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第ニ章・先輩が彼氏に?
24・両家の顔合わせ
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「瑞樹、涼の元旦那の家とまた顔合わせがあるんたけど。ほら、うちの家族環境も変わっただろ?香苗と結婚して、瑞樹も俺の息子になった訳だし。それに三年以上経ってるからな!もう一度、顔を合わせておいた方がいいと思うんだが。今後の為にもな!」
義父さんがそう言って、僕もそれに納得する。
「そうだよね~。僕、全くあちらの事知らないから。僕達が家族になる前のことだからさ。僕も涼さんの為にきちんとご挨拶したいし。」
笑顔で僕がそう言って、義父さんもホッとしたようだ。
だって、柚子ちゃんのパパだよ?会ってみたいじゃん!
柚子ちゃんって、顔は涼さんにソックリなんだけど、意志の強そうな瞳はパパ似なのかな?
たまにキリッとした顔をするからドキッとする時あるんだよねぇ。
もう既に大物の片鱗って言うのかな?
涼さんの類稀な美しさと、その旦那さんのカリスマ性?が合わさったら最強じゃないか!!
そう思って、会えるのを楽しみにする。
そして一週間後┉。
顔合わせは向こうのご実家で行なわれる。
いやぁ、何か緊張しちゃうな!やけにデカい家だ┉。
こんなの数寄屋造りって言うんだろうか?
もしかしてだけど、どっかの社長?しまった┉聞いとけば良かった。
そう言えば涼さんの元旦那さんって、どんな人なんだか知らないんだ。
前は聞いちゃいけないのかな?って思ってて。
だけど再婚が決まったんだから、聞いとくべきだったなぁ。
まぁ、所詮僕は一応呼ばれただけだし。
この先、涼さんの新居に遊びに行った時とかは旦那さんには会うだろうけど、そのお父さんや弟さん?には冠婚葬祭くらいしか会うことがないだろうって思う。
だから気楽に!って、緊張を解くために自分に言い聞かせる。
無駄にデカい玄関の前まで行くと、涼さんと柚子ちゃんが待っていてくれた。
「叔父さん、香苗さんに瑞樹くん。今日は私達の為に来てくださってありがとうございます。さぁ中に!」
涼さんと柚子ちゃんは、もう何度もこの家を訪れているのか緊張した様子もなく入っていく。
前に来た事が何度もあるだろう涼さんはともかく、柚子ちゃんまでも!って思うと、流石に大物だなぁって。
いくら小さい子だって、今までの自分の家と違い過ぎる規模だと緊張するものだと思うけど?
チラッと横を見ると、義父さんはともかく、母さん~!緊張してるな?
僕達親子は小市民なんですよー!
凄いお庭を眺めながらぐるりと長い廊下を進んで客間らしき部屋に来た。
こんなの大奥じゃん!って思う。
両開きの重厚な襖を開けたら、そこは大奥┉って時代劇あったな?
なんてバカな事を考えながら後に付いて入ると┉
ハァ?┉僕の見間違いなのかな?
そこには居る筈のない先輩が!
そして先輩も驚いた顔で僕をじっと見ている┉。
おまけに隣には┉やっぱりお兄さん!なんで┉?
もしかしてだけど、涼さんの元旦那さんってお兄さんだったの!?
じゃあ、前から聞いていた元奥さんって涼さん?当たり前か!
先輩もお兄さんも、僕をガン見している状態でおずおずと客間に入る。
母さんも何か言いたげで僕を見ているけど┉。
「みーちゃん、どうしたの?ゆずのとなりおいでよ~!」
空気を読まない(当たり前だけど┉)柚子ちゃんが、僕をそう呼んで、ここに居る全員の視線が僕に集中する。
僕は引きつった笑顔を浮かべて、うん┉って呟く。
「おや?内藤さんの息子さんかな?」
一目で只者じゃないと分かるような初老の男の人が笑顔でそう言う。
このお方は┉お父様だよね?先輩達の。
ってことは┉FUSHIKIグループの会長か!!
ヤバい、ヤバ過ぎる~!
とんだ大物を前に、僕はすくみ上がる。
その様子を不思議そうに義父さんは見て、僕の代わりに答えた。
「そうです。私の義理の息子で、男性オメガの瑞樹です。」
──男性┉オメガだって言っちゃう?
義父さんがそう言って、僕もそれに納得する。
「そうだよね~。僕、全くあちらの事知らないから。僕達が家族になる前のことだからさ。僕も涼さんの為にきちんとご挨拶したいし。」
笑顔で僕がそう言って、義父さんもホッとしたようだ。
だって、柚子ちゃんのパパだよ?会ってみたいじゃん!
柚子ちゃんって、顔は涼さんにソックリなんだけど、意志の強そうな瞳はパパ似なのかな?
たまにキリッとした顔をするからドキッとする時あるんだよねぇ。
もう既に大物の片鱗って言うのかな?
涼さんの類稀な美しさと、その旦那さんのカリスマ性?が合わさったら最強じゃないか!!
そう思って、会えるのを楽しみにする。
そして一週間後┉。
顔合わせは向こうのご実家で行なわれる。
いやぁ、何か緊張しちゃうな!やけにデカい家だ┉。
こんなの数寄屋造りって言うんだろうか?
もしかしてだけど、どっかの社長?しまった┉聞いとけば良かった。
そう言えば涼さんの元旦那さんって、どんな人なんだか知らないんだ。
前は聞いちゃいけないのかな?って思ってて。
だけど再婚が決まったんだから、聞いとくべきだったなぁ。
まぁ、所詮僕は一応呼ばれただけだし。
この先、涼さんの新居に遊びに行った時とかは旦那さんには会うだろうけど、そのお父さんや弟さん?には冠婚葬祭くらいしか会うことがないだろうって思う。
だから気楽に!って、緊張を解くために自分に言い聞かせる。
無駄にデカい玄関の前まで行くと、涼さんと柚子ちゃんが待っていてくれた。
「叔父さん、香苗さんに瑞樹くん。今日は私達の為に来てくださってありがとうございます。さぁ中に!」
涼さんと柚子ちゃんは、もう何度もこの家を訪れているのか緊張した様子もなく入っていく。
前に来た事が何度もあるだろう涼さんはともかく、柚子ちゃんまでも!って思うと、流石に大物だなぁって。
いくら小さい子だって、今までの自分の家と違い過ぎる規模だと緊張するものだと思うけど?
チラッと横を見ると、義父さんはともかく、母さん~!緊張してるな?
僕達親子は小市民なんですよー!
凄いお庭を眺めながらぐるりと長い廊下を進んで客間らしき部屋に来た。
こんなの大奥じゃん!って思う。
両開きの重厚な襖を開けたら、そこは大奥┉って時代劇あったな?
なんてバカな事を考えながら後に付いて入ると┉
ハァ?┉僕の見間違いなのかな?
そこには居る筈のない先輩が!
そして先輩も驚いた顔で僕をじっと見ている┉。
おまけに隣には┉やっぱりお兄さん!なんで┉?
もしかしてだけど、涼さんの元旦那さんってお兄さんだったの!?
じゃあ、前から聞いていた元奥さんって涼さん?当たり前か!
先輩もお兄さんも、僕をガン見している状態でおずおずと客間に入る。
母さんも何か言いたげで僕を見ているけど┉。
「みーちゃん、どうしたの?ゆずのとなりおいでよ~!」
空気を読まない(当たり前だけど┉)柚子ちゃんが、僕をそう呼んで、ここに居る全員の視線が僕に集中する。
僕は引きつった笑顔を浮かべて、うん┉って呟く。
「おや?内藤さんの息子さんかな?」
一目で只者じゃないと分かるような初老の男の人が笑顔でそう言う。
このお方は┉お父様だよね?先輩達の。
ってことは┉FUSHIKIグループの会長か!!
ヤバい、ヤバ過ぎる~!
とんだ大物を前に、僕はすくみ上がる。
その様子を不思議そうに義父さんは見て、僕の代わりに答えた。
「そうです。私の義理の息子で、男性オメガの瑞樹です。」
──男性┉オメガだって言っちゃう?
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