰り広げられた。

彼を倒さなければ
リアナの命が危険にさらされるという切迫した状況。

グレイボの力を目の当たりにしながらも
俺たちは何とか彼の暗黒の力を
一時的に押し戻したが
その代償は大きかった。

傷だらけの俺たちは
まだ戦いが終わっていないことを
痛感していた。



部屋の闇が再び濃くなり
視界が奪われたまま
俺たちはグレイボの気配を頼りに前進していた。

突然
グレイボの冷酷な笑い声が響き
部屋の中に魔法陣が浮かび上がった。

そこから次々と黒い影が現れ
魔物となって俺たちを襲ってきた。



「また……！ こんなにたくさん！」

カインが息を呑み
魔物たちの数を確認する。

俺たちの周囲に群がる黒い影は
数十匹に及ぶ。


「このままでは全滅するぞ！」

フェルナンドが弓を引き
光弾を放ちながら叫ぶ。

光弾が魔物の一部に命中するが
その数の多さとグレイボの魔法で強化された影たちには
なかなか効果が薄い。



「カイン、魔法で援護してくれ！」

俺は叫びながら
剣を振り回し
近づいてくる魔物たちを切り伏せる。

しかし
魔物たちの攻撃も激しく
俺の体力がどんどん削られていく。

カインが詠唱し
強力な炎の魔法を放つが
その範囲攻撃も魔物たちの数には到底追いつかない。



「優斗様、気をつけて！」

フェルナンドが叫びながら
魔物の群れから放たれる鋭い爪に対処しているが
その身も疲弊しきっている。


グレイボの暗黒魔法が部屋を支配し
魔物たちは執拗に俺たちを狙い続ける。

目の前に立ちはだかる黒い影が
次々と俺の攻撃を受け止め
まるで歯が立たないような感覚に襲われる。



「どうする……このままでは……」

俺は息を切らしながらも
どうにか打開策を見つけようと必死になる。

グレイボの気配が再び濃くなり
その暗黒の力が部屋全体を覆い尽くす。

魔物たちがさらに凶暴化し
攻撃が一層激しくなってきた。



（こうしている間にもリアナは猛毒魔法で苦しんでいる）

俺は自分に言い聞かせ
力を振り絞って剣を振るい続ける。

だが疲労と傷が重なり
攻撃の精度が落ち
魔物たちが次第に俺たちに接近してくる。

カインとフェルナンドも徐々に追い詰められ
互いの呼吸が乱れている。



「こいつらを一掃する方法を考えろ！」

俺は叫びながら
魔物たちの群れを
かき分けて前進し続ける。

グレイボの姿が見えないが
その暗黒の力がますます強まっているのを感じる。

魔物たちが突如として襲いかかってくるたびに
俺たちは必死に対処し
隙を見せないようにする。

「みんな、もう一度力を合わせて！」

俺は全力で剣を振り回し
魔物たちを蹴散らしながら
グレイボがどこにいるのかを探し続ける。

カインが炎の魔法で魔物たちの進行を遅らせ
フェルナンドが光弾で援護するが
その効果も限界に近づいている。



「もう、限界か……？」

俺は自分の体力が尽きかけているのを感じながらも
グレイボの暗黒の力を打破するために
最後の力を振り絞る決意を固める。