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第十一章:彗星のように
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しおりを挟む生徒会室に、じっとりと熱い空気が流れる。お互いの情欲が炎をあげる。沙良は波折の服を全て脱がせ、全身を愛撫した。もう遠慮する必要はないのだと思うと、がっついてしまう。身体の隅々を丁寧に丁寧に舐めあげて、波折の全てを愛した。すべすべで弾力のある肌は触れているだけでも気持ちよくて、触っていると時を忘れそうになってしまう。
「あっ……あぁっ……ん……」
「波折先輩……俺、ずっと波折先輩とこうしたいって思ってたんですよ」
「さら、……あぁっ……」
「先輩……可愛い……先輩、好き……」
身体の全てを、愛されている。そんな感覚に波折は蕩けてしまっていた。心も、身体も。気持ちよすぎて、ぼんやりとしてくる。まだ触られてもいない後孔がひくひくとしてしまって、身体は完全に欲情していた。沙良の想いを一身に浴びて触られることが、本当に心地よかった。
「ぁふ……んん……あっ……そこ……イイ……」
「ここ?」
「あぁんっ……あぁ、イイ、イイ……」
「腰揺れてる……先輩……先輩の気持ちいいところ、もっと知りたいです」
「さら……あっ……」
波折の反応を見ながら、沙良はたくさんその身体を愛した。彼がイイといったところを集中的に責めてゆく。鑓水に追い付きたい――その焦りをぐっと抑えて、少しずつ波折の身体を知っていこうと思った。
後孔に、指を挿れてキスをする。波折のペニスからだらだらとこぼれる先走りをつかって孔をほぐしてやれば、ぐちゅぐちゅといやらしい音が響いた。波折の頭を撫でながら、唇を覆うようにして波折の咥内を舌でかき回す。上も下も沙良に突っ込まれているという感覚に、波折はへろへろになりながら喘いでいた。
「あぁ……んっ……ふぁ、ん……きもち、いい……ああぁ……」
「先輩……可愛い……」
「んっ……あっ、……そこ、……そこ、すごい……あっ……」
「ここ、先輩のいいところ? こう? 気持ちいい? 先輩……」
「あぁあっ……! んっ……! もっと、……もっと、さら……そこ、もっといじって……!」
「こうですか? あ、すごい指締め付けてきた……ここ、好きなんですね、先輩……」
「あっ……は、ぁあっ……ん……! んっ……気持ちいいっ……さら、そこ、気持ちいい……! あぁあっ……!」
指を増やし、どんどん孔を柔らかくしていく。まるで生き物のようにうねるそこはいやらしくて、でもそんないやらしい波折が可愛くて。自分の愛撫で感じてくれていることに感激しながら、沙良は波折の孔を可愛がることに夢中になった。
「先輩……いれていい?」
「うん……」
十分に柔らかくなったそこが、ぽっかりと穴をあけてはくはくと息をするように疼いている。くらりと眩暈がした。みるのは初めてではなかったが、これから自分のペニスを挿れるところだと思うと、感動してしまった。波折のそこは綺麗で、本当に同じ男なのかなあ、なんて思ってしまうくらい。つるつるとしていて、内側の赤い部分が見えている。
余裕がなくなってガチガチにかたくなった自分のものを、沙良はそこに押し当てた。先っぽが穴の入り口に密着すると、吸い込まれそうになる。欲しい、欲しい、そう言っているみたいで、お尻の穴すらも可愛い波折が愛おしく思えた。
「あっ……ふ、ぁああ……」
ず、とペニスが中にはいっていく。はいった瞬間に波折のなかがきゅうっと締まったものだから沙良は驚いて一瞬腰をとめてしまった。しかし、なんとかゆっくり、ゆっくりなかに挿れて奥にたどり着くと、波折のきゅんきゅんと動いている肉壁全体でペニスが包まれてたまらなく気持ちいい。ペニスが熱に包まれると、いよいよ一つになれたという感じがして、沙良は感動のあまり身体の力が抜けて、波折にどさりと覆いかぶさってしまう。
「……波折先輩。嬉しすぎて俺おかしくなりそう」
「俺も……沙良とひとつになれて嬉しい……これからも沙良と一緒にいられて、すごく嬉しい……!」
「波折先輩……大好きです」
「さら……ぎゅってして」
「はい……」
沙良は波折を掻き抱いて、キスをする。波折も嬉しそうに沙良を抱きしめ返し、涙を流した。
ここ数日、沙良に他人行儀な態度をとられたり彼女らしき人物が近くにいたりして、本当に辛かった。沙良のなかに自分はもういないのだと思うと寂しくて仕方なかった。だから、こうして再び沙良に必要とされて、たまらなく嬉しかった。
沙良に触れられるだけで感じてしまう。沙良にもっともっと愛して欲しい。求めて欲しい。遠慮がちな沙良の触れ方でもここまで感じてしまうくらいに、波折は沙良に好きと言われることが嬉しかった。
「あっ……あ、ふ……」
ゆっくり、沙良が腰を動かし始める。その瞬間とてつもない快楽の波が襲いかかってきて、波折は腰をびくんとひくつかせた。ぐ、ぐ、と先ほど波折が「イイ」といったところを沙良は突き上げてやる。そうすれば波折は腰をかくかくと揺らしながらよがり狂った。おかしくなっちゃう、そんな波折の姿が可愛すぎて、沙良の抽挿の速度はどんどんあがってゆく。
「あっ、ひゃあっ、あぁんっ……さらっ……あぁあっ……だめ、あっ……そこ、イッちゃう、ぁあっ……」
「波折先輩……可愛すぎ……!」
「あっ、あっ、あっ、さらっ……すごいっ……あぁんっ……あーっ……、そこ、っ……あぁっ……」
波折は抱かれるときこんなに可愛かったのか。沙良はきゅんきゅんとしながら波折を突いて突いて突きまくった。波折は感じれば感じるほどに可愛くなっていって、そのいやらしい声に艶が増してゆく。それが沙良を煽り、さらに激しく。そして波折はもっと感じて……どんどん二人の熱はあがってゆく。
「あぁっ……イクっ……! イッちゃう……! さらっ……あぁっ……!」
「俺も、……波折先輩……!」
「なかっ……なかにだして……! さらの、なかにちょうだい……あぁっ……あっあっ……イクッ……あぁーっ……」
「波折先輩……!」
波折の腰を掴み、沙良は勢い良く波折を突き上げた。ガツガツガツガツと波折のふとももの肉が震えるほどに激しく突いて、奥の奥をえぐるように突きまくって、そして……
「あぁっ……!」
なかに、思い切り出した。絶頂で意識が飛ぶかと思った。沙良がぱたりと波折の上に倒れ込めば、波折がはあはあと激しく息をきらしながらも甘えるようにすりすりと頬をすりつけてくる。沙良はいれたまま、波折に触れるだけの口付けを繰り返し、微笑んだ。
「波折先輩……愛しています……好き、大好き……」
「沙良……もっと、言って……」
「好きです……波折先輩。大好き。もう離しません」
「嬉しい……沙良……」
波折は泣きながら笑っていた。その幸せそうな表情に、沙良の胸が締め付けられる。そんなに彼にとって自分は必要なものだったのかと思うと、たまらなく嬉しくなった。そして、傷つけてしまったことを申し訳なく思った。
やっと、想いを伝えることが許された。それが、沙良にとってものすごく嬉しいことだった。
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