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コンコン
アリーリアの部屋に来たのはサイラスだった
「アリーちょっといいかな」
お茶を飲みながらサイラスは本題に入った
「アリー、ガイルと話し合う決心はついたかな。
急がせてる訳ではないけれど急いでる」
「え?なにそれ」
「さすがにあの時は言えなかったけれど
アリーに求婚書が届いているんだよ」
「今はそんな気持ちないわ」
「まぁな、わかるけどね
宮に出入りしている貴族達の子息は
誤魔化して流せたけれどね…
結婚したくない。なんて理由は通らないから」
「そんな…」
「当たり前だろう
貴族達だって政略結婚をしているのに
王族が政略結婚を拒むなんて
ありえないよ」
「……」
「ガイルの事で頭がいっぱいかもしれないけど
それとこれとは別だから
相手に失礼があってはならない」
「はぁ、、そうよね」
「ガイルとの関係もだよ
いつまでもダラダラ出来ない
アイツの、、いや僕にも大事な問題だ」
「言ったでしょう。
私とガイルの関係は別よ
皇太子が側近として指名したならば
それでいいの。兄様と側近の関係が
ギスギスしたら面倒だわ」
「本当にいいのか?あのガイルだぞ」
「あのガイルって…」
「いやさ、ガイルの前世には驚きしか無くて
本当にガイル以上に怖い奴を知らない」
「そうよね、、正直に
彼が自分の手でモナリナを斬ったなんて
驚いたわ」
「形は人それぞれで愛し方も違うけど
やっぱりアリーをあんな形で失ったのが
原因だと思う」
「うん…そだよね…
わかったわ早く会って話してみるわ」
私も自分の気持ちに向き合わないと。
その後すぐにバドラー家に手紙を送った
ガイルは王宮の中庭に居た
「お待たせしました。座って」
ガイルはサッとアリーリアの椅子を引き
エスコートをする
アリーリアは護衛と侍女を席から離した
「今日は無礼講よ。
だから色々と話しましょう」
「わかった。けれど俺はもう話しをした
後は君次第だと思うが」
「そうか、
何だか不思議な感じよね、、
あの頃はいつも一緒に居てお茶をして
色んな事を話してた。
うん、ここでね。この場所をモナリナに
取られて絶望したわ。
でもね…ガイルの話しを聞いて嬉しくもあったの
そんなにも私を想ってくれていたなんてね。
って、私は最低でしょう?」
「俺はアリーに誤解されたままなのは
嫌だった。
何故、アリーと距離を置いたのかを
知って欲しかった
だからあの時ロニーに出会って秘薬を
知った時、迷いなんてなかった
ロニーは俺の救世主だった」
「ねぇ、もう1つは?」
「もう1つ。とは?」
「秘薬よ。聖女の涙、、3つあるって
聞いたけど」
「 俺は知らないが…
まぁ誰が持っていても関係ないからな」
「相変わらずね」
「君もだろう」
「ねぇ、今は…その……なんでもない」
「俺の気持ちは変わらないよ
アリーだけを見てアリーを追った
そしてアリーに再会した。それが全てだ」
「うん…」
「なぁ、アリーはアリーエドアルドを
許せた?」
「そうね…話しを聞いた時は
狂人エドアルドが怖くて…そこまでする?
って思ったわ。けれど許したわ」
「良かった」
「エドアルドは…
エドアルドとは…縁がなかった…
そう思うの」
重い空気が流れた
「……ふぅ、そうか…それが
君が出した答えなんだね」
「上手く言えないけれどね
エドアルドとは さよならするわ
だってそうでしょう?
あの時にエドアルドは私を信用して
いなかった。だから何も言わなかった。
あの時、話しをしてくれいたら
私は自死を選ぶ事まではしなかったと思う」
「信用できない。
ではなく心配させたくなかったんだよ
証拠も無かった…けれど情報は入る。
あの時はあれが最良の選択だと思ってた
最悪だったけれどな」
「貴方の話しを聞いてどれだけ驚いたか。
私を想っていたならば話して欲しかった
私は本当に、、本当に苦しかったから」
「そうだな俺が悪いよ。
愛する人を悲しませたり傷つけるのは
最低だよ」
「だから、エドアルドとは さよならなの
これからはガイルという人を見るわ」
和解をしたのかどうなのか
わからなかったアリーリアだったが
ガイルと向き合いたい。
そう思うのだった
それからガイルとは何度かお茶をしたが
アリーリアはまだ決断出来ずにいた。
「ガイルの事……嫌いじゃない。
けれど…愛してる。か わからない
やっぱりどこか私の心はモヤモヤしている」
そう思っていたある日
皇帝ディルドに呼び出された
そう、アリーリアの婚約者を決める
選考を本格的に始めると、、
アリーリアは再び婚姻の壁という
闇に堕ちていきそうだった。
アリーリアの部屋に来たのはサイラスだった
「アリーちょっといいかな」
お茶を飲みながらサイラスは本題に入った
「アリー、ガイルと話し合う決心はついたかな。
急がせてる訳ではないけれど急いでる」
「え?なにそれ」
「さすがにあの時は言えなかったけれど
アリーに求婚書が届いているんだよ」
「今はそんな気持ちないわ」
「まぁな、わかるけどね
宮に出入りしている貴族達の子息は
誤魔化して流せたけれどね…
結婚したくない。なんて理由は通らないから」
「そんな…」
「当たり前だろう
貴族達だって政略結婚をしているのに
王族が政略結婚を拒むなんて
ありえないよ」
「……」
「ガイルの事で頭がいっぱいかもしれないけど
それとこれとは別だから
相手に失礼があってはならない」
「はぁ、、そうよね」
「ガイルとの関係もだよ
いつまでもダラダラ出来ない
アイツの、、いや僕にも大事な問題だ」
「言ったでしょう。
私とガイルの関係は別よ
皇太子が側近として指名したならば
それでいいの。兄様と側近の関係が
ギスギスしたら面倒だわ」
「本当にいいのか?あのガイルだぞ」
「あのガイルって…」
「いやさ、ガイルの前世には驚きしか無くて
本当にガイル以上に怖い奴を知らない」
「そうよね、、正直に
彼が自分の手でモナリナを斬ったなんて
驚いたわ」
「形は人それぞれで愛し方も違うけど
やっぱりアリーをあんな形で失ったのが
原因だと思う」
「うん…そだよね…
わかったわ早く会って話してみるわ」
私も自分の気持ちに向き合わないと。
その後すぐにバドラー家に手紙を送った
ガイルは王宮の中庭に居た
「お待たせしました。座って」
ガイルはサッとアリーリアの椅子を引き
エスコートをする
アリーリアは護衛と侍女を席から離した
「今日は無礼講よ。
だから色々と話しましょう」
「わかった。けれど俺はもう話しをした
後は君次第だと思うが」
「そうか、
何だか不思議な感じよね、、
あの頃はいつも一緒に居てお茶をして
色んな事を話してた。
うん、ここでね。この場所をモナリナに
取られて絶望したわ。
でもね…ガイルの話しを聞いて嬉しくもあったの
そんなにも私を想ってくれていたなんてね。
って、私は最低でしょう?」
「俺はアリーに誤解されたままなのは
嫌だった。
何故、アリーと距離を置いたのかを
知って欲しかった
だからあの時ロニーに出会って秘薬を
知った時、迷いなんてなかった
ロニーは俺の救世主だった」
「ねぇ、もう1つは?」
「もう1つ。とは?」
「秘薬よ。聖女の涙、、3つあるって
聞いたけど」
「 俺は知らないが…
まぁ誰が持っていても関係ないからな」
「相変わらずね」
「君もだろう」
「ねぇ、今は…その……なんでもない」
「俺の気持ちは変わらないよ
アリーだけを見てアリーを追った
そしてアリーに再会した。それが全てだ」
「うん…」
「なぁ、アリーはアリーエドアルドを
許せた?」
「そうね…話しを聞いた時は
狂人エドアルドが怖くて…そこまでする?
って思ったわ。けれど許したわ」
「良かった」
「エドアルドは…
エドアルドとは…縁がなかった…
そう思うの」
重い空気が流れた
「……ふぅ、そうか…それが
君が出した答えなんだね」
「上手く言えないけれどね
エドアルドとは さよならするわ
だってそうでしょう?
あの時にエドアルドは私を信用して
いなかった。だから何も言わなかった。
あの時、話しをしてくれいたら
私は自死を選ぶ事まではしなかったと思う」
「信用できない。
ではなく心配させたくなかったんだよ
証拠も無かった…けれど情報は入る。
あの時はあれが最良の選択だと思ってた
最悪だったけれどな」
「貴方の話しを聞いてどれだけ驚いたか。
私を想っていたならば話して欲しかった
私は本当に、、本当に苦しかったから」
「そうだな俺が悪いよ。
愛する人を悲しませたり傷つけるのは
最低だよ」
「だから、エドアルドとは さよならなの
これからはガイルという人を見るわ」
和解をしたのかどうなのか
わからなかったアリーリアだったが
ガイルと向き合いたい。
そう思うのだった
それからガイルとは何度かお茶をしたが
アリーリアはまだ決断出来ずにいた。
「ガイルの事……嫌いじゃない。
けれど…愛してる。か わからない
やっぱりどこか私の心はモヤモヤしている」
そう思っていたある日
皇帝ディルドに呼び出された
そう、アリーリアの婚約者を決める
選考を本格的に始めると、、
アリーリアは再び婚姻の壁という
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