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6 忘れたことを教えられて
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閉まった扉に背中を預けて考える。
ちょっと待って。
う~んと、やっぱり立場が逆転してるような気がする。
あと・・・・・。
結局どうやって甘えたんだろう。まさか情熱的に甘えたのか?
いつ?すぐ寝入ったんじゃなかったの?果たしてこのまま流されていいのだろうか?
グルグルと出口のない悩みに支配される。
「葉子さん、考えても仕方ないですよ。早く早くっ。」
バレてる。
餌付けに成功した素直な猫だと思ってたのに、いつの間にか抜け目ない猫に成長してる。
私の見る目はまた間違っていたの?
「葉子さん~。」
またせかすように名前を呼ばれる。
すっかり呼ばれ慣れてしまった私。
でも悔しいので音を立てて鍵を閉めて服を脱ぐ。
よく見たらスカートもブラウスも皺だらけ。後でアイロン借りよう。
ドンドンと扉を荒めにノックされる。
しつこい!声には出さずに視線だけで睨む。
髪と化粧はこのままでいいや。
体を丁寧に洗ってしまった・・・・。
ここにきて久しぶりなことを思い出したのだ。
大丈夫かしら。これで完全リードを許したら会社での立場も危うくなりそうな。
鍵を外して恐る恐る扉を開けたら、やっぱり暗い部屋のまま。
思いっきり扉が開いて抱きしめられた。
上半身裸ですけど・・・・・。
ちなみに私もバスタオルとショーツのみ。
「ここで待ってました。もしかして後悔してますか?やっぱり・・・嫌ですか?」
顔は見えないけどさっきまでのふざけた感じもない。
急がせたのを反省した?それとも・・・・。
答える代わりに背中に手を回し抱きしめる。
「良かった~。」
いいのだろうか。今自分は喜んで流されようとしてるけど、いいの?
手をつないでベッドへ行く。
ボクサーパンツからの腰の線はスッキリしている。脚もきれい。まあまあ長い。
今時の子のスタイル。
あんまり考えたことなかった。
甘いとしか思ってなかったから少しやわらかいくらいかなと思ってたのに。
引き締まって固そうな・・・・。
なんだか急に恥ずかしくなってきた。
若い子と比べられて優れてるところがあるとは思えないんだけど。
ベッドわきで振り向いてキスをされる。ガシッと髪の毛に手を入れられて強く顔を引き寄せられた。
いきなり過ぎてびっくりした。のんびり劣等感に浸る間もない。
さっきと同じように何度も繰り返し、どんどんより深くなる。息が出来ない。
大体立ってする必要もないじゃない。それでも自分の手はさっき眺めた腰に。
自分を支えるためだと思いたい。
「昨日はここまではいったんです。」
「えっ、嘘でしょう?」こんなことして記憶がないなんて。
「まあ、これの小鳥バージョンです。」と彼。
ぜんぜん違うじゃない。ビックリする。
「あの、私が誘ったの?」
「違います。僕が許可をもらってキスしました。でも大好きって言ってくれました。サラリと軽く、簡単に言ってましたが。」
恥ずかしい。つい抑えてた本音が出てしまったらしい。認めます。
「お願いします。言葉でちゃんと・・・もう一度言ってください。僕が・・・・抱いてもいいんですか?」
切なさそうな顔をされると拒否するなんて、無理。
「・・・・抱いてください。」
ガシッと今度は体ごと抱きしめられた。
「思い切って誘ってよかったです。本当に、もし振られたらどうしようかと思ってました。昨日マユ先輩が『頑張れって』言ってくれて。勇気を出して葉子さんの後をついていったんです。」
「え、ちょっと待って。いつ、いつマユに話しかけたの?」
「1次会の途中です。二人で奥で飲んでる最中。葉子さんのところに行きたいけど邪魔かなって思ってて。様子を見てたら何度かマユ先輩と目が合って。わざわざ来てくれました。」
なんと、なんということだ。なるほどだからあのセリフとメールか。
う~、まんまと踊らされたような気がする。
今更じゃない、報告するのが恥ずかしい。
1人うなってたら、手を引かれてベッドに押し倒された。
「すみませんがちょっと限界近いんです。」
見ないよ見ないよ。そこは見ないよ。
それでも大人しくベッドに横たわり隣に滑り込んできた彼とくっつく。
見なくても腰のあたりに固いモノが当たるからどうなってるかは想像つく。
「うれしいです。本当に。」
薄暗い部屋。大体今何時?
なんだかあまりにも置かれた環境が分からなくて戸惑う。
ここマンション?いろいろ気になってきた。声・・・・とか。
つい、キョロキョロする。落ち着かない。
「何か気になることがありますか?」
「えっと、今いつの何時?」
「土曜日のお昼前です。」
う~世間は明るい真昼間。
「ここはマンションの3階?静かだからアパートじゃないよね?」
「小ぶりのマンションで、上の階はありません。部屋は一番奥ですけど。」
「ここのほかに部屋はないの?」
「一応ここだけです。リビング兼寝室ですが。」
「え~っと・・・。」
「まだ何かあるんですか?」
どんどん怒ってきた表情になってる気がするけど・・・。
「・・・あの、久しぶりなんだけど、すっごく。」
「はい?何がですか?」
そこは察してください。答えずにいると分かったらしい。
「ああ、僕もです。だからさっきの箱を買いました。持ってませんでしたから。」
「あとは?もうお終いでいいですか?」
「あ、あの、私の何がいいのかわかりません。」
だって、『かわいげがない女』ですから。
「一言では言えないから全部と言います。もし今後僕以外の男の人の前で酔っぱらわないと約束してくるなら昨日のかわいい状態込みで・・・大好きです。もういいですか?」
もう諦めて僕に抱かれてくださいと、小さく言われてキスが始まった。
おでこから頬へ、耳も甘くかまれたりしながら。
思ったより余裕がないような、焦ったような荒い息遣いにドキドキする。
それに私の体の上を動く手が結構大胆で。
ちょっと乱暴にバスタオルを緩められると胸があらわになる。
ちょっと手がゆっくりになったけど一度触れるとまたせっかちに動く。
待って、ちょっと待って欲しい。
けど声になってでたのは自分の声じゃないような甘い声で。
熱が体の奥から隅々までいきわたる。
触れられたところから熱くなり、さらに熱を帯び体の芯に集まる。
なんだか焦らされるように、追い立てられるようで。
もっとゆっくり優しくされるのかと思っていた。
激しく揺さぶられるような愛撫は思ってたのとは違うけど、自分でも驚くくらいに素直に体が反応してるのがわかる。
私の胸に顔を寄せて手と口で愛撫をしてくれる。
腰は私の体にくっつけたままで。
彼の荒い息遣いに追いつくように自分の息も上がって合間に声を上げてしまう。
出来るだけ口を彼の体に寄せて押し殺す。
彼の腰を触りながらボクサーショーツの上から手を滑らせて真ん中にある熱いモノに触れる。
一瞬彼が腰を引く。
それを追うように又腰や腿を触りカレに触れて手を滑らせる。ゆっくり。
「うっ。・・・・・はぁはぁ。」
彼の声を聞きながらゆっくり手を動かす。ゆびで、掌で。
後ろまで手を回し大きく強く転がすように触れる。
彼の口が自分の胸から離れるのは寂しいけど、彼のあげるかすれた声を聞く。
「あぁぁ・・・・はぁぁ、ぁぁあぁ・・・」
我慢するように彼が声を出しながら私の手をつかんでくる。
「だ、めです。もう、やめてっ、ください。ようこさん・・・。」
小さく懇願される。
ハッとして手を離す。そんなに嫌がられるなんて思ってなかった。
「ごめんなさい。」小さく謝る。
「はぁ、ぁぁ。」
彼を見るとこちらを上気したような赤い顔で見ている。
「すみません、ちょっと先に・・・・行ってきます。」
ベッドから降りて行こうとする。
もしかして・・・・。
起き上がり離れる彼の腕をつかむ。
「行かないで。・・・・・私がしたい。」
彼はうつ向いてゆっくりベッドに戻ってきてくれた。
横になったを彼を上から見下ろすようにキスを落としていく。
「ごめんね、我慢させて。」
彼の腕が背中に回る。
キスをしながら体をずらしていく。
首から鎖骨へ、胸からお腹へ。
彼が腰をゆっくりあげる。ボクサーショーツを下ろしながら太ももにもキスをしていく。
お腹にキスをして徐々に上に上がりながら手をカレに沿わせる。
さっきと変わりないままそこにある。
ゆっくり動かしていくと彼の腰が揺れ、声を上げてくれる。
さっきの我慢した声よりもっとはっきりと。
「あぁ、ようこさん、もっと・・・・」
大きく動かして彼を見上げる。
のけぞるように顎を出して声を出している。
「うぅぅぅ、あぁ、ぁぁぁ・・・もっとぎゅっとして・・・。」
力を入れて握り一層スピードを上げる。
顔を彼のおなかに置いて手を一心に動かす。
「はぁぁぁあぁぁ、はぁぁぁはぁあぁあぁ。」
彼が腰を揺らし声を大きくする。
私の頭に手を置いて体に強く押し当られる。
その私の頭を跳ね返すように彼が腰を上げてうめくように声を上げる。
「ようこさん、あぁぁ、はぁはぁはぁ、おねがい・・・・。」
ぎゅっと頭を押された。
そんなつもりもなかったけど愛しくてソレに顔を近づけて先を舐める。
ビックリした彼がひときわ大きく跳ねて声を出す。
その後は口に含んで舌を遣い刺激をする。
根本は手で動かし続け先を舌先でなめあげながら手に余る部分を含んだり吸ったりして刺激を繰り返す。
彼の手も私の手に重なり一緒に動かす。
その内バタンと力を抜いた彼が声を上げ続け、叫ぶように声を上げ続ける。
「もう・・・だめだ・・・・でちゃう・・・はああぁああぁあ~。」
ひときわ声を上げて私の口に飛び出すものがあり、彼の腰が落ちる。
弱く彼の声が続く中私は吸い上げるように彼から出たものを口に含み飲み込んでいく。
最後まで、きれいに舐めあげて。しばらく握ったまま動かした。
手を放して、そのまま彼のおなかの上で目を閉じる。
手も舌も口も疲れた。
腰に抱きつき彼の荒い息が収まるを待つ。
自分も息を整え彼の横まで動く。
こんなこといつもはしない、しかも最初の夜に。
本当に今までだって片手ぐらいしか経験ないのに。
あのまま一人で浴室で始末する彼の姿を思ったらつい彼の手をつかんでいた。
「葉子さん、お水あるから。」落ち着いたらしい彼の声が聞こえた。
「ありがとう。」
ベットボトルを見つけてお水を飲む。
「飲む?」彼を見て聞くと首を振られた。
静かにベッドに戻る。
彼が顔を埋めるように抱きついてくる。
「葉子さん、情けないとか思ってますか?」
「何を。なぜ?」
彼は顔を伏せたままで答えない。
髪を撫でながら髪にキスをする。
ちょっと汗の匂いがするけどやわらかい髪の毛が猫の毛ようにサラサラふわふわで気持ちよくて。
「かわいい岳、私が大切に育てたんだから。」
ついつい餌付けした猫を撫でてる感覚になってつぶやいてしまった。
彼の耳が熱くなり胸に一層くっついてくる。
「大切な岳。」
サラサラの毛から出てる耳を撫でる。傷のない耳、当たり前なのに、猫じゃないから。
勝手に手術なんてされないから。連れて行かせないから、誰にも。
「岳。」
髪を撫でながら名前を呼んだ。
今までそんな呼びかたしたこともないのに。どんどん現実感が遠ざかる。
今、可愛い猫と戯れてるんじゃないかと。
この期に及んでもどこか考えてしまう。
ゆっくり柏崎君が体を伸ばして目の前に顔を寄せる。
「うれしいです。思い出してくれて。」
キスをされながら胸を触られる。
・・・・思い出す・・・・昨日もそんなこと言ったの?
その名前で呼んだの?まったく記憶にない。心の中でも呼んだことない名前なのに。
酔ってる私の口から出たなんて。恥ずかしさが形になって見えたみたいで。
さっきより優しくなった愛撫を感じながら今度は私が声をあげる。
腰を触られショーツの中に手を入れられる。
抵抗してもしょうがない。
大人しく腰を浮かし脱がしてもらう。
だって触られたらきっと感じすぎるほどに感じてるのがばれてしまう。
ゆっくり彼の手が私の腰から腿へ、その内側へ移動してくる。
触れられる期待に声が上がる。
「あぁぁぁ・・・・」
太ももを軽く持ち上げられて彼の足が間に入る。
少しスペースのできたそこに彼の手が入り込んでくる。
期待だけで腰が動く。
彼にも伝わってしまったよう。
「葉子さん、いいんだよね。ここ。」
うなずく、力いっぱい。
「はやく・・・おねがい・・・。」
じらされるのは我慢できない。
彼の指がさらりと中心に触れる。
「はぁあ。」
腰が跳ねて一気に感覚が集中する。
ゆっくり動かして既に濡れているそこを確かめるように動く彼の指。
久しぶりの感覚に体の芯から溶けそうになる。
「はぁぁぁ、はぁぁぁ、はぁぁぁ、もっと・・・・。」
体が欲しいと言ってるように勝手に腰が動く。
「もう・・・おねがい・・・」
体の力を抜いて仰向けになる。
覆いかぶさるように彼が胸に吸い付き指をさらに奥へと進める。
息をついたあと、深みを探るように彼の指が動く。
自分の息が上がり声にならない声が出る。
自分のそこが立てる水音が部屋に響くのを聞きながら、どんどん体が熱を帯びてくる。
彼の指がどんどんスピードを上げていやらしい音が途切れなく聞こえる。
「ぁあぁぁああぁぁ、きもち・・・いい・・・」
彼の指を逃がすまいと力を入れて快感に声が出て腰を揺らす。
「ようこさん、ようこさん・・・感じてるよね?」
「ぁあぁぁぁあああぁああぁ・・・岳・・・・・。」
「葉子さん、いきたい?」
耳元で甘くささやかれて必死にうなずく。
「いきたい、いきたい・・・おねがい、もっともっと・・・ぁぁああぁああぁ。」
入ってる指がいつの間にか増えたらしくそこそこの圧を感じながらも腰の動きが止まらない。
そこから続く彼の腕にしがみつくように両手でつかみ腰を動かして欲しがる自分。
「岳・・・いかせて、ゆびで・・・いかせて。」
彼の指が先にある突起に触れるとあまりの衝撃に腰が上がる。
一緒に刺激してくる彼の腕に両手でしがみついて声を上げ腰を動かし、叫ぶようにして・・・いった。
体の力を抜きぐったりと布団に横たわる。体中の水分がなくなったような。喉もいたい。
彼が歩いてベッドから離れて戻ってくる気配がした。
唇に冷たいものが当たり少し口を開く。
スルッと小さな氷が口に入ってくる。
まだ息が整わないまま、口の中の熱さにすぐに溶けていった。
もう一度繰り返された。少し息を整えて目を開ける。
にっこりと微笑む彼の顔が見えた。こんな時でもかわいい。
手を伸ばして頬に触れる。
彼がゆっくりキスをしてくれる。
「葉子さん、僕を感じてくれた?」
ゆっくりうなずく。
「早く葉子さんの中に入りたい。」
腰を寄せて彼が抱きしめてくる。
はやくはやく、入りたい。と耳元で囁かれる。
彼の体に手を回して首にキスをする。
「うん。」
何かに返事をして彼が動き出す。
ゆっくり愛撫を始める。同時にカレを私の腰にこすりつけてくる。
腰に当たるそこからも、はやくはやくと声が聞こえそうで。
彼の腰に手を回してカレを自分の中心に当てる。
思った通り指とは違う圧倒的な存在感に体の中心が怯えるように一瞬腰が引けた。
だけど触れ合ったそこから言いようもない快感が生まれる。
ほとんど動いてないのに自分がソレを飲み込もうとしてるような。
彼の愛撫に身をゆだねながらも欲しいと耳元に囁く。
「待って。」
彼が体を起こし自身の準備をする間大人しく待つつもりでいるのに。
「欲しいの。」
今度ははっきり声に出して伝える。
「僕も、僕も欲しいよ。」
ゆっくり体を重ねながらカレを受け入れる。
少しづつ角度をずらしてゆっくり、深く。
そこに感じる圧迫感からジワジワと快感がこぼれるようで。
急いで力をこめてこぼすまいとする。
「あぁぁ、葉子さん、いきなり締めないで。」
彼がゆっくり動き出す。
体中が喜ぶように快感の波を立てる。
さっきとはまた違う快感。
肌がくっつきあって汗がまじりあい、お互いの中央、そこで一つにつながる。深い中心に向かって。
太ももを持ち上げられて一層深く彼を迎え入れる。
「もっと、ほしい、もっと・・・・」
ゆっくりした動きに満足できずに催促してしまう。
動きを速めた彼、あふれる愛液が立てる水音と体がこすれ合いぶつかり合う音。
それに快感に震える自分の声が混じる。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・あぁっぁぁぁあっぁ。・・・」
「岳、岳、きもちちいい、すごく・・・きもちいい。」
ゆすられる動きのままに体をまかせて驚くほど素直に快感を伝える。
まったく我慢せず声を出してきっと幸せそうに笑ってるかも。
体を抱き寄せられて起こされる。
ベッドで向き合い座った態勢で体を寄せる。
彼がゆする動きに合わせて自分の腰を動かす。
視線を二人の間にやる。
繋がってるのがうれしくてたまらない。
「岳、つながってる。」
「葉子さん、そんなうれしそうな、・・・顔で。」
「うん、うれしい。きもちいい。すごくきもちいい。」
「もっと欲しい?」
期待してうなずく。
片足を敷かれてもっと奥まで入れられた。お互いにもっと腰を寄せ合う。
「ようこさん、僕も気持ちいいよ。」
「はぁ、はぁ、はぁ、きもちいい・・・ねぇ、もっともっとしたい。ちょうだい。」
繋がっているところに指を入れられて敏感なところを押されたまま揺れ始めた。
快感が脳天に抜けたまま腰に響く。
「あぁぁぁ、・・・」
思わず出た声が低かった。
「っどう?」
「はぁぁぁぁ、う、はぁはぁ。」
気持ちよさにあえぐのが精いっぱいで声にならない。
もっともっと彼の腰を抱いてくっついて指に自分の突起を押し付けた。
腰を振り乱して快感を手に入れる。
もはや揺れる振動で声にならない。息だけで短くあえぐ。
「いく、いきたい?」
答える代わりに腰を振る。
指だけをグイグイと押し付けて小刻みに動かす。
喉が上がり息がとまる。
「葉子さん、だめだよ、まだ。」
突然止められてしまった余韻でまだ腰は揺れている。
ベッドに寝かされて足を折りたたむようにされグッとカレを深くまで飲み込んだ。
「いくよ。」
小さく声をかけられて一気に奥を突かれる。
グッと歯を食いしばらないとすごい声が出そうになる。
それでも我慢できずに叫ぶように声を上げ続ける。
快感というより体がどっと流されてしまったような。
それでも足をつかむ彼の手や彼が抑えながらもあげる声にどんどん快感の波が戻ってくる。
掴めそうなそれに身を任せる間もなく又流されて高く高くのぼりつめて・・・・・スパークする。
快感がゆっくり体を覆うように広がる。自分の中でカレが震えるのを感じた。
ゆっくりと抜かれて一気に寂しさが増す。
かぶさるように落ちてきた体を抱きしめたいけど、腕を動かす元気もないくらいに脱力している。
彼が始末をして横に並び体を抱きしめてくれる。
お互いに少しづつ息を整えていく。
「岳・・・・私の・・・・・」
彼の肩におでこをのせて目を閉じる。
いままでにない解放感に浸りしばらくウトウトしていた。
ちょっと待って。
う~んと、やっぱり立場が逆転してるような気がする。
あと・・・・・。
結局どうやって甘えたんだろう。まさか情熱的に甘えたのか?
いつ?すぐ寝入ったんじゃなかったの?果たしてこのまま流されていいのだろうか?
グルグルと出口のない悩みに支配される。
「葉子さん、考えても仕方ないですよ。早く早くっ。」
バレてる。
餌付けに成功した素直な猫だと思ってたのに、いつの間にか抜け目ない猫に成長してる。
私の見る目はまた間違っていたの?
「葉子さん~。」
またせかすように名前を呼ばれる。
すっかり呼ばれ慣れてしまった私。
でも悔しいので音を立てて鍵を閉めて服を脱ぐ。
よく見たらスカートもブラウスも皺だらけ。後でアイロン借りよう。
ドンドンと扉を荒めにノックされる。
しつこい!声には出さずに視線だけで睨む。
髪と化粧はこのままでいいや。
体を丁寧に洗ってしまった・・・・。
ここにきて久しぶりなことを思い出したのだ。
大丈夫かしら。これで完全リードを許したら会社での立場も危うくなりそうな。
鍵を外して恐る恐る扉を開けたら、やっぱり暗い部屋のまま。
思いっきり扉が開いて抱きしめられた。
上半身裸ですけど・・・・・。
ちなみに私もバスタオルとショーツのみ。
「ここで待ってました。もしかして後悔してますか?やっぱり・・・嫌ですか?」
顔は見えないけどさっきまでのふざけた感じもない。
急がせたのを反省した?それとも・・・・。
答える代わりに背中に手を回し抱きしめる。
「良かった~。」
いいのだろうか。今自分は喜んで流されようとしてるけど、いいの?
手をつないでベッドへ行く。
ボクサーパンツからの腰の線はスッキリしている。脚もきれい。まあまあ長い。
今時の子のスタイル。
あんまり考えたことなかった。
甘いとしか思ってなかったから少しやわらかいくらいかなと思ってたのに。
引き締まって固そうな・・・・。
なんだか急に恥ずかしくなってきた。
若い子と比べられて優れてるところがあるとは思えないんだけど。
ベッドわきで振り向いてキスをされる。ガシッと髪の毛に手を入れられて強く顔を引き寄せられた。
いきなり過ぎてびっくりした。のんびり劣等感に浸る間もない。
さっきと同じように何度も繰り返し、どんどんより深くなる。息が出来ない。
大体立ってする必要もないじゃない。それでも自分の手はさっき眺めた腰に。
自分を支えるためだと思いたい。
「昨日はここまではいったんです。」
「えっ、嘘でしょう?」こんなことして記憶がないなんて。
「まあ、これの小鳥バージョンです。」と彼。
ぜんぜん違うじゃない。ビックリする。
「あの、私が誘ったの?」
「違います。僕が許可をもらってキスしました。でも大好きって言ってくれました。サラリと軽く、簡単に言ってましたが。」
恥ずかしい。つい抑えてた本音が出てしまったらしい。認めます。
「お願いします。言葉でちゃんと・・・もう一度言ってください。僕が・・・・抱いてもいいんですか?」
切なさそうな顔をされると拒否するなんて、無理。
「・・・・抱いてください。」
ガシッと今度は体ごと抱きしめられた。
「思い切って誘ってよかったです。本当に、もし振られたらどうしようかと思ってました。昨日マユ先輩が『頑張れって』言ってくれて。勇気を出して葉子さんの後をついていったんです。」
「え、ちょっと待って。いつ、いつマユに話しかけたの?」
「1次会の途中です。二人で奥で飲んでる最中。葉子さんのところに行きたいけど邪魔かなって思ってて。様子を見てたら何度かマユ先輩と目が合って。わざわざ来てくれました。」
なんと、なんということだ。なるほどだからあのセリフとメールか。
う~、まんまと踊らされたような気がする。
今更じゃない、報告するのが恥ずかしい。
1人うなってたら、手を引かれてベッドに押し倒された。
「すみませんがちょっと限界近いんです。」
見ないよ見ないよ。そこは見ないよ。
それでも大人しくベッドに横たわり隣に滑り込んできた彼とくっつく。
見なくても腰のあたりに固いモノが当たるからどうなってるかは想像つく。
「うれしいです。本当に。」
薄暗い部屋。大体今何時?
なんだかあまりにも置かれた環境が分からなくて戸惑う。
ここマンション?いろいろ気になってきた。声・・・・とか。
つい、キョロキョロする。落ち着かない。
「何か気になることがありますか?」
「えっと、今いつの何時?」
「土曜日のお昼前です。」
う~世間は明るい真昼間。
「ここはマンションの3階?静かだからアパートじゃないよね?」
「小ぶりのマンションで、上の階はありません。部屋は一番奥ですけど。」
「ここのほかに部屋はないの?」
「一応ここだけです。リビング兼寝室ですが。」
「え~っと・・・。」
「まだ何かあるんですか?」
どんどん怒ってきた表情になってる気がするけど・・・。
「・・・あの、久しぶりなんだけど、すっごく。」
「はい?何がですか?」
そこは察してください。答えずにいると分かったらしい。
「ああ、僕もです。だからさっきの箱を買いました。持ってませんでしたから。」
「あとは?もうお終いでいいですか?」
「あ、あの、私の何がいいのかわかりません。」
だって、『かわいげがない女』ですから。
「一言では言えないから全部と言います。もし今後僕以外の男の人の前で酔っぱらわないと約束してくるなら昨日のかわいい状態込みで・・・大好きです。もういいですか?」
もう諦めて僕に抱かれてくださいと、小さく言われてキスが始まった。
おでこから頬へ、耳も甘くかまれたりしながら。
思ったより余裕がないような、焦ったような荒い息遣いにドキドキする。
それに私の体の上を動く手が結構大胆で。
ちょっと乱暴にバスタオルを緩められると胸があらわになる。
ちょっと手がゆっくりになったけど一度触れるとまたせっかちに動く。
待って、ちょっと待って欲しい。
けど声になってでたのは自分の声じゃないような甘い声で。
熱が体の奥から隅々までいきわたる。
触れられたところから熱くなり、さらに熱を帯び体の芯に集まる。
なんだか焦らされるように、追い立てられるようで。
もっとゆっくり優しくされるのかと思っていた。
激しく揺さぶられるような愛撫は思ってたのとは違うけど、自分でも驚くくらいに素直に体が反応してるのがわかる。
私の胸に顔を寄せて手と口で愛撫をしてくれる。
腰は私の体にくっつけたままで。
彼の荒い息遣いに追いつくように自分の息も上がって合間に声を上げてしまう。
出来るだけ口を彼の体に寄せて押し殺す。
彼の腰を触りながらボクサーショーツの上から手を滑らせて真ん中にある熱いモノに触れる。
一瞬彼が腰を引く。
それを追うように又腰や腿を触りカレに触れて手を滑らせる。ゆっくり。
「うっ。・・・・・はぁはぁ。」
彼の声を聞きながらゆっくり手を動かす。ゆびで、掌で。
後ろまで手を回し大きく強く転がすように触れる。
彼の口が自分の胸から離れるのは寂しいけど、彼のあげるかすれた声を聞く。
「あぁぁ・・・・はぁぁ、ぁぁあぁ・・・」
我慢するように彼が声を出しながら私の手をつかんでくる。
「だ、めです。もう、やめてっ、ください。ようこさん・・・。」
小さく懇願される。
ハッとして手を離す。そんなに嫌がられるなんて思ってなかった。
「ごめんなさい。」小さく謝る。
「はぁ、ぁぁ。」
彼を見るとこちらを上気したような赤い顔で見ている。
「すみません、ちょっと先に・・・・行ってきます。」
ベッドから降りて行こうとする。
もしかして・・・・。
起き上がり離れる彼の腕をつかむ。
「行かないで。・・・・・私がしたい。」
彼はうつ向いてゆっくりベッドに戻ってきてくれた。
横になったを彼を上から見下ろすようにキスを落としていく。
「ごめんね、我慢させて。」
彼の腕が背中に回る。
キスをしながら体をずらしていく。
首から鎖骨へ、胸からお腹へ。
彼が腰をゆっくりあげる。ボクサーショーツを下ろしながら太ももにもキスをしていく。
お腹にキスをして徐々に上に上がりながら手をカレに沿わせる。
さっきと変わりないままそこにある。
ゆっくり動かしていくと彼の腰が揺れ、声を上げてくれる。
さっきの我慢した声よりもっとはっきりと。
「あぁ、ようこさん、もっと・・・・」
大きく動かして彼を見上げる。
のけぞるように顎を出して声を出している。
「うぅぅぅ、あぁ、ぁぁぁ・・・もっとぎゅっとして・・・。」
力を入れて握り一層スピードを上げる。
顔を彼のおなかに置いて手を一心に動かす。
「はぁぁぁあぁぁ、はぁぁぁはぁあぁあぁ。」
彼が腰を揺らし声を大きくする。
私の頭に手を置いて体に強く押し当られる。
その私の頭を跳ね返すように彼が腰を上げてうめくように声を上げる。
「ようこさん、あぁぁ、はぁはぁはぁ、おねがい・・・・。」
ぎゅっと頭を押された。
そんなつもりもなかったけど愛しくてソレに顔を近づけて先を舐める。
ビックリした彼がひときわ大きく跳ねて声を出す。
その後は口に含んで舌を遣い刺激をする。
根本は手で動かし続け先を舌先でなめあげながら手に余る部分を含んだり吸ったりして刺激を繰り返す。
彼の手も私の手に重なり一緒に動かす。
その内バタンと力を抜いた彼が声を上げ続け、叫ぶように声を上げ続ける。
「もう・・・だめだ・・・・でちゃう・・・はああぁああぁあ~。」
ひときわ声を上げて私の口に飛び出すものがあり、彼の腰が落ちる。
弱く彼の声が続く中私は吸い上げるように彼から出たものを口に含み飲み込んでいく。
最後まで、きれいに舐めあげて。しばらく握ったまま動かした。
手を放して、そのまま彼のおなかの上で目を閉じる。
手も舌も口も疲れた。
腰に抱きつき彼の荒い息が収まるを待つ。
自分も息を整え彼の横まで動く。
こんなこといつもはしない、しかも最初の夜に。
本当に今までだって片手ぐらいしか経験ないのに。
あのまま一人で浴室で始末する彼の姿を思ったらつい彼の手をつかんでいた。
「葉子さん、お水あるから。」落ち着いたらしい彼の声が聞こえた。
「ありがとう。」
ベットボトルを見つけてお水を飲む。
「飲む?」彼を見て聞くと首を振られた。
静かにベッドに戻る。
彼が顔を埋めるように抱きついてくる。
「葉子さん、情けないとか思ってますか?」
「何を。なぜ?」
彼は顔を伏せたままで答えない。
髪を撫でながら髪にキスをする。
ちょっと汗の匂いがするけどやわらかい髪の毛が猫の毛ようにサラサラふわふわで気持ちよくて。
「かわいい岳、私が大切に育てたんだから。」
ついつい餌付けした猫を撫でてる感覚になってつぶやいてしまった。
彼の耳が熱くなり胸に一層くっついてくる。
「大切な岳。」
サラサラの毛から出てる耳を撫でる。傷のない耳、当たり前なのに、猫じゃないから。
勝手に手術なんてされないから。連れて行かせないから、誰にも。
「岳。」
髪を撫でながら名前を呼んだ。
今までそんな呼びかたしたこともないのに。どんどん現実感が遠ざかる。
今、可愛い猫と戯れてるんじゃないかと。
この期に及んでもどこか考えてしまう。
ゆっくり柏崎君が体を伸ばして目の前に顔を寄せる。
「うれしいです。思い出してくれて。」
キスをされながら胸を触られる。
・・・・思い出す・・・・昨日もそんなこと言ったの?
その名前で呼んだの?まったく記憶にない。心の中でも呼んだことない名前なのに。
酔ってる私の口から出たなんて。恥ずかしさが形になって見えたみたいで。
さっきより優しくなった愛撫を感じながら今度は私が声をあげる。
腰を触られショーツの中に手を入れられる。
抵抗してもしょうがない。
大人しく腰を浮かし脱がしてもらう。
だって触られたらきっと感じすぎるほどに感じてるのがばれてしまう。
ゆっくり彼の手が私の腰から腿へ、その内側へ移動してくる。
触れられる期待に声が上がる。
「あぁぁぁ・・・・」
太ももを軽く持ち上げられて彼の足が間に入る。
少しスペースのできたそこに彼の手が入り込んでくる。
期待だけで腰が動く。
彼にも伝わってしまったよう。
「葉子さん、いいんだよね。ここ。」
うなずく、力いっぱい。
「はやく・・・おねがい・・・。」
じらされるのは我慢できない。
彼の指がさらりと中心に触れる。
「はぁあ。」
腰が跳ねて一気に感覚が集中する。
ゆっくり動かして既に濡れているそこを確かめるように動く彼の指。
久しぶりの感覚に体の芯から溶けそうになる。
「はぁぁぁ、はぁぁぁ、はぁぁぁ、もっと・・・・。」
体が欲しいと言ってるように勝手に腰が動く。
「もう・・・おねがい・・・」
体の力を抜いて仰向けになる。
覆いかぶさるように彼が胸に吸い付き指をさらに奥へと進める。
息をついたあと、深みを探るように彼の指が動く。
自分の息が上がり声にならない声が出る。
自分のそこが立てる水音が部屋に響くのを聞きながら、どんどん体が熱を帯びてくる。
彼の指がどんどんスピードを上げていやらしい音が途切れなく聞こえる。
「ぁあぁぁああぁぁ、きもち・・・いい・・・」
彼の指を逃がすまいと力を入れて快感に声が出て腰を揺らす。
「ようこさん、ようこさん・・・感じてるよね?」
「ぁあぁぁぁあああぁああぁ・・・岳・・・・・。」
「葉子さん、いきたい?」
耳元で甘くささやかれて必死にうなずく。
「いきたい、いきたい・・・おねがい、もっともっと・・・ぁぁああぁああぁ。」
入ってる指がいつの間にか増えたらしくそこそこの圧を感じながらも腰の動きが止まらない。
そこから続く彼の腕にしがみつくように両手でつかみ腰を動かして欲しがる自分。
「岳・・・いかせて、ゆびで・・・いかせて。」
彼の指が先にある突起に触れるとあまりの衝撃に腰が上がる。
一緒に刺激してくる彼の腕に両手でしがみついて声を上げ腰を動かし、叫ぶようにして・・・いった。
体の力を抜きぐったりと布団に横たわる。体中の水分がなくなったような。喉もいたい。
彼が歩いてベッドから離れて戻ってくる気配がした。
唇に冷たいものが当たり少し口を開く。
スルッと小さな氷が口に入ってくる。
まだ息が整わないまま、口の中の熱さにすぐに溶けていった。
もう一度繰り返された。少し息を整えて目を開ける。
にっこりと微笑む彼の顔が見えた。こんな時でもかわいい。
手を伸ばして頬に触れる。
彼がゆっくりキスをしてくれる。
「葉子さん、僕を感じてくれた?」
ゆっくりうなずく。
「早く葉子さんの中に入りたい。」
腰を寄せて彼が抱きしめてくる。
はやくはやく、入りたい。と耳元で囁かれる。
彼の体に手を回して首にキスをする。
「うん。」
何かに返事をして彼が動き出す。
ゆっくり愛撫を始める。同時にカレを私の腰にこすりつけてくる。
腰に当たるそこからも、はやくはやくと声が聞こえそうで。
彼の腰に手を回してカレを自分の中心に当てる。
思った通り指とは違う圧倒的な存在感に体の中心が怯えるように一瞬腰が引けた。
だけど触れ合ったそこから言いようもない快感が生まれる。
ほとんど動いてないのに自分がソレを飲み込もうとしてるような。
彼の愛撫に身をゆだねながらも欲しいと耳元に囁く。
「待って。」
彼が体を起こし自身の準備をする間大人しく待つつもりでいるのに。
「欲しいの。」
今度ははっきり声に出して伝える。
「僕も、僕も欲しいよ。」
ゆっくり体を重ねながらカレを受け入れる。
少しづつ角度をずらしてゆっくり、深く。
そこに感じる圧迫感からジワジワと快感がこぼれるようで。
急いで力をこめてこぼすまいとする。
「あぁぁ、葉子さん、いきなり締めないで。」
彼がゆっくり動き出す。
体中が喜ぶように快感の波を立てる。
さっきとはまた違う快感。
肌がくっつきあって汗がまじりあい、お互いの中央、そこで一つにつながる。深い中心に向かって。
太ももを持ち上げられて一層深く彼を迎え入れる。
「もっと、ほしい、もっと・・・・」
ゆっくりした動きに満足できずに催促してしまう。
動きを速めた彼、あふれる愛液が立てる水音と体がこすれ合いぶつかり合う音。
それに快感に震える自分の声が混じる。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・あぁっぁぁぁあっぁ。・・・」
「岳、岳、きもちちいい、すごく・・・きもちいい。」
ゆすられる動きのままに体をまかせて驚くほど素直に快感を伝える。
まったく我慢せず声を出してきっと幸せそうに笑ってるかも。
体を抱き寄せられて起こされる。
ベッドで向き合い座った態勢で体を寄せる。
彼がゆする動きに合わせて自分の腰を動かす。
視線を二人の間にやる。
繋がってるのがうれしくてたまらない。
「岳、つながってる。」
「葉子さん、そんなうれしそうな、・・・顔で。」
「うん、うれしい。きもちいい。すごくきもちいい。」
「もっと欲しい?」
期待してうなずく。
片足を敷かれてもっと奥まで入れられた。お互いにもっと腰を寄せ合う。
「ようこさん、僕も気持ちいいよ。」
「はぁ、はぁ、はぁ、きもちいい・・・ねぇ、もっともっとしたい。ちょうだい。」
繋がっているところに指を入れられて敏感なところを押されたまま揺れ始めた。
快感が脳天に抜けたまま腰に響く。
「あぁぁぁ、・・・」
思わず出た声が低かった。
「っどう?」
「はぁぁぁぁ、う、はぁはぁ。」
気持ちよさにあえぐのが精いっぱいで声にならない。
もっともっと彼の腰を抱いてくっついて指に自分の突起を押し付けた。
腰を振り乱して快感を手に入れる。
もはや揺れる振動で声にならない。息だけで短くあえぐ。
「いく、いきたい?」
答える代わりに腰を振る。
指だけをグイグイと押し付けて小刻みに動かす。
喉が上がり息がとまる。
「葉子さん、だめだよ、まだ。」
突然止められてしまった余韻でまだ腰は揺れている。
ベッドに寝かされて足を折りたたむようにされグッとカレを深くまで飲み込んだ。
「いくよ。」
小さく声をかけられて一気に奥を突かれる。
グッと歯を食いしばらないとすごい声が出そうになる。
それでも我慢できずに叫ぶように声を上げ続ける。
快感というより体がどっと流されてしまったような。
それでも足をつかむ彼の手や彼が抑えながらもあげる声にどんどん快感の波が戻ってくる。
掴めそうなそれに身を任せる間もなく又流されて高く高くのぼりつめて・・・・・スパークする。
快感がゆっくり体を覆うように広がる。自分の中でカレが震えるのを感じた。
ゆっくりと抜かれて一気に寂しさが増す。
かぶさるように落ちてきた体を抱きしめたいけど、腕を動かす元気もないくらいに脱力している。
彼が始末をして横に並び体を抱きしめてくれる。
お互いに少しづつ息を整えていく。
「岳・・・・私の・・・・・」
彼の肩におでこをのせて目を閉じる。
いままでにない解放感に浸りしばらくウトウトしていた。
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