異世界に転生すると、私のチートスキルはチョコレート魔法でした!無双&スローライフしながら異世界を生きる物語

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第3章88話:対策

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このあと。

山小屋へ帰った私は、リビングで。

クレアベルに、ネリアンヌのことを話した。

私を誘拐するためにザカルという刺客しかくが放たれていたことも。

「なるほどな……ネリアンヌ様が」

クレアベルが言った。

「もともと良いうわさを聞かないご令嬢だったが、そうか。目をつけられてしまったか」

「すみません。厄介なことになってしまって」

「いや、いいさ。人助ひとだすけのためだったんだろう? 仕方ないさ」

とクレアベルが頭をなでてくれた。

それからクレアベルは告げる。

「ただの盗賊が相手なら、殴り倒してしまえばいいだけだが……ネリアンヌ様が相手となると、そうはいくまい」

「……どうすればいいんでしょうか?」

「二つ、手立てがある」

二つもあるのか。

私は身を乗り出した。

クレアベルが告げる。

「一つは、決闘を申し込んで勝つことだ」

「決闘、ですか」

「ああ」

クレアベルは、以下のように説明する。

――――庶民は基本的に貴族に逆らうことは許されない。

が、例外はある。

その一つが、決闘だ。

決闘を申し込んで勝利することができれば、自分の要求を貴族に認めさせることができるらしい。

「でも……そんな約束、破られたりしないんですか?」

私のイメージでは……

庶民と決めた約束なんて、貴族は平然と破りそうな気がする。

まあ善良な貴族なら別だろうけど。

ネリアンヌみたいなのは、約束なんて守らないだろう。

「決闘は、神殿の立会たちあいのもとでおこなわれる。ゆえに、約束を破ることは許されない。もし決闘の要求を踏み倒そうとすれば、神殿を敵に回すことになるんだ」

なるほど……

異世界において、神殿勢力というのは絶大な権力を持っている。

もし神殿を敵に回してしまえば、貴族といえどもタダでは済まない。

そんな神殿が立会いを務めるのだから、貴族は、決闘の結果をちゃんと受け入れなきゃいけないということか。
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