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第二章 奴隷少年達の哀しい宴

哀しみの宴 その七

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ミチルと綾人の舞台は終わった。
副支配人で司会の藤井が、次の舞台の演目を紹介する。
トルトゥーラ。イタリア語で拷問を意味する言葉。
白薔薇のパーティーでも高い人気を誇る拷問ショーの舞台。
相当にハードな舞台の為に、トルトゥーラに出られるのは、今日、舞台に登る貴也。
生意気な言動で良くお仕置きされてた優。
椿班の班長のヒロくらいだろうか?
トルトゥーラに出す事は、奴隷達を誰でも出せるのだが、拷問を受けながら、泣き叫ばずに耐え続けて、艶っぽい喘ぎ声を上げるなんて出来るのは貴也、優、ヒロくらいだった。
叫び声をただ上げるなどは、客をしらけさせてしまうのだ。

貴也は奴隷少年達のリーダー格。
中学時代はテニスの全国大会で優勝を狙えるくらいの有望選手。
成績も優秀でどこの高校からも推薦で入れたエリートの少年だった。
茶色っぽいサラサラヘアーで切れ長な眼ををして端正なモデルの様な美少年。
身長も高く、程よく筋肉もついた美しい身体。
裕福な会社経営者の息子だった。
厳格で働き者で社会貢献も欠かさない人格者の父。
誰にでも優しく、人を疑う事も知らなかった母。
貴也より8歳年上で、明るい性格で婚約もしていた姉。
家庭は会社のクーデターで没落させられてしまった。
借金まみれにされて、父親は失踪。姉は婚約破棄され自殺。
家族。皆、優しかった。
どうしてこんな事に?
今でも忘れない。
中学3年の時、ショックでおかしくなった母を抱きしめて途方にくれていた貴也に、山縣鉄という老人と音成と名乗る女性秘書が現れて二つの条件を提示してくれた。

母を病院に入れる費用。
家庭を破滅に追い込んだ者達への復讐!

代わりに貴也が少年売春倶楽部『白薔薇』の奴隷少年に身を落とす事だった。
貴也は気が触れてしまった母の、
病院費用と借金返済の為に!
そして自分達家族を地獄に堕とした者へ制裁を与える為に!
貴也は奴隷少年に身を落としたのだ。

「うっ、ううう~、はぁ、くっうう!」

貴也は手枷と足枷は外されて、首輪だけは身につけて、手首を赤い麻縄で揃えて縛られて舞台上の天井から下がる鎖の先端のフックに繫がれて床から高く吊るされている。
縛られた手首には白く厚いリストバンドが巻かれていた。
手首に凄まじい重量がかかる為に、手首が折れるのを防ぐ為だ。
上半身だけ赤縄が紋様を描いている。
股間には縄は掛けられてはいない。
股間には鋭角的な三角木馬による股間責めを受ける為だ。
貴也は顔を紅潮させ、汗まみれで必死に吊るし責めに耐えている。
そこにゴロゴロと屈強な男二人で、鋭角的な三角木馬が運ばれてきた。
木馬は巨大な二等辺三角形にただ滑車がついているシンプルなもの。
結構古く年季が入っており、黒い染みが幾つも滲んでいる。
今日のトルトゥーラの調教師は洋二と村雨。
洋二は30歳。
長身のスキンヘッドに筋骨隆々の背中にタトゥー。
眼は残酷な三白眼。
南米系とのハーフ。
白薔薇のエース調教師だ。
村雨は小柄な40男。
顔半分が火傷後でただれている。
もっとも恐ろしいペアだった。

吊るされている貴也の真下に、木馬が配置される。
そして村雨が笑いながらスイッチを押す。
キリキリキリキリキリキリキリキリ!
天井からの鎖が下がり手首を吊るされた貴也の股間は木馬の頂上部に降ろされていく。

「あっぐぐぐっ、はぁはぁうっくっ。」

ああ~、股間に木馬が喰い込む。
痛い!痛いよ!でも叫び声を上げちゃいけないんだ。
僕は奴隷少年なんだ。
お客様に喜んで頂く為の…人形…。
僕は失敗したら…風太やミチルや綾人までお仕置きされてしまう。
どんなに苦しく…ても、辛く…とも、最後まで舞台を……務めて…みせる!
負けるものか!僕は負けない!

股間に木馬が喰い込む。
貴也は必死に腿に力を入れて、股間の負荷を減らそうとする。
縛られた腕にも力を入れて、股間を出来るだけ浮かせる。
縛られた手首で懸垂をする感じで。
白い保護具のリストバンドに赤い麻縄がギリギリと喰い込む。

ああ~、辛いな。
えっ、村雨様が僕の白ハイソックスを履いた足首に、あっ…鉄製の足枷を嵌めていく。
鉄製の足枷からは鎖が垂れていて。
重しを装着出来るように!
そして村雨様は、ニヤリと笑いながら、両足の足枷に繋がれた鎖に、砲丸投げの砲丸の様な鉄球を繋ぐ。

うぐっぐぐぐっぐぐぐっああ~!

あっ…ああ~腕と脚と強烈な負荷が…
木馬が木馬が~…
股間に木馬が喰い込む…
ああ~。きっきつい…よ!
ああ~、全身に凄い汗が一気に吹き出す。
汗が眼に入って痛いよ。
ああ~、汗のせいなの?
涙が止まらない……よ…
でも悲鳴はあげられない。
さすがにあまりのキツさに、ペニスも萎えてきちゃった。
いくらマゾになってしまった身体でも、この状況じゃあ辛い。
でもトルトゥーラの舞台では、拷問される事にすら、性欲を感じなければいけないんだ。
でもどうすればいいんだろう?
洋二様は右手に持つ一本鞭で僕の頬を撫で回して、僕を嘲笑する。

「『笑』なんだ!貴也!お前のマゾチンコ。
へにゃチンになってるじゃねえの。
マゾのくせに感じ方が足りねえか。
ふん!面白え!
たっぷりと感じさせてやるぜ!
鞭が大好きなてめえの身体にな!」

横で見ている村雨が。
「ヒッヒヒヒヒ!洋二。
今日は久々に洋二の一本鞭の腕前を見られるねえ。
やっぱり組むならあんただねえ。
最近は若僧の真央や涼介が奴隷調教なら自分の方が上なんて言ってるしねえ。
ヒッヒヒヒヒ!
堪能させて頂きますよ!
白薔薇調教師ナンバーワンの実力を!」

「ああ村雨。俺は、俺とあんたが白薔薇調教師のナンバーワン、ツーだと思ってるからな。
涼介や真央に年季の違いを教えてやろうぜ!
こいつ「貴也」の身体でよ。
さあ。始めるぜ!
俺の鞭、身体で味わえよ!
貴也ーーー」

ビュッ!洋二の鞭がうなりを上げる❗


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