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智実&桃樹篇

僕のご主人様💙

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 ☆深町光則
 ああ、今日も仕事が終わった。
 改良提案が少ないぞ。と課長から叱責された。
 全く面白くない!
 部下たちも仕事のノルマが大変でそんな事を強制出来るか?
 あいつらにそっぽを向かれたら、稼働成績が落ちるし、すればまた課長に叱責される。
 だから間に立って折り合いをつけるしかない。
 しかしストレスは貯まる貯まる貯まる!
 こういう時はどうするか?
 ふふふっ!
 家にいるクズを虐めるに限るぜ。
 ったく、あいつも高校生だがひとつだけ取り柄があった。
 気が弱いから、俺の言いなりになる事<笑>
 車を降りて玄関のドアを開ける。
 ん?なんだこの匂いは…まさか煙草?
 桃樹!あの馬鹿!煙草吸ってんのか?
 俺は慌ててリビングに行くと…
 なんだ…この…男…は?
 ヤ○ザ?
 その男はソファーから立ち上がり俺の眼の前に来る。

「なっ何だ~お前は、人の家で?」

 するとその男は残酷な眼で俺を睨むと口元だけニヤリと笑い、俺の額に火のついた煙草をジュッと押し付けた!

 ☆桜木皓

「ウギャー、熱いー!」

 深町光則。桃樹の実の親父!
 実の息子をストレス発散の為に虐待していたクソ野郎!
 煙草の火をくらい悶絶していた奴のドテッ腹を蹴り飛ばしてやった!

「グボっグギャギャ!」
 グイッと髪の毛を掴んでやる。
 もっとも前半分は禿げてるからつかめねぇが。

「なっ…何を…しゅるんで…ちゅか?
 あにゃた…誰?」

「おいおい!まともな日本語を話せや!
 テメエは保育園児か?」

 まあ…そりゃそうだな!
 いきなり俺みたいなヤバそうな奴にシメられりゃあそりゃパニクるわな<笑>
 だが俺は子供を虐待する奴がヘドが出るほど許せねえんだ!
 そりゃなぜかって?

 俺も虐待されて育ったからさ!

「あっ…あなた…不法…侵入でふよ…。」

「不法侵入?大丈夫さ。ちゃんと家主の許可取ってる。」

 そして桃樹がリビングに現れた。

「お父さん。この人は僕の客だよ…。」

「きゃ…客?…この人が…いったいどんな関係なの…?」

「僕の彼氏だよ。お父さん。」

「は…おっおっお前!何いってんの…?
 それじゃあ変態じゃねえかー!」

 バゴッ!光則の鼻に拳骨をぶち込んだ!
 鼻が折れたかな<笑>

「誰が変態だ!馬鹿野郎ー!
 それは性差別だろうがー!
 あー!」

「ひいー!プギャー!あわー!」
 光則はパニックを起こして泣き喚いた!
 少し落ち着くのを待つか?

 桃樹が光則にハンカチを渡し、ソファーに座らせて落ち着かせた。
 今度は冷静に話をするぜ!
 俺は桃樹に録画させておいたDVの記録映像を光則に見せてやった。
 隠しカメラを数カ所セットして置いたんだ。
 そしてこの証拠を桃樹自身で児童相談所に持って行かせると。
 また貴様の会社の上司にこの映像を見せてやると脅してやった。
 いやあ、みっともなく泣くは取り乱すは。
 そこそこの大学も出てる奴なのに、こんなのが大企業の車屋の中間管理職じゃあ、日本の将来は真っ暗だぜ!
 まあ確かにこれを行政に持っていけばこいつは終わりだろう。
 しかし桃樹はまだ高校生になったばかり。
 会社をクビになったこいつが桃樹の面倒を見るとは思えねえ!
 母親の所に行っても桃樹は辛い思いをするだけだ。
 俺にも憶えがある。
 桃樹は下手すりゃ施設行きになる。
 俺は桃樹を施設行きにはしたくねえ。
 それに俺もこんな稼業してたらいつ捕まるかも分からねえ。
 そして考えた方法。
 桃樹に一人暮らしをさせて、せめて高校を卒業するまでの生活費と学費をきっちりと払わせる。
 こいつの今の貯金を桃樹の口座に。
 足りねえ分は後払い。
 払わなかったら児童相談所と会社にDV映像を送りつけるだけ。
 こいつも大好きな会社はクビにはならねえし、桃樹の学費生活費出して済むならまあいいんじゃねえか。
 玉虫色の解決だとは思うぜ!
 本当はこんな奴は刑務所に行くべきだよな。
 ただ国や法律や行政は確かに人を裁いてはくれるが、助けてはくれねえんだ。

 綺麗事じゃねえんだ!

 桃樹は少ない荷物を持ち、深町家を出た。
 アパートはもう用意してやった。
 後で引っ越し屋を使い桃樹の荷物を運び出す。
 愛車のSU-V車の中で桃樹は泣いていた。
 俺は黙って車を走らす。

「気晴らしにドライブでもするか?」

 俺は桃樹に話し掛けて桃樹は頷いた。

 湾岸高速に乗り車を走らせる。
 桃樹に言わなきゃいけない事も有るしな。

「桃樹。この前話したまた今度あってお前を責めたいって話な。
 あれは無しな。」

「えっ…どうしてなんですか?」

「いやさ。もし俺がお前とまた楽しむと、俺は今回お前を奴隷にするために動いてやった事になる。
 なんかいやなんだよ。そういうの!
 俺は純粋にSMを楽しみてえんだ。相手の弱みにつけ込むのって性にあわねえからな。」

「でもっ…それじゃあ僕の気が収まりません!」

「いいんだよ!お前はこの前に俺を楽しませてくれた。
 それで充分だ。」

なんだなんだ!
すると桃樹は凄い勢いで泣き出した。

「酷いです。僕を放り出すんですか?
僕はマゾなんです。
僕は心から皓様にお仕えしたい…
もちろん助けてもらったのも…あっ有りますけど…でもっ…僕は生まれてから…こんなに人に優しくしてもらった事は…無かったから…
おっお願いします…
僕を捨てないで…下さい…!」

驚いた!桃樹は本気で俺の事を!
俺はPAに車を入れた。
車を止めていったん車から降りた。
ひとつにはトイレに行きたかったからと、桃樹に顔を洗わせてやろうと思ったから。
誰もいない夜のPAで、月明かりの中で俺は桃樹に改めて聞いた?
桃樹の顎を優しく掴んで。

「さっきの言葉?本気か?
俺は主人をすると責めがきついぞ。
覚悟は有るのか?」

桃樹は黙って頷いた。

そうか。ならばいい!
俺は桃樹に優しくキスをしてやる。
そして耳元で囁く。

「桃樹。お前は俺の所有物だ!
これからしっかりとマゾ奴隷として躾けてやる!
覚悟しておけ!<笑>」

「はい!皓様…
いえご主人様!
至らぬマゾ奴隷ですが、よろしくお願いします💙」
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