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第18話 YouTube、魔王を目の前にすると

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「優斗さん、みんなで街に入るのは危険すぎる。 人数を制限した方がいいです」
「しかし、ここに残したら、魔族に襲撃されるだろ?」

するとカインは先の方を指差した。

「この先に地下シェルターがあります」
「地下シェルター? それで大丈夫なのか?」



「はい、シェルターには結界が張ってあり、下級魔族は立ち入ることはできません」
「そうか!」


そいつはありがたい!
俺の負担がかなり負担が減る。


「避難誘導はルーカスに任せます」


フロレンシアに行くのは
冒険者経験があるカインと
戦闘経験豊富な戦士
24人に絞った。


俺はカインたちに向かって叫んだ


「みんな、俺についてきてくれ!」
「おお!!」



「俺は必ずグリムズを倒す、その間に街の人を助け出してほしい」
「了解つかまつった!」


カインは俺に駆け寄って来た。
「優斗さん、魔族の連れ去られた街の人たちですが、おそらく闘技場に集められていると思います」

「闘技場に?」

「はい、広い空間で、たくさんの人が入るからです」
「なぜ、そんな場所に?」

「生贄儀式が行われるのです」
「生贄だと? 魔力の増幅のためか?」

「いいえ、魔王は、そのような古典的な方法はもう使いません」
「?」

「生贄動画をYouTubeに投稿するためです」
「え!?」



「YouTubeで再生数を稼ぎ、チャンネル登録者を増やそうとしているのです」
「バカな、そんな動画はコンテンツ規約に違反するじゃないか!」

カインは首を振る。

「それは人間界にだけ適用される規制です。 魔族は規制されていません」
「え、何で?」


「いくらYouTubeといえども、魔王には逆らえないのです」
「な、何だと!?」


「YouTubeは魔王に対しては無力なのです」

「あのYouTube……が? 人間界ではあんなに威張っているのに?」
「はい。魔王の力はそれほどまでに恐ろしいのです」




「わ、わかった。 とにかく、街の人が生贄にされる前に助けないと!」

「そうですね」


「街の人に埋め込まれている爆弾っどうやって解除すればいい?」
俺はカインに聞いた。

「すみません、そこまではわからないです」
「なるほど、じゃあ直接、グリムズから聞き出すしかないか」


俺は決意を新たにし
カインと共に
フロレンシアに向かった。




20分後、フロレンシアの外壁が見えてきた。

「城門が破壊されている!」
若い戦士、フェルナンドが叫んだ。

さらに街の上空には
真っ黒い煙が立ちこめていた。

カインが上空を指差して
「街が燃えている!」

「火を放たれたんだ!」

俺は燃える街の中を走った。
みんなも俺に続いて走り出す。





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