109 / 250
第3章109話:強い
しおりを挟む
「むっ」
正面にいた竜人兵の攻撃。
それを退いてかわすと、今度は背後の竜人兵から斬撃が、ルミの背中に繰り出された。
ルミはしゃがんでかわすモーションから、脚を振り回して背後の敵を蹴りつける。
竜人兵のアゴにクリーンヒットして昏倒させた。
しかしだんだん取り囲まれる。
あちこちから刃が飛んでくるようになり、ルミは包囲から逃れるために上へ跳んだ。
竜人兵の頭の上を踏み台にして、さらに高く跳び、戦列を離脱する。
倒せた敵は、ここまでで1体だけだ。
『こいつら硬ぇな』
『竜人ども、速いし強い』
『これはちょっと苦戦するんじゃね?』
『雲行きが怪しくなってきたか?』
『楽勝じゃ無さそう』
『死ぬなよ!!』
『負けるなルミ!!』
『頑張れ!!』
リスナーたちが応援する。
そのとき竜人王が言った。
「なるほど、そこそこやるようだ。最下層まで来ただけはある。しかし残念だったな。その程度の実力ならば、数の暴力で踏み潰せる。それとも、後ろの女が本命だったりするのか?」
竜人王が来花に視線を送る。
鋭い眼光に見つめられ、来花はビクっとする。
ルミは答えた。
「……いいえ。彼女は見学です。できれば手出しは無用に願いますね」
「ふむ。本来なら断る相談だが、まあいいだろう。貴様を殺すまでは、そちらの女に攻撃はしないでやろう」
「ありがとうございます。では、私も少し本気でいかせていただきますね」
正面にいた竜人兵の攻撃。
それを退いてかわすと、今度は背後の竜人兵から斬撃が、ルミの背中に繰り出された。
ルミはしゃがんでかわすモーションから、脚を振り回して背後の敵を蹴りつける。
竜人兵のアゴにクリーンヒットして昏倒させた。
しかしだんだん取り囲まれる。
あちこちから刃が飛んでくるようになり、ルミは包囲から逃れるために上へ跳んだ。
竜人兵の頭の上を踏み台にして、さらに高く跳び、戦列を離脱する。
倒せた敵は、ここまでで1体だけだ。
『こいつら硬ぇな』
『竜人ども、速いし強い』
『これはちょっと苦戦するんじゃね?』
『雲行きが怪しくなってきたか?』
『楽勝じゃ無さそう』
『死ぬなよ!!』
『負けるなルミ!!』
『頑張れ!!』
リスナーたちが応援する。
そのとき竜人王が言った。
「なるほど、そこそこやるようだ。最下層まで来ただけはある。しかし残念だったな。その程度の実力ならば、数の暴力で踏み潰せる。それとも、後ろの女が本命だったりするのか?」
竜人王が来花に視線を送る。
鋭い眼光に見つめられ、来花はビクっとする。
ルミは答えた。
「……いいえ。彼女は見学です。できれば手出しは無用に願いますね」
「ふむ。本来なら断る相談だが、まあいいだろう。貴様を殺すまでは、そちらの女に攻撃はしないでやろう」
「ありがとうございます。では、私も少し本気でいかせていただきますね」
27
お気に入りに追加
516
あなたにおすすめの小説

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった
椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。
底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。
ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。
だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。
翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる