巨大昆虫観察

ごむらば

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第1章 巨大昆虫観察

#8 サプライズ

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それから、数日後 旦那の誕生日が来た。 
夕食の準備をすべて整えて、屋根裏に隠しておいたカマキリの着ぐるみを引っ張り出して準備を始める。 
まずは、全身タイツを着る。 
当時のものはなかったので、ネットで探して購入しておいた。 
以前、DVDを見ているとき、急に席を外したのはサプライズを思いつき、すぐに全身タイツの購入をした。
DVDを見ているので旦那に見られないと思ったからだ。
どの着ぐるみが好きか分からなかったので、全身タイツもいろいろな色のものを購入していた。 
というのも、着ぐるみに入ったとき外から仮に中が見えたときでも、わからないようにするため全身タイツの色をすべて変えていた。 
イモムシは黒、サナギはオレンジ、カナブンはメタリックグリーン、 
カマキリは黄緑、蜂は黄色といった具合に。 
送られてきた全身タイツは、身体の露出が全くなく顔も隠れてしまうものだった。 
撮影の時、着ていたものは、顔のところが開いているものだったが、見た目が格好が悪くて嫌だった。 
そんな姿を旦那には見せたくなかった。 
ただ、全身タイツの感触は好きだった。 
ネットで見つけた全身タイツは、着るとマネキンのようで誰かわからない。 
顔が出ているよりもよく見えたので、迷わず購入した。 
その全身タイツを早速着てみる、カマキリ用の黄緑色の全身タイツは中から意外とよく見えるし苦しくない。 
カナブン用に購入したメタリックグリーンのものは質感が違う、重ね着したらどんな感じなのだろうかと好奇心から重ね着してみた。 
1枚の時とは、ぜんぜん違う。 
ほとんど見えないし息もしにくい、重ね着しているので当然だが。 
この拘束感が私には快感だった。 
実は、着ぐるみの重ね着させられたときも、苦しいのと同時に気持ちよくもあった。 
うすうす自分でもMっ気があることは気付いていた。 
全身タイツをすべて重ね着したらどんな感じなのか、そのまま動きづらいサナギに入ったら気持ちいいのかなどと考えたりもしたが、今日は旦那の誕生日。 
喜ばせることが、最優先事項だと自分に言い聞かせ、いったん、全身タイツを脱いで、食事の準備を始めた。
旦那が帰宅して、少し豪華にした食事を摂り、誕生日を祝う。 
「プレゼントを用意しているからお風呂から出たら2階に来て」 
と旦那に告げて、先にお風呂に入ってもらう。 
私はすぐに2階へ上がり準備に取り掛かる。 
裸になり黄緑色の全身タイツを着る、続けてメタリックグリーン。 
気持ちよくて全身を触り始めたが、 
我に返り頭を振って着ぐるみに足を通し準備を続ける。 
頭から着ぐるみに入り手足を通す、腹部はさすがに一人では取り付けできないので諦める。
私は久々に巨大昆虫観察の成虫2のカマキリになった。 
動きやすいが着ぐるみの中は全身タイツを重ね着しているので少し締め付け感がある。 
なんともいえない拘束感に包まれながら準備を続ける。 
HAPPY BIRTHDAYと書かれた大きめのビニール袋にカマキリのまま入り、袋の口の紐を中から引っ張り、袋の口を閉める。 
何度も練習したので、着ぐるみに入っていてもうまくいった。 
全身タイツを着て着ぐるみに入り、さらにはプレゼント用の袋に自らを閉じ込める。 
少し苦しいがすごく気持ちいい。 
股の辺りが濡れてくるのを感じながら、旦那が部屋に入ってくるのを待った。 
外の様子をうかがっていると、スリッパの音で2階へ上がってくるのがわかった。 
妻はどんなプレゼントを用意してくれているのだろうと考えながら階段を昇っているのかなと想像する。
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