15 / 24
15 図書館デート?
しおりを挟む
簡素な机を挟んで私の向かいに座っているレイモンドが、眉間を揉みながら深い溜息をついた。
「ちょっと、目が疲れて来ましたね」
「そうね。
少し休憩しましょうか?」
積み上げられた図鑑の山に埋もれながら、私は「う~ん」と大きく伸びをした。
その日、私とレイモンドは、王立図書館の奥にある鍵の掛かった部屋を訪れていた。
一般公開するには向いていない書物が収められているこの部屋は、普段は上級司書や許可を得た研究者などの人物以外は立ち入り禁止である。
この部屋の更に奥には、もっと厳重に鍵を掛けられた部屋があり、其方には禁書が保管されているらしい。
なぜ私達がこの様な場所にいるのかと言うと、毒物に関する国外の書物を調べる為である。
お父様のコネを駆使して、内密に入室させて貰った。
お金と権力さえあれば、大抵の不可能は可能になってしまう物だと改めて実感する。
だからこそ、使い方を間違えない様にしないとね。
「はあぁ~~・・・
今日は姉上と図書館デート気分で来たのに、思った以上にハードだ」
「デートなら、もっと可愛くて若い子を誘いなさいよ。
ってゆーか、私相手にデートの予行練習って・・・・・・」
義姉でデートのリハをする、奥手なレイに呆れた視線を向ける。
意外とヘタレなのだろうか?
「僕は本番のつもりなんですけどねぇ・・・」
「ん?なんて言った?」
「ナンデモナイデス」
ヘタレ&シスコンだなんて詰んでる。
絶対モテない。
レイになかなか婚約者が決まらない理由を垣間見た気がした。
折角こんなにキラキラの容姿に生まれて来たのに、残念な子ね。
イケメンの持ち腐れだよ。
勿体ない。
「思ったよりも毒物の図鑑って多いのね」
毒物に関する本を片っ端から開いて、条件に合いそうな毒をノートにメモする。
二時間も続けたら、かなりノートが埋まって来た。
問題は、どうやってこの中から探している毒物を特定するか・・・。
「今まで見た事がありませんでしたが、考えてみれば一般開放されているスペースには、毒物の本なんて気軽に置けないですからね。
見掛けなかったのも必然でしょう」
「それもそうね」
「疲れたままで続けても効率が悪そうだし、喉も渇いたので、ちょっとカフェスペースにでも行って休みませんか?」
「いいわね」
この部屋に所蔵されている国外の本の多くは翻訳されていない。
私もレイも、多数の言語を習得しているので問題は無いが、流石に長時間外国語ばかりを読んでいると目と脳が疲れて来る。
図書館内は書物を守る為に飲食禁止なのだが、その代わり館内にカフェが併設されているのだ。
カフェに入店し、中庭の花壇が眺められる窓際の席を陣取った。
メニューを開くと『イチゴスイーツフェア』の文字に、思わず心を奪われそうになる。
何を隠そう、イチゴは私の大好物だ。
最近ちょっと間食が多かったから、飲み物だけで我慢しようと思っていたのに・・・・・・。
見事な罠だわ。
「ふっ」
レイが笑いを堪えている。
「何よぉ」
「だって、すっごいキラキラした目でイチゴを見てるから。
スイーツ、食べましょうよ。
脳を使った後は甘い物が良いらしいですよ」
「そうよね!」
ミルフィーユ、クレープ、ゼリー、パンケーキ・・・・・・。
どれも魅力的だわ。
選ぶのが難しい。
私は、ショートケーキとタルトで散々迷った結果、イチゴタルトと紅茶を注文した。
レイモンドは、私が諦めたショートケーキとコーヒー。
「お待たせしましたぁ」
フリルに縁取られた白いエプロン姿の可愛らしい店員さんが、給仕をしてくれる。
提供されたお皿の上には、艶々と宝石の様に輝く真っ赤なイチゴがたっぷりと乗ったタルト。
至福・・・・・・!!
甘酸っぱいイチゴと、バターの香りが香ばしいサクサクのタルト生地。
滑らかなカスタードクリームにはバニラビーンズが惜しげもなく使用されている。
全部を合わせて口に運べば、絶妙なハーモニーが広がって・・・。
控えめに言って、最高に美味しい。
ありがとう、イチゴスイーツフェア!
生きてて良かった!
「姉上」
呼ばれてタルトのお皿から視線を上げると、レイがニコニコしながら、フォークに乗せた一口分のショートケーキを差し出していた。
「ほら、あーんして」
「いや、だって・・・・・・」
周囲の目が気になって、キョロキョロしてしまう。
「こっちも食べたかったんでしょ?
早く!落ちちゃうから」
急かされて仕方なく口を開けると、嬉しそうに微笑んだレイが、私にケーキを食べさせる。
「あ、クリーム付いちゃいましたね」
彼は私の唇の端を親指で拭うと、それをペロッと舐めて艶っぽい笑みを浮かべた。
『あーん』は、寝込んでいた時もやられたけど、あの時は私の部屋だったし他に人が居なかったから、まだマシだった。
こんな公衆の面前で・・・しかも口に付いてたクリームを舐めるとか・・・・・・。
まるで馬鹿ップルみたいじゃないか。
なんだ?この羞恥プレイは。
「姉上、顔真っ赤ですよ。可愛い」
蕩ける様な笑顔で私を見るレイモンドに、ちょっとドキドキしてしまったのは、私だけの秘密だ。
因みにショートケーキの味は、緊張してよく分からなかった。
前言撤回。
レイはめちゃくちゃモテるだろうし、奥手でも無い。
どちらかと言えば、グイグイ来るタイプ。
・・・・・・多分。
糖分と水分を補給して、図書館の奥の部屋へと戻る。
「あれっ?
カフェに行く時、鍵かけ忘れちゃったみたいですね。
後で怒られるかな?」
「大丈夫じゃない?」
そう言って、図鑑を山積みにした机に戻ったのだが・・・。
「ちょっと、目が疲れて来ましたね」
「そうね。
少し休憩しましょうか?」
積み上げられた図鑑の山に埋もれながら、私は「う~ん」と大きく伸びをした。
その日、私とレイモンドは、王立図書館の奥にある鍵の掛かった部屋を訪れていた。
一般公開するには向いていない書物が収められているこの部屋は、普段は上級司書や許可を得た研究者などの人物以外は立ち入り禁止である。
この部屋の更に奥には、もっと厳重に鍵を掛けられた部屋があり、其方には禁書が保管されているらしい。
なぜ私達がこの様な場所にいるのかと言うと、毒物に関する国外の書物を調べる為である。
お父様のコネを駆使して、内密に入室させて貰った。
お金と権力さえあれば、大抵の不可能は可能になってしまう物だと改めて実感する。
だからこそ、使い方を間違えない様にしないとね。
「はあぁ~~・・・
今日は姉上と図書館デート気分で来たのに、思った以上にハードだ」
「デートなら、もっと可愛くて若い子を誘いなさいよ。
ってゆーか、私相手にデートの予行練習って・・・・・・」
義姉でデートのリハをする、奥手なレイに呆れた視線を向ける。
意外とヘタレなのだろうか?
「僕は本番のつもりなんですけどねぇ・・・」
「ん?なんて言った?」
「ナンデモナイデス」
ヘタレ&シスコンだなんて詰んでる。
絶対モテない。
レイになかなか婚約者が決まらない理由を垣間見た気がした。
折角こんなにキラキラの容姿に生まれて来たのに、残念な子ね。
イケメンの持ち腐れだよ。
勿体ない。
「思ったよりも毒物の図鑑って多いのね」
毒物に関する本を片っ端から開いて、条件に合いそうな毒をノートにメモする。
二時間も続けたら、かなりノートが埋まって来た。
問題は、どうやってこの中から探している毒物を特定するか・・・。
「今まで見た事がありませんでしたが、考えてみれば一般開放されているスペースには、毒物の本なんて気軽に置けないですからね。
見掛けなかったのも必然でしょう」
「それもそうね」
「疲れたままで続けても効率が悪そうだし、喉も渇いたので、ちょっとカフェスペースにでも行って休みませんか?」
「いいわね」
この部屋に所蔵されている国外の本の多くは翻訳されていない。
私もレイも、多数の言語を習得しているので問題は無いが、流石に長時間外国語ばかりを読んでいると目と脳が疲れて来る。
図書館内は書物を守る為に飲食禁止なのだが、その代わり館内にカフェが併設されているのだ。
カフェに入店し、中庭の花壇が眺められる窓際の席を陣取った。
メニューを開くと『イチゴスイーツフェア』の文字に、思わず心を奪われそうになる。
何を隠そう、イチゴは私の大好物だ。
最近ちょっと間食が多かったから、飲み物だけで我慢しようと思っていたのに・・・・・・。
見事な罠だわ。
「ふっ」
レイが笑いを堪えている。
「何よぉ」
「だって、すっごいキラキラした目でイチゴを見てるから。
スイーツ、食べましょうよ。
脳を使った後は甘い物が良いらしいですよ」
「そうよね!」
ミルフィーユ、クレープ、ゼリー、パンケーキ・・・・・・。
どれも魅力的だわ。
選ぶのが難しい。
私は、ショートケーキとタルトで散々迷った結果、イチゴタルトと紅茶を注文した。
レイモンドは、私が諦めたショートケーキとコーヒー。
「お待たせしましたぁ」
フリルに縁取られた白いエプロン姿の可愛らしい店員さんが、給仕をしてくれる。
提供されたお皿の上には、艶々と宝石の様に輝く真っ赤なイチゴがたっぷりと乗ったタルト。
至福・・・・・・!!
甘酸っぱいイチゴと、バターの香りが香ばしいサクサクのタルト生地。
滑らかなカスタードクリームにはバニラビーンズが惜しげもなく使用されている。
全部を合わせて口に運べば、絶妙なハーモニーが広がって・・・。
控えめに言って、最高に美味しい。
ありがとう、イチゴスイーツフェア!
生きてて良かった!
「姉上」
呼ばれてタルトのお皿から視線を上げると、レイがニコニコしながら、フォークに乗せた一口分のショートケーキを差し出していた。
「ほら、あーんして」
「いや、だって・・・・・・」
周囲の目が気になって、キョロキョロしてしまう。
「こっちも食べたかったんでしょ?
早く!落ちちゃうから」
急かされて仕方なく口を開けると、嬉しそうに微笑んだレイが、私にケーキを食べさせる。
「あ、クリーム付いちゃいましたね」
彼は私の唇の端を親指で拭うと、それをペロッと舐めて艶っぽい笑みを浮かべた。
『あーん』は、寝込んでいた時もやられたけど、あの時は私の部屋だったし他に人が居なかったから、まだマシだった。
こんな公衆の面前で・・・しかも口に付いてたクリームを舐めるとか・・・・・・。
まるで馬鹿ップルみたいじゃないか。
なんだ?この羞恥プレイは。
「姉上、顔真っ赤ですよ。可愛い」
蕩ける様な笑顔で私を見るレイモンドに、ちょっとドキドキしてしまったのは、私だけの秘密だ。
因みにショートケーキの味は、緊張してよく分からなかった。
前言撤回。
レイはめちゃくちゃモテるだろうし、奥手でも無い。
どちらかと言えば、グイグイ来るタイプ。
・・・・・・多分。
糖分と水分を補給して、図書館の奥の部屋へと戻る。
「あれっ?
カフェに行く時、鍵かけ忘れちゃったみたいですね。
後で怒られるかな?」
「大丈夫じゃない?」
そう言って、図鑑を山積みにした机に戻ったのだが・・・。
48
お気に入りに追加
1,936
あなたにおすすめの小説
愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす
リオール
恋愛
「俺はお前を妻と思わないし愛する事もない」
夫となったバジルはそう言って部屋を出て行った。妻となったアルビナは、初夜を一人で過ごすこととなる。
後に夫から聞かされた衝撃の事実。
アルビナは夫への復讐に、静かに心を燃やすのだった。
※シリアスです。
※ざまあが行き過ぎ・過剰だといったご意見を頂戴しております。年齢制限は設定しておりませんが、お読みになる場合は自己責任でお願い致します。
旦那様に離婚を突きつけられて身を引きましたが妊娠していました。
ゆらゆらぎ
恋愛
ある日、平民出身である侯爵夫人カトリーナは辺境へ行って二ヶ月間会っていない夫、ランドロフから執事を通して離縁届を突きつけられる。元の身分の差を考え気持ちを残しながらも大人しく身を引いたカトリーナ。
実家に戻り、兄の隣国行きについていくことになったが隣国アスファルタ王国に向かう旅の途中、急激に体調を崩したカトリーナは医師の診察を受けることに。
太陽の王は月の乙女に希う ~運命から逃げ出したら、王太子の溺愛が待っていました~
天月リリィ
恋愛
「月の乙女になんてなりたくない!」
約250年に一度、神の加護を受けた太陽の王と月の乙女が誕生するアストロイド王国で、奇しくも月の乙女に選ばれてしまった占星術師を志す平民のステラは、自分の夢を実現させるために月の乙女を探す王家から逃れようと奔走していたが、ある日潜入した夜会で王太子のアルバートと遭遇してしまったことで止まっていた運命の歯車が動き始める。
一方で太陽の王として生まれたアルバートも初めは義務感から月の乙女を探していたが、なかなか尻尾を掴ませない月の乙女に次第に興味が湧いていく。
やがてステラとアルバートの人生が交差し始めた時、夢を追い続けるステラの選択が他国を巻き込んだ大騒動へと発展する。
――これは出会うはずのなかった恋を知らない2人が出会い、多くのすれ違いを乗り越えて互いを想い合うようになるまでの物語。
【同時掲載】小説家になろう様
清く正しく美しくをモットーに生きてます!
ユウ
恋愛
子爵家令嬢フレデリカは下級貴族出身でありながらも芸術に精通し政治が語れ、詩が読める優秀な令嬢だった。
しかし、社交界では保守的な男性からは疎まれていた。
男尊女卑が未だに根強い国では、女性が学問や政治に興味を持つ事ははしたないとされていたからだった。
特にフレデリカの婚約者のローガスは事あるごとに蔑んだ目を向け、親友の妹のアマンダと比較をしては蔑んで来た。
「淑女が学問をするなどはしたない。少しはアマンダを見習ったらどうだ」
男爵令嬢のアマンダは妖艶な容姿で社交界では有名だった。
対するフレデリカは社交界で地味令嬢と言われ馬鹿にされていた。
「お前さえいなければ俺はこんな惨めな思いをする必要はなかったんだ!」
事あるごとに自分は犠牲になったとフレデリカを責めるローガスについに耐え切れなくなったフレデリカは婚約解消を考えていた矢先、王命により婚約が解消されると告げられた。
ローガスは両手を上げて喜んだのだが、婚約解消には裏があることを知らなかった。
死ぬはずだった令嬢が乙女ゲームの舞台に突然参加するお話
みっしー
恋愛
病弱な公爵令嬢のフィリアはある日今までにないほどの高熱にうなされて自分の前世を思い出す。そして今自分がいるのは大好きだった乙女ゲームの世界だと気づく。しかし…「藍色の髪、空色の瞳、真っ白な肌……まさかっ……!」なんと彼女が転生したのはヒロインでも悪役令嬢でもない、ゲーム開始前に死んでしまう攻略対象の王子の婚約者だったのだ。でも前世で長生きできなかった分今世では長生きしたい!そんな彼女が長生きを目指して乙女ゲームの舞台に突然参加するお話です。
*番外編も含め完結いたしました!感想はいつでもありがたく読ませていただきますのでお気軽に!
成人したのであなたから卒業させていただきます。
ぽんぽこ狸
恋愛
フィオナはデビュタント用に仕立てた可愛いドレスを婚約者であるメルヴィンに見せた。
すると彼は、とても怒った顔をしてフィオナのドレスを引き裂いた。
メルヴィンは自由に仕立てていいとは言ったが、それは流行にのっとった範囲でなのだから、こんなドレスは着させられないという事を言う。
しかしフィオナから見れば若い令嬢たちは皆愛らしい色合いのドレスに身を包んでいるし、彼の言葉に正当性を感じない。
それでも子供なのだから言う事を聞けと年上の彼に言われてしまうとこれ以上文句も言えない、そんな鬱屈とした気持ちを抱えていた。
そんな中、ある日、王宮でのお茶会で変わり者の王子に出会い、その素直な言葉に、フィオナの価値観はがらりと変わっていくのだった。
変わり者の王子と大人になりたい主人公のお話です。
今日で都合の良い嫁は辞めます!後は家族で仲良くしてください!
ユウ
恋愛
三年前、夫の願いにより義両親との同居を求められた私はは悩みながらも同意した。
苦労すると周りから止められながらも受け入れたけれど、待っていたのは我慢を強いられる日々だった。
それでもなんとななれ始めたのだが、
目下の悩みは子供がなかなか授からない事だった。
そんなある日、義姉が里帰りをするようになり、生活は一変した。
義姉は子供を私に預け、育児を丸投げをするようになった。
仕事と家事と育児すべてをこなすのが困難になった夫に助けを求めるも。
「子供一人ぐらい楽勝だろ」
夫はリサに残酷な事を言葉を投げ。
「家族なんだから助けてあげないと」
「家族なんだから助けあうべきだ」
夫のみならず、義両親までもリサの味方をすることなく行動はエスカレートする。
「仕事を少し休んでくれる?娘が旅行にいきたいそうだから」
「あの子は大変なんだ」
「母親ならできて当然よ」
シンパシー家は私が黙っていることをいいことに育児をすべて丸投げさせ、義姉を大事にするあまり家族の団欒から外され、我慢できなくなり夫と口論となる。
その末に。
「母性がなさすぎるよ!家族なんだから協力すべきだろ」
この言葉でもう無理だと思った私は決断をした。
私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです
天宮有
恋愛
子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。
数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。
そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。
どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。
家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる