9 / 9
第2話 幽霊騒動6
しおりを挟む
「ハァハァ……ありがとう」
「うえっ……疲れた」
モンスターの襲撃から解放された二人は肩で息をしながらシュリにお礼を言った。
シュリは二人の姿を見ると、再び尋ねた。
「お二人さん、知り合い?」
「…………ふぅ。カロ久しぶりー!!」
「ホノカ君、探してたよー!」
「あのね、シュリさん」
ホノカはようやくシュリの顔をまともに見ると、ふわりと笑顔を浮かべた。
「この人は前の冒険の仲間で、おれの親友なんだ!」
カロと呼ばれたその人はシュリの顔を見て、人の良い笑みを顔に浮かべ、ぺこりと一つお辞儀をした。
ー
「ただいまー」
「ただいま!」
「お邪魔しま……す?」
洞窟へ戻るとユウが「おかえり」と言って現れ、それからカロを見て固まった。
戸惑ったようにカロをちらちら見ている。ホノカはユウに向かってにっこりと笑うと、カロの紹介を始めた。
「ユウ君、この人はおれの仲間のカロって言うんだ。怪しい人じゃないよ」
「どうもー、カロですー」
「凄い胡散臭い人だよね」
可愛らしい顔をしたシュリがすかさず毒を吐いた。
(うっ……カロが胡散臭いのは否定できない……)
しかし当の本人は全く気にしていない様子だ。
「いやー、胡散臭いってよく言われるんですよ。何でですかね?」
「君から出るオーラ全てが胡散臭いからかな」
「そんなにっ!?」
酷いよっと言うもカロはなんだか楽しそうだ。
一方、シュリはカロが気にくわない様子。
どうやらカロが「伝説の旅の一行!」というイメージに合わなかったらしい。
そんなシュリの様子を見てホノカは理不尽だなぁと思った。
ユウは三人の様子を眺め、クスリと笑う。
「なんか、君らの旅って楽しそうだね」
ホノカは少し誇らしげに「当たり前だよ」と微笑んだ。
「うえっ……疲れた」
モンスターの襲撃から解放された二人は肩で息をしながらシュリにお礼を言った。
シュリは二人の姿を見ると、再び尋ねた。
「お二人さん、知り合い?」
「…………ふぅ。カロ久しぶりー!!」
「ホノカ君、探してたよー!」
「あのね、シュリさん」
ホノカはようやくシュリの顔をまともに見ると、ふわりと笑顔を浮かべた。
「この人は前の冒険の仲間で、おれの親友なんだ!」
カロと呼ばれたその人はシュリの顔を見て、人の良い笑みを顔に浮かべ、ぺこりと一つお辞儀をした。
ー
「ただいまー」
「ただいま!」
「お邪魔しま……す?」
洞窟へ戻るとユウが「おかえり」と言って現れ、それからカロを見て固まった。
戸惑ったようにカロをちらちら見ている。ホノカはユウに向かってにっこりと笑うと、カロの紹介を始めた。
「ユウ君、この人はおれの仲間のカロって言うんだ。怪しい人じゃないよ」
「どうもー、カロですー」
「凄い胡散臭い人だよね」
可愛らしい顔をしたシュリがすかさず毒を吐いた。
(うっ……カロが胡散臭いのは否定できない……)
しかし当の本人は全く気にしていない様子だ。
「いやー、胡散臭いってよく言われるんですよ。何でですかね?」
「君から出るオーラ全てが胡散臭いからかな」
「そんなにっ!?」
酷いよっと言うもカロはなんだか楽しそうだ。
一方、シュリはカロが気にくわない様子。
どうやらカロが「伝説の旅の一行!」というイメージに合わなかったらしい。
そんなシュリの様子を見てホノカは理不尽だなぁと思った。
ユウは三人の様子を眺め、クスリと笑う。
「なんか、君らの旅って楽しそうだね」
ホノカは少し誇らしげに「当たり前だよ」と微笑んだ。
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ZOID・of the・DUNGEON〜外れ者の楽園〜
黒木箱 末宝
ファンタジー
これは、はみ出し者の物語。
現代の地球のとある県のある市に、社会に適合できず、その力と才能を腐らせた男が居た。
彼の名は山城 大器(やましろ たいき)。
今年でニート四年目の、見てくれだけは立派な二七歳の男である。
そんな社会からはみ出た大器が、現代に突如出現した上位存在の侵略施設である迷宮回廊──ダンジョンで自身の存在意義を見出だし、荒ぶり、溺れて染まるまでの物語。
下げ渡された婚約者
相生紗季
ファンタジー
マグナリード王家第三王子のアルフレッドは、優秀な兄と姉のおかげで、政務に干渉することなく気ままに過ごしていた。
しかしある日、第一王子である兄が言った。
「ルイーザとの婚約を破棄する」
愛する人を見つけた兄は、政治のために決められた許嫁との婚約を破棄したいらしい。
「あのルイーザが受け入れたのか?」
「代わりの婿を用意するならという条件付きで」
「代わり?」
「お前だ、アルフレッド!」
おさがりの婚約者なんて聞いてない!
しかもルイーザは誰もが畏れる冷酷な侯爵令嬢。
アルフレッドが怯えながらもルイーザのもとへと訪ねると、彼女は氷のような瞳から――涙をこぼした。
「あいつは、僕たちのことなんかどうでもいいんだ」
「ふたりで見返そう――あいつから王位を奪うんだ」
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる