【完結】あなたの妻(Ω)辞めます！

第7章・番外編

80・家族で温泉！

　柚子の誕生日のお祝いに家族で温泉に行くことになった。
　もちろん叔父さんの提案で。

　叔父さんの知り合いの温泉宿の別館を貸し切りにしてくれたので、妊娠している私も気兼ねなく過ごせるし。

　温泉なんて、前に勤めていた出版社の忘年会以来だなぁ～嬉しい！
　産科の先生からも10分程度なら温泉に浸かって大丈夫だって言われたよ。
　それに温泉宿って、部屋が楽しみなんだよね～どんなかな？

　「柚子は温泉初めてだよね～。皆んなで沢山ご馳走食べて、温かいお風呂に入ってきっと楽しいよ！」
　そう言う私に柚子は目を丸くする。

　「ごちそう？みんなで！すごくたのしみ～」とワクワクしている。

　有名な温泉街の静かな端にある由緒あるその宿が見えてきた！否いやが応おうでも期待が高まる～
　
　車３台で分乗して来たので、先に着いていた叔父さんと香苗さん。お義父さんと優さん、白井さん。総勢８人とお腹の赤ちゃんだ！

　「涼、お前はお風呂大変だろうからな、安全なように内風呂付きのベッドの部屋にしておいたぞ！┉それに伏木さんも車椅子だからね、同様の広い部屋ですから。」
　叔父さんが照れたようにそう言って、香苗さんが隣で微笑んでいる。

　──さては、香苗さんがそうしろって言ったんだな？

　と、思ったけど┉まあ、叔父さんの心遣こころずかいな事にしておこう！

　「叔父さん、ありがとうございます！嬉しいです。」

　「内藤さん、それはありがとうございます。おかげで快適に過ごせますな。」

　「叔父さん、すいません。温泉にご招待して貰った上に色々と配慮していただいて。」

　皆んなが口々にお礼と感謝の言葉を言うので、叔父さんの顔はますます赤くなった。
　叔父さんてば、最近可愛い過ぎるなぁ～


　「わあーぁ！露天風呂付きの部屋なんだ！」

　部屋に入ってビックリ！！凄く広くって、檜の露天風呂が旅行気分を盛り上げてくれる。

　「柚子はママと寝るよね？ベッドで。それともお布団で寝たいかな？パパと一緒に寝てもらう？」そう聞いてみると┉

　「わたしね、かなえおばちゃんとおふろはいるし、ねるのはおじいちゃんといっしょ！だからママとパパはふたりでゆっくりしてね～」そう言って柚子は笑った。

　──えぇぇー！直哉さんと二人きりで！？

　それで直哉さんをチラッと見たら┉目が泳いでいた。

　どうしよ？ちょっとだけ嬉しいかも┉。ずっと夜二人きりなんて無かったし最近。それに温泉で！

　┉あと、一つ産科の先生に聞いてきたんだけど──しても大丈夫ですか？って。

　ちょっとだけ期待してしまって、取り敢えずご馳走だ！って無理やり違う事を考えた私。