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九章

65.防衛編⑤<夜闘>

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いや、翌朝を迎えたかったんだけど…。

夜に鳴り響く鐘の音。

侵入者の知らせだ。

念のため戦える人は全員城で待機してるからいいんだけどさ……。

《猫神プランAの通りに行動開始!》


僕の指示にしっかり全員が反応し、行動しだした気配を感じる。

確認し終えると、今度はテレパシをクローデンとエルーズバッハに切り替えた。

《クローデン、敵は?》
《犬神だ。今のところ正面と背後から侵入してきている》

だがどうやらマシマたちの方も対応しなきゃいけないらしく

《すまん、後は頼む》

と、すぐに会話を離脱する。

《テトラ、わしは正面を叩くが、お前はどうする!?》
《了解、エルーズバッハがそっちやるなら背後は潰しておく》

戦闘好きのエルーズバッハだ、どうにかなるだろ。

《全猫神に告ぐ!クローデンは指揮を離脱、指揮は僕とエルーズバッハが執る!B班は僕と共に背後に、A班、C班はエルーズバッハに付いて正面だ!敵は犬神だ!》
《おうよ!》
《《《《《《《》》》》》》》

廊下を走る途中で、またクローデンからテレパシが入った。

《追加連絡、アオガラス、ミーシャの部屋の守りに入る。騎士団は城のみんなを逃がしている。また、A班はミーシャの護衛に入ってくれ!》

これはどうやら全猫神に繋がっているみたいで、すぐにA班が行動に入ったのが分かる。

と、後ろからB班が合流してくる。

「ニャー(テトラ、作戦は)」
「ニャー(裏手だから大した数はいないはずだ。見つけて潰せ)」
「ニャー(生きたまま捕まえますか)」
「ニャー(いや、いい)」
「「「ニャー(了解)」」」

少し走ったところで、小さな灯を見つけた。猫は夜目が利くが、犬は利かないので灯が必要なんだろう。

目で他の猫にも合図を送る。

《三……二……一……》

一斉に、襲撃する。

「ワッ、ワンワン!」
「猫だ、応戦しろ!」
「ニャー!(潰せ!)」
「ニャー(了解)」

犬と猫がぶつかり合い、何匹かが消滅していく。

「ニャー(最後の一匹終わったぞ)」
「ニャー?(何匹か逃げたが、どうするテトラ?)」

指示を仰ぐB班のみんなは、どう見ても大丈夫だろ、とでも言うような顔をしている。

まぁ、エルーズバッハやクローデン、さらにシャーレンさん作の罠もあるしな……。

一旦引き返して、エルーズバッハたちに合流しようと思ったら……。

《テトラ、緊急事態だ。至急C班と合流してくれ》

と、珍しく焦った声のテレパシがクローデンから入った。

《了解》

返事をした瞬間にぶつりと切られる。

「ニャー(B班、緊急事態らしい。C班に合流する。戦闘準備をしてくれ)」
「「「ニャ(了解)」」」

僕らは頷きあって、それぞれに走り出した。
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