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第6章216話:ルミの本気
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だが。
チサトンはその考えを振り払った。
(夢想剣は無理や。無我の境地ですら、入れるか怪しいメンタルやのに)
無我の境地にしろ、夢想剣にしろ、精神状態に左右されやすい。
少なくとも、焦ったり雑念を抱えている状態では、そうそう入れない。
入りたいと思ったらダメなのだ。
かつて一度だけチサトンは、夢想剣に入ったことがあるが……そのときだって、意識して入ったわけじゃない。
過去、一番絶好調のメンタルのときに、偶然入れただけだ。
(そやけど……このままじゃ)
――――負ける。
実際、ルミが本気になってから、チサトンは敗北から逃げ回ることしかできていない。
手も足も出ないとはこのことだ。
「だいぶ身体が温まってきました」
と、ルミが言った。
「そろそろ本気でいきますね?」
「……!?」
なんだと?
今までが、本気じゃなかったとでもいうのか?
そんな馬鹿な……
そう思いたかったチサトンの前で、ルミは、ギアをあげた。
「……ッ!!?」
ルミが空を舞う。
剣を振りかぶった。
直後、チサトンを襲うのは……死の気配。
かつて感じたことがないレベルの悪寒が、チサトンの背筋を駆け抜ける。
次の瞬間。
濃縮されたエネルギーが、超爆発を起こす。
チサトンはその考えを振り払った。
(夢想剣は無理や。無我の境地ですら、入れるか怪しいメンタルやのに)
無我の境地にしろ、夢想剣にしろ、精神状態に左右されやすい。
少なくとも、焦ったり雑念を抱えている状態では、そうそう入れない。
入りたいと思ったらダメなのだ。
かつて一度だけチサトンは、夢想剣に入ったことがあるが……そのときだって、意識して入ったわけじゃない。
過去、一番絶好調のメンタルのときに、偶然入れただけだ。
(そやけど……このままじゃ)
――――負ける。
実際、ルミが本気になってから、チサトンは敗北から逃げ回ることしかできていない。
手も足も出ないとはこのことだ。
「だいぶ身体が温まってきました」
と、ルミが言った。
「そろそろ本気でいきますね?」
「……!?」
なんだと?
今までが、本気じゃなかったとでもいうのか?
そんな馬鹿な……
そう思いたかったチサトンの前で、ルミは、ギアをあげた。
「……ッ!!?」
ルミが空を舞う。
剣を振りかぶった。
直後、チサトンを襲うのは……死の気配。
かつて感じたことがないレベルの悪寒が、チサトンの背筋を駆け抜ける。
次の瞬間。
濃縮されたエネルギーが、超爆発を起こす。
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