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27 緊急出動要請
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「奥様、少し休憩しませんか?」
書類仕事に集中していた私に、シルヴィが紅茶を差し出した。
「ありがとう」
お礼を言いつつ、グッと伸びをする。
少しは信用を得る事が出来たのか、最近は少しずつ任せて貰える書類が増えてきて、ちょっと嬉しい。
治癒魔法の方はと言うと、必要な時は誰かが呼びに来る事になっているのだが、今まで呼ばれた事は数える程しか無い。
デュドヴァン侯爵家の騎士団も義実家に負けず劣らず実力者揃いなので、任務中に大きな怪我をする事は少ないのだ。
怪我が少ないのは、勿論素晴らしい事である。
だが、その日は珍しく、非常に慌てた様子の騎士が、ノックも忘れて部屋に飛び込んで来たのだ。
驚いた私は紅茶を少し零し、扉の付近にいたチェルシーは警戒して私を庇う様に身構えた。
「ミシェル様! 治癒をお願いしたいのですが、ウチの騎士以外でも良いですか?」
「構いませんが、どの様な状況ですか?」
「巡回中に、偶然子供が馬車に轢かれた現場に遭遇してしまって……」
「それは大変っ! 直ぐに馬車を用意して!!」
「はいっ!!」
シルヴィがバタバタと部屋を飛び出して行った。
最速で現場に駆けつけると、車道には生々しい血痕が残っていた。
少し離れた所に小型の荷馬車が停まっており、その脇には御者が真っ青な顔でへたり込んでいる。
(あれが事故を起こした馬車ね。轢かれた子供は……)
視線を移すと、道の端に寝かされた患者が見えたが、グッタリとして動かない。
ジェレミーよりも少し年上くらいの男の子だった。
近くで母親らしき若い女性が、悲鳴を上げながら子供に縋ろうとするのを、複数の騎士が宥めながら押さえ込んでいる。
患者の近くには白衣を着た町医者が付き添っていた。
「領主様の奥様ですね」
「はい」
医師に問われて私は頷く。
それを聞いた母親が、余計に取り乱した。
「デュドヴァン侯爵の奥様ですって!?
悪虐聖女と呼ばれていた女じゃないのっ!!
そんな人に大切な息子の治療を任せらる訳ないじゃない!」
『悪虐聖女』と言う言葉に周囲が騒めいた。
辺境近くの市井にまでは、まだ私の噂は届いてないかと思っていたのだが……。
よく見れば平民にしては良い身なりをしているし、侍女や護衛らしき人達を連れていて、彼等は私の治癒を止めるべきなのか判断出来ずに、オロオロした様子でこちらを窺っている。
この状況からすると、もしかしたら、何処かの貴族家の奥様なのかも知れない。
だとすれば、私の噂を知っているのも必然か。
私がどう対処すべきか思案している間に、チェルシーが母親にツカツカと歩み寄って、その頬を勢い良く打った。
「お黙りなさいっ!
助けに駆け付けた人に対して、あまりに無礼では無いですかっ!!
そもそも奥様はその様なお方ではございません!」
そんな風に庇われたのは初めてで、不覚にも涙が出そうになってしまった。
母親は突然叩かれた事がショックだったのか、喚くのをやめて呆然としている。
この隙に治癒を進めてしまいたい。
「どんな所見ですか?」
「まだ息は有りますが、酷い状態なのであまり動かさない方が良いと判断しました。
全身の骨折と、内臓にもダメージを負っています。頭も打っているかも知れません」
医師からの報告に頷く。
先ずは出血を止め、頭部や内臓から治癒を施していき、次に骨折箇所を治す。
全てを終える頃には、治療の開始から一時間以上が経過していた。
母親の視線からは、いつの間にか、私に対する嫌悪の色が消えていた。
「終わりました。もう大丈夫ですよ。
でも、体力と魔力が回復するまで暫くは眠り続けるでしょう。
後遺症なども心配要りませんが、体にある程度の傷跡が残ってしまうのは我慢して下さい。
これ以上一気に治癒魔法を掛けると、拒絶反応を起こす危険性がありますから」
額に滲んだ汗を手の甲で拭いながらそう告げると、母親は大粒の涙を零した。
「ぅ……ああっ……!!」
声を上げて泣き崩れる母親に、チェルシーが無表情でハンカチを渡した。
因みに母親の侍女らしき人は、ホッとしたせいか、魂が抜けた様な顔で固まっている。
「誠に申し訳ございませんでした」
一命を取り留めた男の子は、先程付き添ってくれていた医師の診療所に移された。
その診療所の待合室で、私は人生で初めて、他人に土下座をされている。
「あの、もう良いですから、お座りになって下さい」
そう促すと、彼女は米つきバッタの様にペコペコしながら私の向かいのソファーに腰を下ろした。
彼女の正体は、メルレ伯爵の奥様だった。
メルレ家は領地を持たない、所謂法衣貴族なのだが、優秀な外交官を何人も輩出した由緒正しいお家柄だと聞く。
現在の伯爵も、例に漏れず外交官として活躍している。
他国を飛び回っている事が多いお方なので、私はお会いした事がないけれど。
奥様は隣国のご出身で、伯爵の仕事中に知り合い、こちらの国に嫁いで来たらしい。
今回は、隣国のご実家に行った帰りの道中で、少し街を見物していた際に事故にあったとの事。
「あんな暴言を吐いてしまったのに、私の息子をあんなにも丁寧に治療して下さるなんて……。
本当にどうやってお詫びとお礼をすれば良いのか」
「ご子息が危険な状態だったのですから、心配して取り乱すのは当たり前の事です。
それに、ご子息自身が発した言葉でも無いのに、そのせいで治療を止めるのは、おかしな話でしょう?」
そう慰めると、彼女は益々ボロボロと大泣きしながら私に謝罪と感謝の言葉を繰り返した。
(慰めれば慰めるほど泣かれてしまうわ……。どうしましょう?)
私の背後に控えたデュドヴァン家の侍女や騎士達は、最初はメルレ伯爵夫人に敵意に満ちた目を向けていたけれど、今は若干呆れた眼差しに変わっている。
彼等だって子供の命が失われる事は望んでいないのだ。
それに、私はどうせ治癒を使うのならば、献金の有無など関係無く、メルレ伯爵子息みたいに重傷を負ってしまった人や、ジャックさんみたいに後遺症に苦しんでいる人にこそ使いたい。
この力は、金持ちのオヤジの薄毛を治療する為に授かったのではないと思うから。
書類仕事に集中していた私に、シルヴィが紅茶を差し出した。
「ありがとう」
お礼を言いつつ、グッと伸びをする。
少しは信用を得る事が出来たのか、最近は少しずつ任せて貰える書類が増えてきて、ちょっと嬉しい。
治癒魔法の方はと言うと、必要な時は誰かが呼びに来る事になっているのだが、今まで呼ばれた事は数える程しか無い。
デュドヴァン侯爵家の騎士団も義実家に負けず劣らず実力者揃いなので、任務中に大きな怪我をする事は少ないのだ。
怪我が少ないのは、勿論素晴らしい事である。
だが、その日は珍しく、非常に慌てた様子の騎士が、ノックも忘れて部屋に飛び込んで来たのだ。
驚いた私は紅茶を少し零し、扉の付近にいたチェルシーは警戒して私を庇う様に身構えた。
「ミシェル様! 治癒をお願いしたいのですが、ウチの騎士以外でも良いですか?」
「構いませんが、どの様な状況ですか?」
「巡回中に、偶然子供が馬車に轢かれた現場に遭遇してしまって……」
「それは大変っ! 直ぐに馬車を用意して!!」
「はいっ!!」
シルヴィがバタバタと部屋を飛び出して行った。
最速で現場に駆けつけると、車道には生々しい血痕が残っていた。
少し離れた所に小型の荷馬車が停まっており、その脇には御者が真っ青な顔でへたり込んでいる。
(あれが事故を起こした馬車ね。轢かれた子供は……)
視線を移すと、道の端に寝かされた患者が見えたが、グッタリとして動かない。
ジェレミーよりも少し年上くらいの男の子だった。
近くで母親らしき若い女性が、悲鳴を上げながら子供に縋ろうとするのを、複数の騎士が宥めながら押さえ込んでいる。
患者の近くには白衣を着た町医者が付き添っていた。
「領主様の奥様ですね」
「はい」
医師に問われて私は頷く。
それを聞いた母親が、余計に取り乱した。
「デュドヴァン侯爵の奥様ですって!?
悪虐聖女と呼ばれていた女じゃないのっ!!
そんな人に大切な息子の治療を任せらる訳ないじゃない!」
『悪虐聖女』と言う言葉に周囲が騒めいた。
辺境近くの市井にまでは、まだ私の噂は届いてないかと思っていたのだが……。
よく見れば平民にしては良い身なりをしているし、侍女や護衛らしき人達を連れていて、彼等は私の治癒を止めるべきなのか判断出来ずに、オロオロした様子でこちらを窺っている。
この状況からすると、もしかしたら、何処かの貴族家の奥様なのかも知れない。
だとすれば、私の噂を知っているのも必然か。
私がどう対処すべきか思案している間に、チェルシーが母親にツカツカと歩み寄って、その頬を勢い良く打った。
「お黙りなさいっ!
助けに駆け付けた人に対して、あまりに無礼では無いですかっ!!
そもそも奥様はその様なお方ではございません!」
そんな風に庇われたのは初めてで、不覚にも涙が出そうになってしまった。
母親は突然叩かれた事がショックだったのか、喚くのをやめて呆然としている。
この隙に治癒を進めてしまいたい。
「どんな所見ですか?」
「まだ息は有りますが、酷い状態なのであまり動かさない方が良いと判断しました。
全身の骨折と、内臓にもダメージを負っています。頭も打っているかも知れません」
医師からの報告に頷く。
先ずは出血を止め、頭部や内臓から治癒を施していき、次に骨折箇所を治す。
全てを終える頃には、治療の開始から一時間以上が経過していた。
母親の視線からは、いつの間にか、私に対する嫌悪の色が消えていた。
「終わりました。もう大丈夫ですよ。
でも、体力と魔力が回復するまで暫くは眠り続けるでしょう。
後遺症なども心配要りませんが、体にある程度の傷跡が残ってしまうのは我慢して下さい。
これ以上一気に治癒魔法を掛けると、拒絶反応を起こす危険性がありますから」
額に滲んだ汗を手の甲で拭いながらそう告げると、母親は大粒の涙を零した。
「ぅ……ああっ……!!」
声を上げて泣き崩れる母親に、チェルシーが無表情でハンカチを渡した。
因みに母親の侍女らしき人は、ホッとしたせいか、魂が抜けた様な顔で固まっている。
「誠に申し訳ございませんでした」
一命を取り留めた男の子は、先程付き添ってくれていた医師の診療所に移された。
その診療所の待合室で、私は人生で初めて、他人に土下座をされている。
「あの、もう良いですから、お座りになって下さい」
そう促すと、彼女は米つきバッタの様にペコペコしながら私の向かいのソファーに腰を下ろした。
彼女の正体は、メルレ伯爵の奥様だった。
メルレ家は領地を持たない、所謂法衣貴族なのだが、優秀な外交官を何人も輩出した由緒正しいお家柄だと聞く。
現在の伯爵も、例に漏れず外交官として活躍している。
他国を飛び回っている事が多いお方なので、私はお会いした事がないけれど。
奥様は隣国のご出身で、伯爵の仕事中に知り合い、こちらの国に嫁いで来たらしい。
今回は、隣国のご実家に行った帰りの道中で、少し街を見物していた際に事故にあったとの事。
「あんな暴言を吐いてしまったのに、私の息子をあんなにも丁寧に治療して下さるなんて……。
本当にどうやってお詫びとお礼をすれば良いのか」
「ご子息が危険な状態だったのですから、心配して取り乱すのは当たり前の事です。
それに、ご子息自身が発した言葉でも無いのに、そのせいで治療を止めるのは、おかしな話でしょう?」
そう慰めると、彼女は益々ボロボロと大泣きしながら私に謝罪と感謝の言葉を繰り返した。
(慰めれば慰めるほど泣かれてしまうわ……。どうしましょう?)
私の背後に控えたデュドヴァン家の侍女や騎士達は、最初はメルレ伯爵夫人に敵意に満ちた目を向けていたけれど、今は若干呆れた眼差しに変わっている。
彼等だって子供の命が失われる事は望んでいないのだ。
それに、私はどうせ治癒を使うのならば、献金の有無など関係無く、メルレ伯爵子息みたいに重傷を負ってしまった人や、ジャックさんみたいに後遺症に苦しんでいる人にこそ使いたい。
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