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第3章111話:来花の想い
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悠々と舞いながら、敵を切り伏せていくルミ。
斬撃を受けた竜人兵が次々と倒れていく。
(すごい……)
来花は、その圧倒的な剣技に、ただただ見惚れた。
魅せる戦い方というだけじゃない。
ちゃんと威力があり、敵の目を撹乱しながら、効率よく殺していってる。
(あたし、すごい人と探索してる……)
かつてここまで極まった個人を見たことがない。
滅茶苦茶なダンジョン攻略。
圧倒的な武力。
剣術の美しさ。
どれを取っても、隔絶している。
(いいな……)
来花は思う。
なるほど。
配信者として、あっさり抜かれてしまうわけだと。
だって……来花自身も、ルミの配信を追いかけたいと思ってしまった。
きっと自分は、この探索が終わったあと、ルミのチャンネルを登録してしまうだろう。
彼女がこれからどんな攻略をするのか、
彼女がどんなふうに来花たちを驚かせてくれるのか、
観てみたい。
――――でも。
逆にルミは、来花のチャンネルを登録してくれるだろうか?
……しないだろうな。
仮にしてくれたとしても、それはきっと義理だ。
心から来花の配信を見たくて、登録してくれるわけではない。
……悔しい。
来花は強く思う。
追いつきたい。
負けたくない。
置いていかれたくない。
そう思っても、追いすがることさえ出来ない。
どこまでも突き放されていくのだろうと想像できてしまう。
でも……。
(わかってるわ。あたしは凡人だもの)
来花は、自分が平凡だと理解している。
それでも、天才がひしめくダンジョン配信の世界で、上を目指したいと思った。
最初からわかっていたことだ、とんでもない怪物がいることなんて。
だから腐らない。
学ぼう。
この才能から。
そして一つ一つ、丁寧に積み上げていくのだ。
知識を、技術を、経験を。
それこそが、新条来花(しんじょうらいか)の配信道である。
斬撃を受けた竜人兵が次々と倒れていく。
(すごい……)
来花は、その圧倒的な剣技に、ただただ見惚れた。
魅せる戦い方というだけじゃない。
ちゃんと威力があり、敵の目を撹乱しながら、効率よく殺していってる。
(あたし、すごい人と探索してる……)
かつてここまで極まった個人を見たことがない。
滅茶苦茶なダンジョン攻略。
圧倒的な武力。
剣術の美しさ。
どれを取っても、隔絶している。
(いいな……)
来花は思う。
なるほど。
配信者として、あっさり抜かれてしまうわけだと。
だって……来花自身も、ルミの配信を追いかけたいと思ってしまった。
きっと自分は、この探索が終わったあと、ルミのチャンネルを登録してしまうだろう。
彼女がこれからどんな攻略をするのか、
彼女がどんなふうに来花たちを驚かせてくれるのか、
観てみたい。
――――でも。
逆にルミは、来花のチャンネルを登録してくれるだろうか?
……しないだろうな。
仮にしてくれたとしても、それはきっと義理だ。
心から来花の配信を見たくて、登録してくれるわけではない。
……悔しい。
来花は強く思う。
追いつきたい。
負けたくない。
置いていかれたくない。
そう思っても、追いすがることさえ出来ない。
どこまでも突き放されていくのだろうと想像できてしまう。
でも……。
(わかってるわ。あたしは凡人だもの)
来花は、自分が平凡だと理解している。
それでも、天才がひしめくダンジョン配信の世界で、上を目指したいと思った。
最初からわかっていたことだ、とんでもない怪物がいることなんて。
だから腐らない。
学ぼう。
この才能から。
そして一つ一つ、丁寧に積み上げていくのだ。
知識を、技術を、経験を。
それこそが、新条来花(しんじょうらいか)の配信道である。
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