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4章 柔道恋物語
柔道恋物語4-10
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美奈side
私は…先輩のお腹に拳をいれてしまったけど……本当は安心していた。
私は中学時代はそこそこ強い柔道部で
レギュラーメンバーとして活躍していた。
ある日の練習に江西中ともう1校が
やってきて合同練習を行った。
私は県強豪の男子だろうが女子だろうが全然余裕で勝負ができていた。
しかし…その時初めて負けたのが…
ゼッケンに西野と書かれた江西中時代の先輩だった…。眼中になかっただけに
私のショックは大きかった。
そう…この合同練習で負けたせいで
私の学校は弱いんじゃないかと囁かれるようになってしまった。
だから、私は私を倒したあの西野という人をいつか絶対に倒すと決めていた。
まあ、今さら倒してとも意味はないんだけど…。
ー練習後ー
一哉『はい、では約束通り教えますよ…なんでも』
私『私は西野先輩が私を倒した技を教えてもらいたいです』
一哉『そんな昔のはなし覚えてないよ…』
私『じゃ…先輩が使える技全て教えてください』
一哉『いいけど…なんで俺にそんなに教わりたいの?美月の方が今は強いのに』
私『私を倒した人に教わりたいんです。私は…一哉先輩に負けました』
一哉『そんなにライバルみたいに思わないでよ…』
私『いいじゃないですか。目標にされるなんて…願ってもできない人がいるんですよ?』
一哉『そーなんだけど……まあいっか。それじゃあ、やろう。』
一哉先輩は本当に持ってる技すべてを教えてくれた。…『(さすが2段…)』
私『え!?こんな技で勝てるんですか!?』
一哉『少なからず…この技で俺は将太を倒したり瑠夏に勝ったりしてるよ』
私『こんな技があるなんて…』
一哉『多分この技覚えるのは難しいし力も必要だから…美奈には向いてないよ』
私『でも…使いたいです!』
一哉『じゃあ…美奈の身長や力でも使える勝ち方教えてあげるよ。
先に言っておくけど今の1年じゃ
予選すら通用しないからね?』
私『は、はぁ?私は…』
一哉先輩は笑いながら、
一哉『そういうとこ美月にそっくりだな』と言ってきた。
私『どういうことですか?』
一哉『美月も中学の時はベスト8だったんだよ』
私『!!!』
一哉『美奈より強かった。
その美月が俺達の先輩に連れられて
行った団体戦予選では1分で負けた。
先輩のおかげで本戦に行けても秒殺。』
私『そ、そんな…(あの美月先輩でも勝てなかった世界…?そんな強いのに…?)』
一哉『でも負けない!って悔しがって結局合宿に行ったんだ』
一哉先輩は懐かしそうに私に話してくれた。
私『私…がんばります。教えてください…美波に予選の選抜をとられたくないんです』
一哉『美波…強くなってた?』
私『ええ…だいぶ』
一哉『よしっ!!』
私『先輩…何でそんな嬉しそうなんですか?』
一哉『え?』
私『美波の話になると喜んでません?』
一哉『それは…北野先輩のことがあるからかな』
私『ああ…美波のお兄さん…』
一哉『…じゃ美波には悪いけど
美波にも勝てるよう対策は教えるよ
さ、立って俺に背負いかけてみて』
私『え…でも怪我…』
一哉『いいからかけて』
私は言われるままにかけてみた。
私『!!?』
私は投げられていた…。
私『え…?』
一哉『裏投げといって…相手が密着してきたところを狙って相手の腰持って
投げる。これを使う人は最近少ないし
対策する人も少ないかは使えると思う』私『美波には…?』
一哉『対策は教えてないよ
技は教えてあるけど…美波の方が背が大きいからやられるかもね
対策は簡単だよ。持ち上げられる前に
大外や小内で相手を後ろに倒しちゃえいいんだよ。持ち上げるために体重はうしろにかかってるから』
私『す、すごい…』
私は感心と感動でそれ以外の言葉を失ってしてしまった。
一哉『そろそろ帰ろう。美波のときもこのぐらいの時間で帰ったから…ね?』
私『は、はい…』
私は…改めて一哉先輩の凄さ…
皆から必要とされる理由を知った。
11話に続く。
私は…先輩のお腹に拳をいれてしまったけど……本当は安心していた。
私は中学時代はそこそこ強い柔道部で
レギュラーメンバーとして活躍していた。
ある日の練習に江西中ともう1校が
やってきて合同練習を行った。
私は県強豪の男子だろうが女子だろうが全然余裕で勝負ができていた。
しかし…その時初めて負けたのが…
ゼッケンに西野と書かれた江西中時代の先輩だった…。眼中になかっただけに
私のショックは大きかった。
そう…この合同練習で負けたせいで
私の学校は弱いんじゃないかと囁かれるようになってしまった。
だから、私は私を倒したあの西野という人をいつか絶対に倒すと決めていた。
まあ、今さら倒してとも意味はないんだけど…。
ー練習後ー
一哉『はい、では約束通り教えますよ…なんでも』
私『私は西野先輩が私を倒した技を教えてもらいたいです』
一哉『そんな昔のはなし覚えてないよ…』
私『じゃ…先輩が使える技全て教えてください』
一哉『いいけど…なんで俺にそんなに教わりたいの?美月の方が今は強いのに』
私『私を倒した人に教わりたいんです。私は…一哉先輩に負けました』
一哉『そんなにライバルみたいに思わないでよ…』
私『いいじゃないですか。目標にされるなんて…願ってもできない人がいるんですよ?』
一哉『そーなんだけど……まあいっか。それじゃあ、やろう。』
一哉先輩は本当に持ってる技すべてを教えてくれた。…『(さすが2段…)』
私『え!?こんな技で勝てるんですか!?』
一哉『少なからず…この技で俺は将太を倒したり瑠夏に勝ったりしてるよ』
私『こんな技があるなんて…』
一哉『多分この技覚えるのは難しいし力も必要だから…美奈には向いてないよ』
私『でも…使いたいです!』
一哉『じゃあ…美奈の身長や力でも使える勝ち方教えてあげるよ。
先に言っておくけど今の1年じゃ
予選すら通用しないからね?』
私『は、はぁ?私は…』
一哉先輩は笑いながら、
一哉『そういうとこ美月にそっくりだな』と言ってきた。
私『どういうことですか?』
一哉『美月も中学の時はベスト8だったんだよ』
私『!!!』
一哉『美奈より強かった。
その美月が俺達の先輩に連れられて
行った団体戦予選では1分で負けた。
先輩のおかげで本戦に行けても秒殺。』
私『そ、そんな…(あの美月先輩でも勝てなかった世界…?そんな強いのに…?)』
一哉『でも負けない!って悔しがって結局合宿に行ったんだ』
一哉先輩は懐かしそうに私に話してくれた。
私『私…がんばります。教えてください…美波に予選の選抜をとられたくないんです』
一哉『美波…強くなってた?』
私『ええ…だいぶ』
一哉『よしっ!!』
私『先輩…何でそんな嬉しそうなんですか?』
一哉『え?』
私『美波の話になると喜んでません?』
一哉『それは…北野先輩のことがあるからかな』
私『ああ…美波のお兄さん…』
一哉『…じゃ美波には悪いけど
美波にも勝てるよう対策は教えるよ
さ、立って俺に背負いかけてみて』
私『え…でも怪我…』
一哉『いいからかけて』
私は言われるままにかけてみた。
私『!!?』
私は投げられていた…。
私『え…?』
一哉『裏投げといって…相手が密着してきたところを狙って相手の腰持って
投げる。これを使う人は最近少ないし
対策する人も少ないかは使えると思う』私『美波には…?』
一哉『対策は教えてないよ
技は教えてあるけど…美波の方が背が大きいからやられるかもね
対策は簡単だよ。持ち上げられる前に
大外や小内で相手を後ろに倒しちゃえいいんだよ。持ち上げるために体重はうしろにかかってるから』
私『す、すごい…』
私は感心と感動でそれ以外の言葉を失ってしてしまった。
一哉『そろそろ帰ろう。美波のときもこのぐらいの時間で帰ったから…ね?』
私『は、はい…』
私は…改めて一哉先輩の凄さ…
皆から必要とされる理由を知った。
11話に続く。
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