25 / 34
25 日曜日の引っ越し。
しおりを挟む
持って行く物は買ったもの全て。
移動用バスケットに馴染んだ服を入れて子猫を座らせる。
餌や猫じゃらし、トイレと砂。
部屋から気配がなくなるまで荷物を集めた。
見渡すと、とたんに寂しくなった。
同じ思いの彼女。2人でぼんやり立つ。
二週間一緒にいた小さな獣は過去の部屋に馴染みすぎていて、引き算がうまくできない。
寝てる時間もぐんと短くなってきていたから遊んでやる時間も増えていて。
平日一匹で過ごしているのを考えるとやはり実家のほうがいい、何度も言い聞かせながら、ため息を飲み込んで。
バスケットを持ってもらい、思い出の欠片を詰め込んだボストンバッグ持つ。
病院での診察も問題なく終わった。元気に育ってて問題なしと。
良かった。
電車では二人で隙間からのぞき込んで見る。
鳴くでもなく大人しくしている。
「緊張してる?」背中に触れて聞いてみた。
「まだ、・・・大丈夫・・・少しだけ。」
表情はまだ落ちている。
乗り換えを入れて1時間くらいの距離。遠くてもいい。今日は。
揺らさないように大切に持たれたバスケット。
乗り換えの駅は人混みがすごくて、彼女が脇から声をかけていた。
「大丈夫?ごめんね。」
一緒に隙間から覗き込むと、小さくまとまっている。
バスケットから顔をあげると遠くを見ている彼女。
「麻美さん、どうしたの?」
「あの・・・、さっき鈴木さんがいたみたいで・・・。」
困った顔の彼女。
「ああ、ジャズライブ行くのかもね。見られたかなあ、明日揶揄われるかなぁ。みんなに言ってたりしてね。」
困り顔のままの彼女。
「いつかはバレるし。・・・行こう。」
電車を乗り継いで。まだまだ・・・・。
ゆっくりでいいのにあっという間に駅についた。
彼女は初めて降りる駅。
自分の後ろをゆっくりついてくる。
顔がすでに固まってる気がする。
昨日メールで伝えた。すごく緊張する人だからと。
約束通り同僚と伝えている。
「着いたよ。」
家の前で振り向くとさっきよりさらに固まってる表情。
いっそ懐かしいくらいの無表情。
背中をさすって横を歩く。
「ただいま。」
奥からサイの走りのような音が聞こえてくる。
太ってる訳ではない、うるさい訳でもない。
でも明らかにいろんな期待が膨らんだ顔。
もちろん猫に、そして・・・同僚と言ったけど・・・。
籠から猫を出してみせる。
悲鳴を上げて両手で包み込むと奥に歩き出し、途中気がついて戻ってくる。
「いらっしゃい。ごめんなさい。嬉しくて。どうぞ上がってくださいね。」
「おじゃまします。」
母親に言われて、彼女が答える。
なんとか表情が出てる気がする?
あまりの母親の天然さに呆れたかもしれない。
それでもいい。
リラックスしてくれるなら。
「お父さん!猫と女の人。」
・・・自分は?
奥に声をかけて先に届けられた子猫。
掃除しただろう感のある和室に案内する。
バスケットと荷物をおろし、一息。
「後で写真撮ってもらおうね。」小声で言う。
猫を父親に渡したのか、お茶を入れて持ってきてくれた。
意外に早く思い出してくれてよかった。
「同じ課で働いてる小路さん。いろいろ教えてもらったんだ。」
「由人がお世話になってるみたいで、ありがとうございます。」
「・・・いえ、・・・こちらこそ。」
少し細く震える声。
やっぱりまだ駄目らしい。
可哀想なくらい緊張してるのが分かるけど、背中をさすったりは出来ない。
バレる。
「由人、猫ちゃんの名前は?」
「つけてないよ。母さんつけてよ。」
「え?、いいの?ちょっとどうしよう。」
父親がのっそりと出てきた。手には猫。顔は笑顔満点。
「ただいま。」
「おかえり、いらっしゃい。」
「・・・こんにちは、おじゃましてます。」
「おぉ・・・。」口だけじゃなく親父の目が丸になる。
「由人はお父さんに似て面食いよね。」
ん?親父を見る。母親を見る。
どこに突っ込むべきか悩む。
とりあえず情報の修正を試みよう。
「同僚の小路麻美さん。猫の相談でお世話になったし、荷物も多かったから手伝ってもらったんだ。」
父親の掌でちんまりと収まっている子猫。
既に馴染みすぎてないか?
「お父さん、名前決めていいって。何にする?カタカナがいい?」
「病院で呼ばれて恥ずかしくない名前がいいからね。」俺が言う。
凝った名前を付けすぎると後悔するだろう。
「何よ、じゃあ考えてよ。麻美さん、何がいい。」
母親の無茶ぶり。
「・・・え、えっとタマ・・・。」
サザエさん?
「え、それはベタすぎる。」
笑いながら言ってみた。冗談?
「あ、もっと違うの考えます。茶色っぽいから…どんぐり、じゃなくてマロン。ハヤト。クロウ、あ、黒じゃない。」
かなりテンパってる。
・・・・・ハヤトって誰?
「もう、町野さん考えてください。」
だいぶん声が出て良かったけど。
とうとう役目を放棄することにしたらしい。こっちに振ってきた。
「ホッケとか?」
「え、え~?なんで魚の名前なんですか?」
「可愛くない?食券取り合った魚だし。」
「・・・取り合ってません。あの時は親切に譲ってくれたんじゃないですか。」
「いいじゃん。」
笑顔で言ってみる。もちろん冗談だけど。
「町野ホッケくん・・・。病院でそう呼ばれて立つのお母さん嫌だわ。」
「もう、冗談だよ。」
「そう、いちゃつくなら自分の部屋でやって。」
二階を指さされた。
急に冷静な振りをする母親。
「別に・・・・違うって。変なこと言うと小路さんに失礼だろう。」
怒るふりをしてみる。
「麻美さん、この子の初恋は幼稚園の先生だったんだけど、若い先生の中でも一番に大人びた綺麗な先生でね。いつもまとわり付いて恥ずかしいくらい。ホント昔から面食いでね。よく腰にへばりついてたわよね。」
「そんな昔の話してどうするの。覚えてないし。」
でもたくさんの写真に証拠が残ってるのだ。
記憶はなくても・・・・。
確かに若いきれいな先生だった。
そして確かに腰にへばりつくようにくっついていつも隣に写ってる自分。
そんな子供の頃の自分なんて、今まで忘れてたのに。
写真を見返してもあの頃の自分の審美眼に自信を持てるくらいに一番に魅力的な先生だった。
「小学生になってもランドセル背負ってしばらく通ってたのよ。覚えてないの?何度も迎えに行ったのに。」
「・・・知らない、覚えてない。」
さすがにそんな証拠はアルバムにはない。
「麻美さん、母さんの冗談だよ。でも笑って・・・いいよ。」
つい笑顔が見たくて。
「子供の頃、会ってみたかったです。」
「僕も。」
「二階に行く?」
すかさず母親の突っ込み。
しまった、つい。
見ると母親の目が咎めるようにこちらを見てる。
「ねえ、由人。バレバレ。そうでしょう?なんで同僚って紹介したの?」
やっぱり、自然すぎたのか、それとも変に不自然すぎたのか。
母親には数分もおかず看破されたらしい。
「すみません。私がお願いしました。極度の人見知りであんまり初対面の印象が良くないと思うので・・・・。」
「そんな事ないわよ。緊張してるのは分かるし。ね、お父さん。」
「大丈夫ですよ。」
余所行きの父親を久しぶりに見た。
余所行きにならない母親の隣ではめったに登場しないバージョン。
ともあれ、バレたらしょうがない。
彼女が先に認めたんだし。
それからも自分の子供の頃のかわいらしいエピソードの数々が披露されて。
ところどころ誇張された部分を修正しながらお互いに笑い合う。
彼女も母親の冗談まじりの暴露話につられて笑い、随分楽になったようだ。
良かった。
移動用バスケットに馴染んだ服を入れて子猫を座らせる。
餌や猫じゃらし、トイレと砂。
部屋から気配がなくなるまで荷物を集めた。
見渡すと、とたんに寂しくなった。
同じ思いの彼女。2人でぼんやり立つ。
二週間一緒にいた小さな獣は過去の部屋に馴染みすぎていて、引き算がうまくできない。
寝てる時間もぐんと短くなってきていたから遊んでやる時間も増えていて。
平日一匹で過ごしているのを考えるとやはり実家のほうがいい、何度も言い聞かせながら、ため息を飲み込んで。
バスケットを持ってもらい、思い出の欠片を詰め込んだボストンバッグ持つ。
病院での診察も問題なく終わった。元気に育ってて問題なしと。
良かった。
電車では二人で隙間からのぞき込んで見る。
鳴くでもなく大人しくしている。
「緊張してる?」背中に触れて聞いてみた。
「まだ、・・・大丈夫・・・少しだけ。」
表情はまだ落ちている。
乗り換えを入れて1時間くらいの距離。遠くてもいい。今日は。
揺らさないように大切に持たれたバスケット。
乗り換えの駅は人混みがすごくて、彼女が脇から声をかけていた。
「大丈夫?ごめんね。」
一緒に隙間から覗き込むと、小さくまとまっている。
バスケットから顔をあげると遠くを見ている彼女。
「麻美さん、どうしたの?」
「あの・・・、さっき鈴木さんがいたみたいで・・・。」
困った顔の彼女。
「ああ、ジャズライブ行くのかもね。見られたかなあ、明日揶揄われるかなぁ。みんなに言ってたりしてね。」
困り顔のままの彼女。
「いつかはバレるし。・・・行こう。」
電車を乗り継いで。まだまだ・・・・。
ゆっくりでいいのにあっという間に駅についた。
彼女は初めて降りる駅。
自分の後ろをゆっくりついてくる。
顔がすでに固まってる気がする。
昨日メールで伝えた。すごく緊張する人だからと。
約束通り同僚と伝えている。
「着いたよ。」
家の前で振り向くとさっきよりさらに固まってる表情。
いっそ懐かしいくらいの無表情。
背中をさすって横を歩く。
「ただいま。」
奥からサイの走りのような音が聞こえてくる。
太ってる訳ではない、うるさい訳でもない。
でも明らかにいろんな期待が膨らんだ顔。
もちろん猫に、そして・・・同僚と言ったけど・・・。
籠から猫を出してみせる。
悲鳴を上げて両手で包み込むと奥に歩き出し、途中気がついて戻ってくる。
「いらっしゃい。ごめんなさい。嬉しくて。どうぞ上がってくださいね。」
「おじゃまします。」
母親に言われて、彼女が答える。
なんとか表情が出てる気がする?
あまりの母親の天然さに呆れたかもしれない。
それでもいい。
リラックスしてくれるなら。
「お父さん!猫と女の人。」
・・・自分は?
奥に声をかけて先に届けられた子猫。
掃除しただろう感のある和室に案内する。
バスケットと荷物をおろし、一息。
「後で写真撮ってもらおうね。」小声で言う。
猫を父親に渡したのか、お茶を入れて持ってきてくれた。
意外に早く思い出してくれてよかった。
「同じ課で働いてる小路さん。いろいろ教えてもらったんだ。」
「由人がお世話になってるみたいで、ありがとうございます。」
「・・・いえ、・・・こちらこそ。」
少し細く震える声。
やっぱりまだ駄目らしい。
可哀想なくらい緊張してるのが分かるけど、背中をさすったりは出来ない。
バレる。
「由人、猫ちゃんの名前は?」
「つけてないよ。母さんつけてよ。」
「え?、いいの?ちょっとどうしよう。」
父親がのっそりと出てきた。手には猫。顔は笑顔満点。
「ただいま。」
「おかえり、いらっしゃい。」
「・・・こんにちは、おじゃましてます。」
「おぉ・・・。」口だけじゃなく親父の目が丸になる。
「由人はお父さんに似て面食いよね。」
ん?親父を見る。母親を見る。
どこに突っ込むべきか悩む。
とりあえず情報の修正を試みよう。
「同僚の小路麻美さん。猫の相談でお世話になったし、荷物も多かったから手伝ってもらったんだ。」
父親の掌でちんまりと収まっている子猫。
既に馴染みすぎてないか?
「お父さん、名前決めていいって。何にする?カタカナがいい?」
「病院で呼ばれて恥ずかしくない名前がいいからね。」俺が言う。
凝った名前を付けすぎると後悔するだろう。
「何よ、じゃあ考えてよ。麻美さん、何がいい。」
母親の無茶ぶり。
「・・・え、えっとタマ・・・。」
サザエさん?
「え、それはベタすぎる。」
笑いながら言ってみた。冗談?
「あ、もっと違うの考えます。茶色っぽいから…どんぐり、じゃなくてマロン。ハヤト。クロウ、あ、黒じゃない。」
かなりテンパってる。
・・・・・ハヤトって誰?
「もう、町野さん考えてください。」
だいぶん声が出て良かったけど。
とうとう役目を放棄することにしたらしい。こっちに振ってきた。
「ホッケとか?」
「え、え~?なんで魚の名前なんですか?」
「可愛くない?食券取り合った魚だし。」
「・・・取り合ってません。あの時は親切に譲ってくれたんじゃないですか。」
「いいじゃん。」
笑顔で言ってみる。もちろん冗談だけど。
「町野ホッケくん・・・。病院でそう呼ばれて立つのお母さん嫌だわ。」
「もう、冗談だよ。」
「そう、いちゃつくなら自分の部屋でやって。」
二階を指さされた。
急に冷静な振りをする母親。
「別に・・・・違うって。変なこと言うと小路さんに失礼だろう。」
怒るふりをしてみる。
「麻美さん、この子の初恋は幼稚園の先生だったんだけど、若い先生の中でも一番に大人びた綺麗な先生でね。いつもまとわり付いて恥ずかしいくらい。ホント昔から面食いでね。よく腰にへばりついてたわよね。」
「そんな昔の話してどうするの。覚えてないし。」
でもたくさんの写真に証拠が残ってるのだ。
記憶はなくても・・・・。
確かに若いきれいな先生だった。
そして確かに腰にへばりつくようにくっついていつも隣に写ってる自分。
そんな子供の頃の自分なんて、今まで忘れてたのに。
写真を見返してもあの頃の自分の審美眼に自信を持てるくらいに一番に魅力的な先生だった。
「小学生になってもランドセル背負ってしばらく通ってたのよ。覚えてないの?何度も迎えに行ったのに。」
「・・・知らない、覚えてない。」
さすがにそんな証拠はアルバムにはない。
「麻美さん、母さんの冗談だよ。でも笑って・・・いいよ。」
つい笑顔が見たくて。
「子供の頃、会ってみたかったです。」
「僕も。」
「二階に行く?」
すかさず母親の突っ込み。
しまった、つい。
見ると母親の目が咎めるようにこちらを見てる。
「ねえ、由人。バレバレ。そうでしょう?なんで同僚って紹介したの?」
やっぱり、自然すぎたのか、それとも変に不自然すぎたのか。
母親には数分もおかず看破されたらしい。
「すみません。私がお願いしました。極度の人見知りであんまり初対面の印象が良くないと思うので・・・・。」
「そんな事ないわよ。緊張してるのは分かるし。ね、お父さん。」
「大丈夫ですよ。」
余所行きの父親を久しぶりに見た。
余所行きにならない母親の隣ではめったに登場しないバージョン。
ともあれ、バレたらしょうがない。
彼女が先に認めたんだし。
それからも自分の子供の頃のかわいらしいエピソードの数々が披露されて。
ところどころ誇張された部分を修正しながらお互いに笑い合う。
彼女も母親の冗談まじりの暴露話につられて笑い、随分楽になったようだ。
良かった。
0
お気に入りに追加
101
あなたにおすすめの小説
10 sweet wedding
国樹田 樹
恋愛
『十年後もお互い独身だったら、結婚しよう』 そんな、どこかのドラマで見た様な約束をした私達。 けれど十年後の今日、私は彼の妻になった。 ……そんな二人の、式後のお話。
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
玖羽 望月
恋愛
朝木 与織子(あさぎ よりこ) 22歳
大学を卒業し、やっと憧れの都会での生活が始まった!と思いきや、突然降って湧いたお見合い話。
でも、これはただのお見合いではないらしい。
初出はエブリスタ様にて。
また番外編を追加する予定です。
シリーズ作品「恋をするのに理由はいらない」公開中です。
表紙は、「かんたん表紙メーカー」様https://sscard.monokakitools.net/covermaker.htmlで作成しました。
【完結】溺愛予告~御曹司の告白躱します~
蓮美ちま
恋愛
モテる彼氏はいらない。
嫉妬に身を焦がす恋愛はこりごり。
だから、仲の良い同期のままでいたい。
そう思っているのに。
今までと違う甘い視線で見つめられて、
“女”扱いしてるって私に気付かせようとしてる気がする。
全部ぜんぶ、勘違いだったらいいのに。
「勘違いじゃないから」
告白したい御曹司と
告白されたくない小ボケ女子
ラブバトル開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる