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第五章:守護者たちの軌跡
第百一伝: 交差、すれ違い
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<迎賓館・ゼルギウスの部屋>
雷蔵から言い放たれた言葉と共に、部屋中に静寂が張り巡らされる。
彼は深くため息を吐きながら、静かに立ち上がった。
「……そんな事を聞いて、私がみすみす君を見放すと思うか? 」
「分からなくても結構だ。拙者の覚悟は――」
瞬間、雷蔵の眼前には怒りの籠った双眸を向ける彼の姿が現れる。
「ふざけるなッ!! 」
「ッ……! 」
今まで見せた事のないゼルギウスの激昂に、雷蔵は言葉を失った。
彼の右手は雷蔵の胴着の胸元を掴み、力が篭る。
「そんなものは覚悟とは言わん! 覚悟というのは、後ろに守る者がいる事で初めて持てるものだ! 」
「……拙者が、独りよがりとでも言うつもりか? 」
ゼルギウスに言葉を吐かれ、次第に雷蔵の視線も鋭さを伴っていった。
「そうだ! 命を捧げるだと? 私達を馬鹿にするのも大概にしろ! 例えお前が命を捧げた所で、残された者はどうなる!? シルヴィや他の皆の気持ちを、知らないとは言わせないぞ! 」
「彼らの想いを知っているからこそ、だ。拙者にはこの戦いの後に残るものは何もない。また、当てもなく世界を放浪する事だろう。他の皆の命を犠牲にするのには、あまりに時間が経ち過ぎた。そうだろう、ゼルギウス」
雷蔵の言葉は確かに間違ってはいなかった。
シルヴィは特務行動隊の総隊長として多くの人間から他推されている上、フィルやレーヴィン、ラーズ達までもが将来の地位を約束された人間ばかりだ。
椛や平重郎を犠牲にする事は雷蔵が許さないだろう。
故の立候補。
最愛の友人や想い人を守る為の、犠牲となる事を雷蔵は選んだ。
「だが! それでも見過ごすわけにはいかない! 君と言う友人を黙って見殺しにする訳にはいかないんだ! 」
「では何か方法があるとでも? 」
「それは……! 」
思わずゼルギウスは雷蔵の胸倉から手を離した。
言葉に詰まり、初めて見せる少年のような表情に雷蔵は視線を落とす。
「ゼルギウス。お主は国の長なのだ。そのような事では、この先国を守っていけないであろう。世界と、人間一人のどちらの命を取るか。答えは明白だ」
「……まだ納得はしていない。何か別の方法があると私は信じている……! 」
「……では、ロイは拙者たちを指名した。その意味が分かるか? 」
淡々と言葉を吐く雷蔵に対し、目を見開くゼルギウス。
ロイによる宣戦布告は彼の居城としているラボに招き入れる人間を指名する為のものだった。
即ち、それが意味するのは指名した人間以外は誰一人通さないという事。
思わずゼルギウスは床に拳を叩き付け、怒りを露わにする。
「我々の中には少なくとも火之加具土命の存在を知っている者がいる。そしてロイはそれを分かった上で、拙者たちを指名した。……敵ながら、良く頭が回る奴だ」
「何処までも癇に障る男だ、奴は……ッ!! 」
「これで分かっただろう、ゼルギウス。奴を、世界の敵を倒すのには誰か一人犠牲にならねばならない」
それに、と雷蔵は付け足した。
「お主の背中には、幾万もの命がある。戦場に立つ兵士や、それを指揮する上の者。負傷した兵を癒す衛生兵や、別の場所に避難している国民。彼らに比べたら、拙者の命など軽いものだ」
「ぐっ……! 」
ゼルギウスは力が抜けたように地面に座り込む。
静かに肩を震わせ、泣き声を噛み殺していた。
「でも……もう嫌なんだ! 私の周りから誰かが居なくなるのは! 父上だって、母上だってあっという間にこの世を去ってしまった! シルヴァーナが生きていた事自体奇跡のようなものだ! 友人だって、共に剣を学んでいた者だって! みんな私の下を去った! もうこの世にいない! 」
再度ゼルギウスは雷蔵の胸倉を掴む。
「だからこそ私は国の長となった! もうこれ以上、私のような思いをする事がないように! なのに、お前は……! 」
「ゼルギウス……」
孤独を味わう気持ちを誰よりも理解しているのは雷蔵だった。
役人に嵌められ、親友を己の手に掛けた雷蔵にとって彼の気持ちは痛いほど良く分かる。
だからこそ、ゼルギウスにもその周りの人間にも死んで欲しくは無かった。
彼を支える人間を守る為、雷蔵は命を懸ける覚悟を決めたのだ。
「……済まぬ。だが拙者は、これ以上の恩の返し方を知らぬのだ。お主たちと出会って、拙者は初めて生きているという実感を得られた。初めて人の為に生きている事をこの身で感じる事が出来たのだ」
雷蔵は優しくゼルギウスの肩を叩く。
より一層彼の瞳から大粒の涙が流れ、彼の胸を締め付けた。
「……約束しろ。必ず、私達の下に帰ってくると。例え君が死のうとも、私は君を探し続ける。唯一無二の友人を救うために、全力を懸ける」
「……嬉しい言葉だ。有難う、ゼルギウス」
雷蔵は優し気な表情を浮かべたまま、ゼルギウスの部屋を後にする。
扉を静かに閉め、冷たい空気が充満する廊下へ一人足を進めた。
その時。
「シケた面ァしてるじゃねェか、首斬」
「平重郎……どうしてここに」
「ちょいと皇子に言伝があってねェ。だがあの様子じゃあ、声もかけられねェな」
階段を下りようと一歩踏み出したその時、盲目の剣客――霧生平重郎が雷蔵に声を掛ける。
彼は両目を閉じたまま造作もなく彼の横へと歩み寄り、ただ一言「面を貸せ」と言って先に階段を下り始めた。
そうして二人は迎賓館の外へと足を運び、雪の降り積もった喫煙所に辿り着く。
「ここは……」
「俺専用の喫煙所さねェ。どうやらこの国の連中は殆ど煙草を吸わねえみたいだからさァ」
「お主には住み辛い国であるな」
「ははっ、違ぇねェや」
そうごちると平重郎は懐に仕舞っていた愛用の煙管とマッチを取り出し、筒管に詰められた煙草の葉に火を点けた。
煙草特有の燻ぶった匂いが辺りに充満し、彼は白い煙を吐く。
「……何処まで聞いていた? 」
「ジジイの地獄耳ってのは恐ろしいもんだと我ながら思うよ。生憎、全部聞いちまったさァ」
雷蔵の言葉を嘲笑うかのように平重郎は口角を吊り上げた。
両目を覆うように彼は手を顔に当て、深い溜息を吐く。
「……俺は、間違っていたんだろうか……」
語りかけるかのように、雷蔵はふとそんなことを口にした。
自分なりの覚悟の取り方を選んだ結果、多くの人間の心に傷を付ける事になるだろう。
あのゼルギウスでさえも、声を荒げながら反対を口にした。
様々な思いが交差する中、平重郎は静かに口を開く。
「男としちゃァ間違ってねェさ。守る者の為に命張って戦う、男の美学じゃねえか」
だが、と平重郎が言葉を紡いだ。
「人としちゃあ間違ってる。他の人間の人生の中で、あまりにもお前の存在は大きくなり過ぎた」
冷やかに突き付けられる言葉に、思わず雷蔵は息を呑む。
シルヴィの想い人、フィルの師範、レーヴィンやヴィクトールの戦友として……。
彼は、あまりにも長い間彼らと時間を共にした。
「テメェの命だ、テメェの好きにすりゃあいい。だが、後悔だけはするな。俺みてェにはなるな。命懸けてテメェに不満が無ェなら、誰も責めたりゃしねェさ」
かつて、故郷の閉国制度を武力で撤廃しようとした男の言葉。
多くの命をその背に負い、国に反旗を翻した男の言葉。
重く、その言葉が雷蔵の胸に突き刺さる。
一字一句を嚙み締めながら、雷蔵は静かに立ち上がった。
「唯一つ言えるのなら、俺はお前の為にゃ命差し出す事も出来るぜ。ここまで生きてきたんだ、若ェ者に生きてもらわにゃあかんねェ」
「……冗談は止せ、平重郎。お主のような男こそ、次の未来に必要な存在だ」
「はっ、爺くせェ言葉吐くようになったじゃねェか。なんだ、もう年取った気持ちでいるのか? 」
黒めの無い不気味な双眸を開き、平重郎は彼を見据える。
だがその眼は誰よりも真実を見透かしているようで、雷蔵は思わず身体を強張らせた。
「お主に言われると、なんだか自分が若造に思えてくるよ」
「良く分かってるじゃねェか。お前はまだまだ甘ちゃんもいいとこよ。……だからよ、困った時は老いぼれを頼ってもいいんだ」
平重郎のその言葉を合図に、雷蔵はその場から立ち上がり一人喫煙所を後にする。
彼の吸う煙管から、燻ぶった白い煙が上空へ高々と上り詰めていた。
「……悲しいねェ。新たな未来を見つけた若人が、命を捨てなきゃならんとはねェ」
立ち上る煙と共に、平重郎の言葉が曇天の空に儚く消えた。
雷蔵から言い放たれた言葉と共に、部屋中に静寂が張り巡らされる。
彼は深くため息を吐きながら、静かに立ち上がった。
「……そんな事を聞いて、私がみすみす君を見放すと思うか? 」
「分からなくても結構だ。拙者の覚悟は――」
瞬間、雷蔵の眼前には怒りの籠った双眸を向ける彼の姿が現れる。
「ふざけるなッ!! 」
「ッ……! 」
今まで見せた事のないゼルギウスの激昂に、雷蔵は言葉を失った。
彼の右手は雷蔵の胴着の胸元を掴み、力が篭る。
「そんなものは覚悟とは言わん! 覚悟というのは、後ろに守る者がいる事で初めて持てるものだ! 」
「……拙者が、独りよがりとでも言うつもりか? 」
ゼルギウスに言葉を吐かれ、次第に雷蔵の視線も鋭さを伴っていった。
「そうだ! 命を捧げるだと? 私達を馬鹿にするのも大概にしろ! 例えお前が命を捧げた所で、残された者はどうなる!? シルヴィや他の皆の気持ちを、知らないとは言わせないぞ! 」
「彼らの想いを知っているからこそ、だ。拙者にはこの戦いの後に残るものは何もない。また、当てもなく世界を放浪する事だろう。他の皆の命を犠牲にするのには、あまりに時間が経ち過ぎた。そうだろう、ゼルギウス」
雷蔵の言葉は確かに間違ってはいなかった。
シルヴィは特務行動隊の総隊長として多くの人間から他推されている上、フィルやレーヴィン、ラーズ達までもが将来の地位を約束された人間ばかりだ。
椛や平重郎を犠牲にする事は雷蔵が許さないだろう。
故の立候補。
最愛の友人や想い人を守る為の、犠牲となる事を雷蔵は選んだ。
「だが! それでも見過ごすわけにはいかない! 君と言う友人を黙って見殺しにする訳にはいかないんだ! 」
「では何か方法があるとでも? 」
「それは……! 」
思わずゼルギウスは雷蔵の胸倉から手を離した。
言葉に詰まり、初めて見せる少年のような表情に雷蔵は視線を落とす。
「ゼルギウス。お主は国の長なのだ。そのような事では、この先国を守っていけないであろう。世界と、人間一人のどちらの命を取るか。答えは明白だ」
「……まだ納得はしていない。何か別の方法があると私は信じている……! 」
「……では、ロイは拙者たちを指名した。その意味が分かるか? 」
淡々と言葉を吐く雷蔵に対し、目を見開くゼルギウス。
ロイによる宣戦布告は彼の居城としているラボに招き入れる人間を指名する為のものだった。
即ち、それが意味するのは指名した人間以外は誰一人通さないという事。
思わずゼルギウスは床に拳を叩き付け、怒りを露わにする。
「我々の中には少なくとも火之加具土命の存在を知っている者がいる。そしてロイはそれを分かった上で、拙者たちを指名した。……敵ながら、良く頭が回る奴だ」
「何処までも癇に障る男だ、奴は……ッ!! 」
「これで分かっただろう、ゼルギウス。奴を、世界の敵を倒すのには誰か一人犠牲にならねばならない」
それに、と雷蔵は付け足した。
「お主の背中には、幾万もの命がある。戦場に立つ兵士や、それを指揮する上の者。負傷した兵を癒す衛生兵や、別の場所に避難している国民。彼らに比べたら、拙者の命など軽いものだ」
「ぐっ……! 」
ゼルギウスは力が抜けたように地面に座り込む。
静かに肩を震わせ、泣き声を噛み殺していた。
「でも……もう嫌なんだ! 私の周りから誰かが居なくなるのは! 父上だって、母上だってあっという間にこの世を去ってしまった! シルヴァーナが生きていた事自体奇跡のようなものだ! 友人だって、共に剣を学んでいた者だって! みんな私の下を去った! もうこの世にいない! 」
再度ゼルギウスは雷蔵の胸倉を掴む。
「だからこそ私は国の長となった! もうこれ以上、私のような思いをする事がないように! なのに、お前は……! 」
「ゼルギウス……」
孤独を味わう気持ちを誰よりも理解しているのは雷蔵だった。
役人に嵌められ、親友を己の手に掛けた雷蔵にとって彼の気持ちは痛いほど良く分かる。
だからこそ、ゼルギウスにもその周りの人間にも死んで欲しくは無かった。
彼を支える人間を守る為、雷蔵は命を懸ける覚悟を決めたのだ。
「……済まぬ。だが拙者は、これ以上の恩の返し方を知らぬのだ。お主たちと出会って、拙者は初めて生きているという実感を得られた。初めて人の為に生きている事をこの身で感じる事が出来たのだ」
雷蔵は優しくゼルギウスの肩を叩く。
より一層彼の瞳から大粒の涙が流れ、彼の胸を締め付けた。
「……約束しろ。必ず、私達の下に帰ってくると。例え君が死のうとも、私は君を探し続ける。唯一無二の友人を救うために、全力を懸ける」
「……嬉しい言葉だ。有難う、ゼルギウス」
雷蔵は優し気な表情を浮かべたまま、ゼルギウスの部屋を後にする。
扉を静かに閉め、冷たい空気が充満する廊下へ一人足を進めた。
その時。
「シケた面ァしてるじゃねェか、首斬」
「平重郎……どうしてここに」
「ちょいと皇子に言伝があってねェ。だがあの様子じゃあ、声もかけられねェな」
階段を下りようと一歩踏み出したその時、盲目の剣客――霧生平重郎が雷蔵に声を掛ける。
彼は両目を閉じたまま造作もなく彼の横へと歩み寄り、ただ一言「面を貸せ」と言って先に階段を下り始めた。
そうして二人は迎賓館の外へと足を運び、雪の降り積もった喫煙所に辿り着く。
「ここは……」
「俺専用の喫煙所さねェ。どうやらこの国の連中は殆ど煙草を吸わねえみたいだからさァ」
「お主には住み辛い国であるな」
「ははっ、違ぇねェや」
そうごちると平重郎は懐に仕舞っていた愛用の煙管とマッチを取り出し、筒管に詰められた煙草の葉に火を点けた。
煙草特有の燻ぶった匂いが辺りに充満し、彼は白い煙を吐く。
「……何処まで聞いていた? 」
「ジジイの地獄耳ってのは恐ろしいもんだと我ながら思うよ。生憎、全部聞いちまったさァ」
雷蔵の言葉を嘲笑うかのように平重郎は口角を吊り上げた。
両目を覆うように彼は手を顔に当て、深い溜息を吐く。
「……俺は、間違っていたんだろうか……」
語りかけるかのように、雷蔵はふとそんなことを口にした。
自分なりの覚悟の取り方を選んだ結果、多くの人間の心に傷を付ける事になるだろう。
あのゼルギウスでさえも、声を荒げながら反対を口にした。
様々な思いが交差する中、平重郎は静かに口を開く。
「男としちゃァ間違ってねェさ。守る者の為に命張って戦う、男の美学じゃねえか」
だが、と平重郎が言葉を紡いだ。
「人としちゃあ間違ってる。他の人間の人生の中で、あまりにもお前の存在は大きくなり過ぎた」
冷やかに突き付けられる言葉に、思わず雷蔵は息を呑む。
シルヴィの想い人、フィルの師範、レーヴィンやヴィクトールの戦友として……。
彼は、あまりにも長い間彼らと時間を共にした。
「テメェの命だ、テメェの好きにすりゃあいい。だが、後悔だけはするな。俺みてェにはなるな。命懸けてテメェに不満が無ェなら、誰も責めたりゃしねェさ」
かつて、故郷の閉国制度を武力で撤廃しようとした男の言葉。
多くの命をその背に負い、国に反旗を翻した男の言葉。
重く、その言葉が雷蔵の胸に突き刺さる。
一字一句を嚙み締めながら、雷蔵は静かに立ち上がった。
「唯一つ言えるのなら、俺はお前の為にゃ命差し出す事も出来るぜ。ここまで生きてきたんだ、若ェ者に生きてもらわにゃあかんねェ」
「……冗談は止せ、平重郎。お主のような男こそ、次の未来に必要な存在だ」
「はっ、爺くせェ言葉吐くようになったじゃねェか。なんだ、もう年取った気持ちでいるのか? 」
黒めの無い不気味な双眸を開き、平重郎は彼を見据える。
だがその眼は誰よりも真実を見透かしているようで、雷蔵は思わず身体を強張らせた。
「お主に言われると、なんだか自分が若造に思えてくるよ」
「良く分かってるじゃねェか。お前はまだまだ甘ちゃんもいいとこよ。……だからよ、困った時は老いぼれを頼ってもいいんだ」
平重郎のその言葉を合図に、雷蔵はその場から立ち上がり一人喫煙所を後にする。
彼の吸う煙管から、燻ぶった白い煙が上空へ高々と上り詰めていた。
「……悲しいねェ。新たな未来を見つけた若人が、命を捨てなきゃならんとはねェ」
立ち上る煙と共に、平重郎の言葉が曇天の空に儚く消えた。
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