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コンコン
「アリーちゃん、忙しいかしら?」
アリーの部屋にキャロルが来た
「時間があったらお茶を一緒にしない?」
突然の誘いに驚いたが
皇后陛下の誘いを断るなんて
馬鹿がする事よ!
「もちろんです。お母様すぐに支度します」
「そう、薔薇園で待っているわね」
アリーリアはすぐに支度を整えると
薔薇園へと急いだ
そこで知らされたアリーリアの真実に
衝撃を受けた。
お茶をしながら家族の話しを聞いた
サイラス皇太子は剣が得意で毎朝
騎士団と一緒に汗を流している事。
そして令嬢達とのお見合いを始める事。
キャロルは言った
ある程度は決まりを守ってもらうが
好きな相手は自分で選んで欲しい。と
それはアリーリアも同じだと
そしてキャロルは本題に入った
サイラスを産み2人は第2子を望んで
ディランと大聖堂に行った時に
大神官から神託を伝えられた。という
それは
「100年前に自害した
アリーリア王妃殿下の魂が蘇り
両陛下の元に授かる」という神託
キャロルは信じられずに怖くなり
第2子を諦めようとしたが
体調を崩し宮医に診てもらうと
アリーが宿っていたという
「とてもね…怖かったの
亡くなった人の魂が復活する。なんて…
信じられずに産むのが怖かったのよ」
そんな事を言われたら誰だって怖いわ
アリーリアはキャロルにかける言葉が
わからなかった。
「貴女は産まれてすぐに大きな産声を
あげたのよ。とても元気な子だったわ
けれど…その後は全く泣かないし
笑わない…そして話さない
まるで人形の様だったわ
心配になった私達は大聖堂に行ったの
貴女が10歳を迎える前に魂が反応を
見せるから待てって…
そして突然、、あの日の朝に
貴女が現れたのよ」
「……」
「貴女が蘇りだと知っているのは
私達と陛下付き護衛長と執事だけなの
サイラスにはまだ伝えていないのよ
お相手が決まって落ち着いたら
私から話すつもりよ」
「何故、、私は蘇ったのでしょう」
「それは陛下が知っているはずよ。
後は大神官ね…私は知らないの」
「そうですか…」
「聞いてみたら?
ねぇアリーちゃん…わからない事や
不思議な事がたくさんあるけれど
私達は家族なの…
色々と事情はあるけれど国を支えて
民を思い けん引する王族なのよ
だから…それを忘れないで
家族を避けないで。向き合って。
逃げないで支え合いましょう」
アリーリアは
母キャロルの思いが重かったが、
そう…この強さが妃なんだ。と感じた
私はあの時、逃げた…
重圧から、エドアルドから逃げたんだ…
「ありがとうございます
家族になりたいです……
よろしくお願いいたします」
アリーリアは椅子から降りて
キャロルに最上級の礼をした。
キャロルは涙を流していた
「皆の前ではアリーちゃんと呼ぶわ
貴女は私の娘だから。
それと最上級の礼はいらないわよ
貴女も王族だという事を忘れないでね」
「はい…ありがとうございます」
「うん、良かったわ
貴女に話す事を躊躇したのよ
けれど話せて良かったわ。
それでねアリーちゃんの王族としての
初めてのお仕事はサイラスの
お見合いに同席して令嬢達を見る事よ」
「え、私がですか?」
「そう今まで色々な人を見てきたわよね
経験を活かして欲しいの」
「つっ…わかりました」
「日程が決まったらしらせるわ。
それと…
一応ね皇女教育を受けてもらうから。
貴女なら大丈夫だと思うけれど
建前上ね」
キャロルは優しく微笑んだ
「はい。頑張ります」
お茶を終えたアリーリアは部屋に戻り
キャロルの話しを思い返している
蘇り、、神託、、何故?
お父様に聞きたい。けれど怖い…
両陛下はどんな気持ちで私を迎えたの
だろう…
自分の子。なのに自分の子じゃない。
私には耐えられないでしょう…きっと
それからアリーリアは
皇女教育を真面目に受けた
あの頃とは違う貴族達も居る
ずっと続いている家門もある。
大きく変わっているのは地図だった。
エドアルド…
貴方はどんな気持ちでモナリナを
処刑台に送ったの?
そんな事を考えても仕方ないし
自分には関係ない。と思っても
気持ちが重くなってしまうのだった。
そんな日々を送った後キャロルから
サイラスのお見合いパーティーの
誘いが来た
アリーリアは参加者名簿に目を通して
必死に令嬢の家門や役職を覚えて
当日に備えた
サイラスお見合い日
庭園には多くの令嬢達が集まっている。
保護者は少し離れた茶室で
娘達を心配そうに見つめていた
アリーリアは2階のテラスから
全体を見ていると
令嬢達が1人ずつサイラスに挨拶をして
茶会が始まった様だ
積極的な令嬢や恥ずかしくて話せない
令嬢やら2階から見ていると良くわかる
1時間程が過ぎた頃
お茶を終えたサイラスと令嬢達は
席を立ち、話し始めたが…
サイラスの視線が1人の令嬢を追っている。
彼女はチラチラとサイラスを見ているが
他の令嬢がサイラスをガッチリと
捕まえていて動けない様だ
「うっ、焦れったいわ!」
アリーリアは裏庭に回り母に会場まで
行きたいと伝えると
キャロルは「もちろんよ」と参加を
許してくれた
アリーリアはサイラスが視線を送った
令嬢に声をかけて話しをしてみると
リリアナ・ダーマス伯爵令嬢だと
確認できた
「アリーちゃん、忙しいかしら?」
アリーの部屋にキャロルが来た
「時間があったらお茶を一緒にしない?」
突然の誘いに驚いたが
皇后陛下の誘いを断るなんて
馬鹿がする事よ!
「もちろんです。お母様すぐに支度します」
「そう、薔薇園で待っているわね」
アリーリアはすぐに支度を整えると
薔薇園へと急いだ
そこで知らされたアリーリアの真実に
衝撃を受けた。
お茶をしながら家族の話しを聞いた
サイラス皇太子は剣が得意で毎朝
騎士団と一緒に汗を流している事。
そして令嬢達とのお見合いを始める事。
キャロルは言った
ある程度は決まりを守ってもらうが
好きな相手は自分で選んで欲しい。と
それはアリーリアも同じだと
そしてキャロルは本題に入った
サイラスを産み2人は第2子を望んで
ディランと大聖堂に行った時に
大神官から神託を伝えられた。という
それは
「100年前に自害した
アリーリア王妃殿下の魂が蘇り
両陛下の元に授かる」という神託
キャロルは信じられずに怖くなり
第2子を諦めようとしたが
体調を崩し宮医に診てもらうと
アリーが宿っていたという
「とてもね…怖かったの
亡くなった人の魂が復活する。なんて…
信じられずに産むのが怖かったのよ」
そんな事を言われたら誰だって怖いわ
アリーリアはキャロルにかける言葉が
わからなかった。
「貴女は産まれてすぐに大きな産声を
あげたのよ。とても元気な子だったわ
けれど…その後は全く泣かないし
笑わない…そして話さない
まるで人形の様だったわ
心配になった私達は大聖堂に行ったの
貴女が10歳を迎える前に魂が反応を
見せるから待てって…
そして突然、、あの日の朝に
貴女が現れたのよ」
「……」
「貴女が蘇りだと知っているのは
私達と陛下付き護衛長と執事だけなの
サイラスにはまだ伝えていないのよ
お相手が決まって落ち着いたら
私から話すつもりよ」
「何故、、私は蘇ったのでしょう」
「それは陛下が知っているはずよ。
後は大神官ね…私は知らないの」
「そうですか…」
「聞いてみたら?
ねぇアリーちゃん…わからない事や
不思議な事がたくさんあるけれど
私達は家族なの…
色々と事情はあるけれど国を支えて
民を思い けん引する王族なのよ
だから…それを忘れないで
家族を避けないで。向き合って。
逃げないで支え合いましょう」
アリーリアは
母キャロルの思いが重かったが、
そう…この強さが妃なんだ。と感じた
私はあの時、逃げた…
重圧から、エドアルドから逃げたんだ…
「ありがとうございます
家族になりたいです……
よろしくお願いいたします」
アリーリアは椅子から降りて
キャロルに最上級の礼をした。
キャロルは涙を流していた
「皆の前ではアリーちゃんと呼ぶわ
貴女は私の娘だから。
それと最上級の礼はいらないわよ
貴女も王族だという事を忘れないでね」
「はい…ありがとうございます」
「うん、良かったわ
貴女に話す事を躊躇したのよ
けれど話せて良かったわ。
それでねアリーちゃんの王族としての
初めてのお仕事はサイラスの
お見合いに同席して令嬢達を見る事よ」
「え、私がですか?」
「そう今まで色々な人を見てきたわよね
経験を活かして欲しいの」
「つっ…わかりました」
「日程が決まったらしらせるわ。
それと…
一応ね皇女教育を受けてもらうから。
貴女なら大丈夫だと思うけれど
建前上ね」
キャロルは優しく微笑んだ
「はい。頑張ります」
お茶を終えたアリーリアは部屋に戻り
キャロルの話しを思い返している
蘇り、、神託、、何故?
お父様に聞きたい。けれど怖い…
両陛下はどんな気持ちで私を迎えたの
だろう…
自分の子。なのに自分の子じゃない。
私には耐えられないでしょう…きっと
それからアリーリアは
皇女教育を真面目に受けた
あの頃とは違う貴族達も居る
ずっと続いている家門もある。
大きく変わっているのは地図だった。
エドアルド…
貴方はどんな気持ちでモナリナを
処刑台に送ったの?
そんな事を考えても仕方ないし
自分には関係ない。と思っても
気持ちが重くなってしまうのだった。
そんな日々を送った後キャロルから
サイラスのお見合いパーティーの
誘いが来た
アリーリアは参加者名簿に目を通して
必死に令嬢の家門や役職を覚えて
当日に備えた
サイラスお見合い日
庭園には多くの令嬢達が集まっている。
保護者は少し離れた茶室で
娘達を心配そうに見つめていた
アリーリアは2階のテラスから
全体を見ていると
令嬢達が1人ずつサイラスに挨拶をして
茶会が始まった様だ
積極的な令嬢や恥ずかしくて話せない
令嬢やら2階から見ていると良くわかる
1時間程が過ぎた頃
お茶を終えたサイラスと令嬢達は
席を立ち、話し始めたが…
サイラスの視線が1人の令嬢を追っている。
彼女はチラチラとサイラスを見ているが
他の令嬢がサイラスをガッチリと
捕まえていて動けない様だ
「うっ、焦れったいわ!」
アリーリアは裏庭に回り母に会場まで
行きたいと伝えると
キャロルは「もちろんよ」と参加を
許してくれた
アリーリアはサイラスが視線を送った
令嬢に声をかけて話しをしてみると
リリアナ・ダーマス伯爵令嬢だと
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