異世界に転生すると、私のチートスキルはチョコレート魔法でした!無双&スローライフしながら異世界を生きる物語

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第4章129話:フクロウ

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その日からしばらくジルを警戒しながら過ごした。

が……

ジルは復讐しにくる様子もなく、ただ月日が流れた。





秋。

山の木々に紅葉と黄葉が生い茂る季節。

私はのんびりと【株広場かぶひろば】でくつろいでいた。

「ん……」

そのときだった。

ふと視界に、とある生物の姿が目に入った。

フクロウである。

目の前の樹木の枝のうえに、留まっていたのだ。

素朴そぼくな表情でこちらを見ている。

ふふ、可愛いな。

森だから、こういう自然生物にはよく出くわす。

私はエサをやりたいと思い、チョコレート魔法でチョコを生成した。

フクロウが食べられるサイズのチョコである。

「ほら、お食べ」

樹木の根元あたりに、チョコレートを投げる。

するとフクロウが、枝から飛び降りた。

チョコレートを食べ始める。

(フクロウって、チョコレート食べるのかな?)

と、いまさら思うが……

現に食べてるのだから、それが真実なのだろう。

フクロウがチョコレートを完食する。

「もっと欲しいですか? いいですよ」

と、私はチョコレート魔法でさらにチョコを作り、2、3個、放り投げる。

フクロウがそれをついばんで食べる。

はぁ……和む。

いいね、こういうの。

まったりしてて。

「ん……」

そのときフクロウが飛んだ。

バサバサと翼をバタつかせ……

なんと、私の頭の上に着地した。

「……」

えっと……

これは、どう解釈すればいいんだろう?

「そ、そこは止まり木じゃないです、よ……?」

と言ってみる。

「ホー、ホー」

とフクロウが鳴いた。

うーん。

コレもしかして、なつかれた?

(フクロウになつかれるとは……)

と私はおどろく。

でも、まあいいや。

フクロウ、可愛いし。

私はそのまま立ち上がり、山小屋への帰路を歩いた。
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