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サイラスはガイルから聞く話に
恐怖すら感じていた
「で?ガイル、そのモナリナという女を
消して役目を終えた。と?」
「皇帝としての役目は終えていたな。
後は身の振り…最後の仕上げだけだよ」
「聞かせてくれるか」
ガイルはサイラスを見てから話しを続けた
「俺は退位した後にロニーの店に向かったんだ
そこには まるで俺を待っていたかの様にロニーが立っていた
俺がカウンターに立つと古く小さな木箱を出したんだ。そうアリーの部屋に
あった物と同じ箱だった」
サイラスは息を飲んだ
「俺は持って来た燕尾服に着替えると
ロニーから受け取った箱から中の小瓶を
しまうと教会に行った
アリーの亡骸を抱きしめながら
彼女の元に逝った」
そうさ、やっと彼女の元に逝ける。
それしか考えられなかった
サイラスは驚愕した。
その秘薬をアリーの隣で飲んだのか!
「待てガイル…皇帝の命日が不明なのは
何故だ?仮に自害したとしても
それはありえない話だ」
「墓はドルファーに頼んだ。
空の墓を作って、あたかもそこにアリー
と俺が眠っているかのようにな」
「ありえないよ」
「墓荒らしが現れなかった事に感謝だな」
ガイルが控え室に向いた
「アリー、、すまなかった
俺は蘇ってでも君に会いたかった。
許されなくても仕方がない…
けれど俺がモナリナを選んだ。という
誤解は解きたかったんだよ」
控え室に居たアリーリアは
ガイルが話す事を聞きながら震えていた
「お前…アリーが居るとわかっていたのか」
「当たり前だ。俺がアリーの気配を
わからない訳がない」
「本当にお前は怖い奴だよ
今までに会った誰よりも…」
サイラスはガイルいや、、エドアルドの
狂人じみた行動が怖かった。
話しを聞いていたサイラスの拳には
得体の知れない汗が溜まっていた。
ガチャ
静かに開いた扉からアリーリアが出てきたが
アリーリアの顔は涙でぐしゃぐしゃで
パシーが必死に支えていた。
サイラスが優しくアリーに寄り添った
「大丈夫かい?驚いたよな…
正直言うと僕は怖かったよ。
エドアルドって何だろう…変態だな」
その言葉にアリーリアの緊張が和らいだ
「に、兄様…変態って…」
サイラスはハンカチをアリーに渡すと
ガイルに向き合った
「初代皇帝エドアルドと皇后アリーリア
の亡骸はあるべき場所に移すよ
それでいいよなガイル」
「あぁ」
「今日、聞いた話しを両陛下に話し
今後の事を決めたいと思う」
「わかった」
「さ、アリーそれでいいよな」
アリーリアはコクリとうなづいた。
「ガイル…あの…今は気持ちが混乱して
上手く話せない。けれどね
落ち着いたら、、話せるかな?」
「もちろんです」
ガイルはアリーリアに微笑んだ
そしてアリーリアはパシーに支えられた
まま霊安室を後にした。
次の日
王宮の会議室に
皇帝ディルドと皇后キャロル
皇太子サイラス殿下に妃殿下リリアナ
アリーリアが揃った
そして王宮執事のパトリックと秘書官が
会議の話しを見守っている
サイラスは何も知らないリリアナの為に
アリーリアの蘇りと初代皇帝エドアルド
そしてガイルの関係から話した。
リリアナは驚きのあまりに絶句していた
ディルドは早急にエドアルドとアリーリアの
亡骸を墓に移す事を決めてパトリックに
指示を出した。
ディルドはアリーリアの気持ちが
知りたかった
「して、アリー
ガイルの言葉を聞きどう思う」
「まだ混乱しています
当時の出来事は互いのすれ違いによって
起こってしまった悲劇だったと…
正直に他人事の様に感じています」
「ふぅ…私はね
当時の彼の想いという部分では
わからない訳ではない。
つまりは今後にどうしたいか。だよ」
サイラスも同意見だった
「今、アリーは王族だ
君がガイルと距離を置きたいならば
そうしよう。側近から外すし
早く相手を見つけて婚姻を結べばいい」
「エドアルドがあんな事をしたなんて…
けれどもその理由が私にあるならば
もう1度…話してみたいです。
何から話したらいいのか
わかりませんけれど…」
「大丈夫なのか?
きちんと向き合えるのか?」
「私…今度は冷静に向き合ってみます」
「そうか、ならばサイラスよ
アリーに席を設けてやってくれ」
「わかりました」
3人が話しを進める中で
キャロルとリリアナは思考が追いつかず
ただただ初代皇帝エドアルドが怖かった
その後で
キャロルとリリアナはこっそりと会い
お互いを納得させていた。
エドアルド…
貴方って本当に不器用だったのね。
私の蘇りを知って後を追うなんて…
あの店主さん…ロニーって言うんだ。
あの白馬も本当にかっこいい馬だったな
テラスからボーッと外を見ながら
そんな事を考えていた。
恐怖すら感じていた
「で?ガイル、そのモナリナという女を
消して役目を終えた。と?」
「皇帝としての役目は終えていたな。
後は身の振り…最後の仕上げだけだよ」
「聞かせてくれるか」
ガイルはサイラスを見てから話しを続けた
「俺は退位した後にロニーの店に向かったんだ
そこには まるで俺を待っていたかの様にロニーが立っていた
俺がカウンターに立つと古く小さな木箱を出したんだ。そうアリーの部屋に
あった物と同じ箱だった」
サイラスは息を飲んだ
「俺は持って来た燕尾服に着替えると
ロニーから受け取った箱から中の小瓶を
しまうと教会に行った
アリーの亡骸を抱きしめながら
彼女の元に逝った」
そうさ、やっと彼女の元に逝ける。
それしか考えられなかった
サイラスは驚愕した。
その秘薬をアリーの隣で飲んだのか!
「待てガイル…皇帝の命日が不明なのは
何故だ?仮に自害したとしても
それはありえない話だ」
「墓はドルファーに頼んだ。
空の墓を作って、あたかもそこにアリー
と俺が眠っているかのようにな」
「ありえないよ」
「墓荒らしが現れなかった事に感謝だな」
ガイルが控え室に向いた
「アリー、、すまなかった
俺は蘇ってでも君に会いたかった。
許されなくても仕方がない…
けれど俺がモナリナを選んだ。という
誤解は解きたかったんだよ」
控え室に居たアリーリアは
ガイルが話す事を聞きながら震えていた
「お前…アリーが居るとわかっていたのか」
「当たり前だ。俺がアリーの気配を
わからない訳がない」
「本当にお前は怖い奴だよ
今までに会った誰よりも…」
サイラスはガイルいや、、エドアルドの
狂人じみた行動が怖かった。
話しを聞いていたサイラスの拳には
得体の知れない汗が溜まっていた。
ガチャ
静かに開いた扉からアリーリアが出てきたが
アリーリアの顔は涙でぐしゃぐしゃで
パシーが必死に支えていた。
サイラスが優しくアリーに寄り添った
「大丈夫かい?驚いたよな…
正直言うと僕は怖かったよ。
エドアルドって何だろう…変態だな」
その言葉にアリーリアの緊張が和らいだ
「に、兄様…変態って…」
サイラスはハンカチをアリーに渡すと
ガイルに向き合った
「初代皇帝エドアルドと皇后アリーリア
の亡骸はあるべき場所に移すよ
それでいいよなガイル」
「あぁ」
「今日、聞いた話しを両陛下に話し
今後の事を決めたいと思う」
「わかった」
「さ、アリーそれでいいよな」
アリーリアはコクリとうなづいた。
「ガイル…あの…今は気持ちが混乱して
上手く話せない。けれどね
落ち着いたら、、話せるかな?」
「もちろんです」
ガイルはアリーリアに微笑んだ
そしてアリーリアはパシーに支えられた
まま霊安室を後にした。
次の日
王宮の会議室に
皇帝ディルドと皇后キャロル
皇太子サイラス殿下に妃殿下リリアナ
アリーリアが揃った
そして王宮執事のパトリックと秘書官が
会議の話しを見守っている
サイラスは何も知らないリリアナの為に
アリーリアの蘇りと初代皇帝エドアルド
そしてガイルの関係から話した。
リリアナは驚きのあまりに絶句していた
ディルドは早急にエドアルドとアリーリアの
亡骸を墓に移す事を決めてパトリックに
指示を出した。
ディルドはアリーリアの気持ちが
知りたかった
「して、アリー
ガイルの言葉を聞きどう思う」
「まだ混乱しています
当時の出来事は互いのすれ違いによって
起こってしまった悲劇だったと…
正直に他人事の様に感じています」
「ふぅ…私はね
当時の彼の想いという部分では
わからない訳ではない。
つまりは今後にどうしたいか。だよ」
サイラスも同意見だった
「今、アリーは王族だ
君がガイルと距離を置きたいならば
そうしよう。側近から外すし
早く相手を見つけて婚姻を結べばいい」
「エドアルドがあんな事をしたなんて…
けれどもその理由が私にあるならば
もう1度…話してみたいです。
何から話したらいいのか
わかりませんけれど…」
「大丈夫なのか?
きちんと向き合えるのか?」
「私…今度は冷静に向き合ってみます」
「そうか、ならばサイラスよ
アリーに席を設けてやってくれ」
「わかりました」
3人が話しを進める中で
キャロルとリリアナは思考が追いつかず
ただただ初代皇帝エドアルドが怖かった
その後で
キャロルとリリアナはこっそりと会い
お互いを納得させていた。
エドアルド…
貴方って本当に不器用だったのね。
私の蘇りを知って後を追うなんて…
あの店主さん…ロニーって言うんだ。
あの白馬も本当にかっこいい馬だったな
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そんな事を考えていた。
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