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気づいたらそこは·····

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気がついたとき「あれ?私死んだんじゃ·····」

と呟いてしまう。確かにあれは死んだよ私。なんでだろうと自分の体を触ってみる。ついでに頬もつねっておこう。

「うん。これはいひゃい·····」周りをよく見てみると木々が生い茂っている。これは私が住んでいた所ではない。「ここどこ·····??」もうなんか死んだと思ってたら生きてて森っぽい所にいるんだ。そりゃ驚くよな!?とりあえず立って周りを見てみよう·····。
「痛·····!!」

死んだ?時の傷などは体にはない。でも確かにこれは激痛だ。でも人の気配はしないしこのままここにいたらいずれ死ぬだろう。さすがに生きる理由がなかったとはいえ自ら命を落とすような真似はしたくはない。私は今まで頑張ってきたんだ。立つことぐらいは出来る!と気合を入れてもう一度立ち上がろうと力を入れる。

「本当に木しかないわ·····誰か·····いる訳でもないし·····。」

こうなったら歩くしかないか。

「うっ!。。。痛いなこれは·····!」

それでもとりあえず歩き続けてみよう。歩ける限り。いつか終わるだろうこの森も。

「誰かいませんかぁ!誰かぁ!」

叫んでも誰も来ない。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

「誰か·····ハァハァ。。助けて·····いませんか·····」

歩き続けてどれくらいだっただろうか。
もう足も精神力で立っているようなものだ。どれだけ広いんだこの森は·····

「もう·····ダメだ·····ハァハァ」

へたり込んでしまう。もうこれでおしまいか·····結局ここはどこなんだろう·····誰かの顔でも見れたら安心できるのに·····もう目も耳も鼻も感覚が遠い。

目眩で倒れて意識が途絶える時誰かの足音が聞こえた気がした·····いやこんなに歩いたんだ。それでいなかったんだから気の所為だろう。と春は意識をまた手放した。
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