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第6章278話:数
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ナナバールなど怖くない。
……ただ、私はそう思っているものの、他の面々はそうじゃない。
ナナバールが参戦していると聞いて、険しい面持ちだ。
「正直、厳しい戦だな。我々の軍は1万程度。対する相手は4万。しかもナナバールか……」
とベアールさんはため息をつく。
確かに厳しい状況だ。
戦とは、数こそ正義。
数で上回り、数の暴力で圧倒することが正攻法である。
逆に、少ない兵力によって大軍を蹴散らそうとするのは、カッコイイかもしれないが、邪道だ。
ゆえに戦争とは「兵の数を集める」ところから始まっているし……
兵数で大差をつけられた時点で、始まる前から負けているともいえる。
「ルチル様はこの局面、どうご覧になられる?」
ベアールさんが尋ねてきた。
私は答える。
「兵法の常識に照らせば、ここまで兵の数に差がある時点で、敗北は濃厚と思われますわね」
「そうですな。いくらなんでも数の差がありすぎる」
1万vs4万。
勝負になるわけがないし、数に押しつぶされて終わるだろう。
ベアールは言った。
「しかし、撤退も敗北も許されませぬ。副司令として、この劣勢を打開する妙案はございませんかな?」
「……」
本来、副司令官が策を考えたりはしない。
そういうのは軍師などに任せて、司令官は意思決定をおこなうだけだ。
しかし、ゲーム知識のある私以外に、この状況を打破できる案を出せる者はいないだろう。
……ただ、私はそう思っているものの、他の面々はそうじゃない。
ナナバールが参戦していると聞いて、険しい面持ちだ。
「正直、厳しい戦だな。我々の軍は1万程度。対する相手は4万。しかもナナバールか……」
とベアールさんはため息をつく。
確かに厳しい状況だ。
戦とは、数こそ正義。
数で上回り、数の暴力で圧倒することが正攻法である。
逆に、少ない兵力によって大軍を蹴散らそうとするのは、カッコイイかもしれないが、邪道だ。
ゆえに戦争とは「兵の数を集める」ところから始まっているし……
兵数で大差をつけられた時点で、始まる前から負けているともいえる。
「ルチル様はこの局面、どうご覧になられる?」
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私は答える。
「兵法の常識に照らせば、ここまで兵の数に差がある時点で、敗北は濃厚と思われますわね」
「そうですな。いくらなんでも数の差がありすぎる」
1万vs4万。
勝負になるわけがないし、数に押しつぶされて終わるだろう。
ベアールは言った。
「しかし、撤退も敗北も許されませぬ。副司令として、この劣勢を打開する妙案はございませんかな?」
「……」
本来、副司令官が策を考えたりはしない。
そういうのは軍師などに任せて、司令官は意思決定をおこなうだけだ。
しかし、ゲーム知識のある私以外に、この状況を打破できる案を出せる者はいないだろう。
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