46 / 91
46.北の荒天②
しおりを挟む
降りしきる雨は次第に強くなり、空は真っ黒な雲に覆われて、昼間だというのに陰鬱な中を進む。
地はぬかるんで行軍の歩みは阻害され、視界の赤い光の壁が大きくなり随分とはっきり見える頃には、日も沈みかけていた。
「例の結界には、明朝すぐにでも辿り着けるだろう、今のうちにいくつか状況を確認しておこう」
領都と結界のある地を結ぶちょうど中腹のあたりに古い教会と砦跡があった。屋根も落ち、壁は崩れ、中は荒らされたようにぼろぼろだ。領都のすぐそばにこれほど荒れた教会が吹き曝しで放置されているのが気に掛ったが、夜が迫る中での行軍はそれ以上は難しい。
そこを拠点に雨よけの天幕を張り、野営の支度をしながら、その傍らでライオネルが声を掛け皆が集まった。ライオネルはジエメルドの騎士達に向き合う。
「アグレアス伯は王都に居るのだったな? 報せは送ったのか?」
「……それが、今残っている者は皆、ジエメルド騎士団でも末端の者ばかりなのです。独断で数名を報せには向かわせましたが、正式な伝令兵ではありません。指揮系統に従事していた上位の騎士達は殆どが……その……」
言い淀むジエメルドの騎士に、周囲の視線が集まる。
「どういうわけか、居なくなってしまったのです」
「居なくなった……? アグレアス伯に追従して王都へ向かったと?」
「いえ……、よくわからないのですが、王国騎士団がこの地を離れた頃から、一人ずつ、日を追うごとに姿が見えなくなりました」
「最初は、アグレアス閣下の命を受けて出立したか、あるいは何か事情があって離脱したのかと思われていたのですが、誰もその話を知らず、その上、馬がそのまま厩舎に残されて居る事が殆どで……妙なのです」
確かに言われてみれば、合流したジエメルドの騎士達は年若い者が多く、新兵に近いような者も混ざっていた。
「気付けば、状況を説明できる者も、指揮を出来る者も居なくなっていて、私達も、厳密には何が起こっているのかが全くわからないのです……話を聞こうにも、私達の上層にあたる者が誰も居ない」
「いつの間にかここに、あの結界と共に取り残されていたような、そんな状況です。この一か月ほどであっという間に……」
困惑と心労で、ジエメルドの騎士達は憔悴しきっていた。
話を聞きながら赤い結界の方角を確認していた傭兵が、立ち上がって声を上げた。
「ライオネル卿! 妙だ、結界の壁が明滅してる!」
全員が振り向けば、視界の先で赤い光の壁が、不規則にその光の強弱を繰り返していた。まるで燃え尽きる前の炎のようにも思えた。
やがて、土砂降りの雨の中で唐突に赤い光は消え失せ、視界に広がる森の黒い影だけが残った。
「まずいな……」
「おい、あの結界の中に不死魔獣が居るんだよな!?」
ライオネルとギルバートを筆頭に、その場の全員が立ち上がる。
「どうする?」
「この雨と夜陰の中で近寄るのはあまりに不利だ。何が起こっているのか、何が居るのか確認も正確に出来ていない。一旦、廃教会と砦を使って退避場所を確保しよう」
もしも、あの変異種の小型不死魔獣が混ざっているのなら、夜の闇の中で相手にするのは余計に不利だ。
だが距離から言えば、移動速度を考慮してもまだ襲撃されるまで時間はあるはずだ。
「領都の方はどうする!? まだ残ってる住民も居るんだろう。さっき聞いた話じゃ、住民を護れる兵力が残ってるかも怪しいんじゃないか?」
ギルバートが領都の方角を見ている。遠くに見えるジエメルド領の城下町は、その大きさからすれば随分と寂しいような光景だが、雨の視界でもいくつか灯りが見えた。
「そこは、我らの出番だな」
そう言って立ち上がり前に出たのは、西方大教会の司祭シドニーと、聖職者達だ。
「広域結界なら、我らの得意分野だ。任せなさい」
雨に濡れるのも構わずに、司祭と聖職者達は並び立ち、領都の方角を向くと中空に手を翳す。
暗い視界の中、空に浮かぶように女神を象徴するアイビーの蔦を描いて、光の曲線が大きく横に広がっていった。
「どのくらいもつ?」
「……まぁ、正直に言えば、これだけの広範囲ともなると、二、三日が限度だな」
ライオネルが尋ねれば、司祭シドニーは苦い笑みを浮かべた。
それを聞いて、ずっと黙っていたドルフがライオネル達に声を掛ける。
「ライオネル、ギルバート、儂が言うまでも無かろうが、無駄死には避けろ。掃討するつもりでおるのだろうが、何があるかわからん……」
沈黙が降りたのち、ドルフはにっと笑った。
「……というわけで、時間があるうちに腹ごしらえじゃな」
ドルフの後ろで、神妙な面持ちで静かに話を聞いていたフローラとバーバラが目を見開いた。二人は顔を見合わせた後で、すぐさま心得たとばかりに調理に取り掛かった。
悪天候の中の急な野営とあって、用意されたのは炙った塩漬け肉と、大麦と野菜を入れたスープ粥だが、腹を満たし士気を高めるごとく掻きこんで、それから分担を決めた。
朝を待って交代で睡眠を取りながら、夜半にはぽつりぽつりと近場に出現しだした中型の不死魔獣を、誘き寄せて各個撃破していく。
雨はあがらないまま、周囲が白んで朝を迎えた。
そうして視界に映るものを見て、誰もが言葉を失った。
昨晩まで赤い光の結界があった森の中に、赤黒い不気味な山のようなものが見えた。
地はぬかるんで行軍の歩みは阻害され、視界の赤い光の壁が大きくなり随分とはっきり見える頃には、日も沈みかけていた。
「例の結界には、明朝すぐにでも辿り着けるだろう、今のうちにいくつか状況を確認しておこう」
領都と結界のある地を結ぶちょうど中腹のあたりに古い教会と砦跡があった。屋根も落ち、壁は崩れ、中は荒らされたようにぼろぼろだ。領都のすぐそばにこれほど荒れた教会が吹き曝しで放置されているのが気に掛ったが、夜が迫る中での行軍はそれ以上は難しい。
そこを拠点に雨よけの天幕を張り、野営の支度をしながら、その傍らでライオネルが声を掛け皆が集まった。ライオネルはジエメルドの騎士達に向き合う。
「アグレアス伯は王都に居るのだったな? 報せは送ったのか?」
「……それが、今残っている者は皆、ジエメルド騎士団でも末端の者ばかりなのです。独断で数名を報せには向かわせましたが、正式な伝令兵ではありません。指揮系統に従事していた上位の騎士達は殆どが……その……」
言い淀むジエメルドの騎士に、周囲の視線が集まる。
「どういうわけか、居なくなってしまったのです」
「居なくなった……? アグレアス伯に追従して王都へ向かったと?」
「いえ……、よくわからないのですが、王国騎士団がこの地を離れた頃から、一人ずつ、日を追うごとに姿が見えなくなりました」
「最初は、アグレアス閣下の命を受けて出立したか、あるいは何か事情があって離脱したのかと思われていたのですが、誰もその話を知らず、その上、馬がそのまま厩舎に残されて居る事が殆どで……妙なのです」
確かに言われてみれば、合流したジエメルドの騎士達は年若い者が多く、新兵に近いような者も混ざっていた。
「気付けば、状況を説明できる者も、指揮を出来る者も居なくなっていて、私達も、厳密には何が起こっているのかが全くわからないのです……話を聞こうにも、私達の上層にあたる者が誰も居ない」
「いつの間にかここに、あの結界と共に取り残されていたような、そんな状況です。この一か月ほどであっという間に……」
困惑と心労で、ジエメルドの騎士達は憔悴しきっていた。
話を聞きながら赤い結界の方角を確認していた傭兵が、立ち上がって声を上げた。
「ライオネル卿! 妙だ、結界の壁が明滅してる!」
全員が振り向けば、視界の先で赤い光の壁が、不規則にその光の強弱を繰り返していた。まるで燃え尽きる前の炎のようにも思えた。
やがて、土砂降りの雨の中で唐突に赤い光は消え失せ、視界に広がる森の黒い影だけが残った。
「まずいな……」
「おい、あの結界の中に不死魔獣が居るんだよな!?」
ライオネルとギルバートを筆頭に、その場の全員が立ち上がる。
「どうする?」
「この雨と夜陰の中で近寄るのはあまりに不利だ。何が起こっているのか、何が居るのか確認も正確に出来ていない。一旦、廃教会と砦を使って退避場所を確保しよう」
もしも、あの変異種の小型不死魔獣が混ざっているのなら、夜の闇の中で相手にするのは余計に不利だ。
だが距離から言えば、移動速度を考慮してもまだ襲撃されるまで時間はあるはずだ。
「領都の方はどうする!? まだ残ってる住民も居るんだろう。さっき聞いた話じゃ、住民を護れる兵力が残ってるかも怪しいんじゃないか?」
ギルバートが領都の方角を見ている。遠くに見えるジエメルド領の城下町は、その大きさからすれば随分と寂しいような光景だが、雨の視界でもいくつか灯りが見えた。
「そこは、我らの出番だな」
そう言って立ち上がり前に出たのは、西方大教会の司祭シドニーと、聖職者達だ。
「広域結界なら、我らの得意分野だ。任せなさい」
雨に濡れるのも構わずに、司祭と聖職者達は並び立ち、領都の方角を向くと中空に手を翳す。
暗い視界の中、空に浮かぶように女神を象徴するアイビーの蔦を描いて、光の曲線が大きく横に広がっていった。
「どのくらいもつ?」
「……まぁ、正直に言えば、これだけの広範囲ともなると、二、三日が限度だな」
ライオネルが尋ねれば、司祭シドニーは苦い笑みを浮かべた。
それを聞いて、ずっと黙っていたドルフがライオネル達に声を掛ける。
「ライオネル、ギルバート、儂が言うまでも無かろうが、無駄死には避けろ。掃討するつもりでおるのだろうが、何があるかわからん……」
沈黙が降りたのち、ドルフはにっと笑った。
「……というわけで、時間があるうちに腹ごしらえじゃな」
ドルフの後ろで、神妙な面持ちで静かに話を聞いていたフローラとバーバラが目を見開いた。二人は顔を見合わせた後で、すぐさま心得たとばかりに調理に取り掛かった。
悪天候の中の急な野営とあって、用意されたのは炙った塩漬け肉と、大麦と野菜を入れたスープ粥だが、腹を満たし士気を高めるごとく掻きこんで、それから分担を決めた。
朝を待って交代で睡眠を取りながら、夜半にはぽつりぽつりと近場に出現しだした中型の不死魔獣を、誘き寄せて各個撃破していく。
雨はあがらないまま、周囲が白んで朝を迎えた。
そうして視界に映るものを見て、誰もが言葉を失った。
昨晩まで赤い光の結界があった森の中に、赤黒い不気味な山のようなものが見えた。
4,081
お気に入りに追加
10,169
あなたにおすすめの小説
愛されなかった公爵令嬢のやり直し
ましゅぺちーの
恋愛
オルレリアン王国の公爵令嬢セシリアは、誰からも愛されていなかった。
母は幼い頃に亡くなり、父である公爵には無視され、王宮の使用人達には憐れみの眼差しを向けられる。
婚約者であった王太子と結婚するが夫となった王太子には冷遇されていた。
そんなある日、セシリアは王太子が寵愛する愛妾を害したと疑われてしまう。
どうせ処刑されるならと、セシリアは王宮のバルコニーから身を投げる。
死ぬ寸前のセシリアは思う。
「一度でいいから誰かに愛されたかった。」と。
目が覚めた時、セシリアは12歳の頃に時間が巻き戻っていた。
セシリアは決意する。
「自分の幸せは自分でつかみ取る!」
幸せになるために奔走するセシリア。
だがそれと同時に父である公爵の、婚約者である王太子の、王太子の愛妾であった男爵令嬢の、驚くべき真実が次々と明らかになっていく。
小説家になろう様にも投稿しています。
タイトル変更しました!大幅改稿のため、一部非公開にしております。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。
お飾り王妃の愛と献身
石河 翠
恋愛
エスターは、お飾りの王妃だ。初夜どころか結婚式もない、王国存続の生贄のような結婚は、父親である宰相によって調えられた。国王は身分の低い平民に溺れ、公務を放棄している。
けれどエスターは白い結婚を隠しもせずに、王の代わりに執務を続けている。彼女にとって大切なものは国であり、夫の愛情など必要としていなかったのだ。
ところがある日、暗愚だが無害だった国王の独断により、隣国への侵攻が始まる。それをきっかけに国内では革命が起き……。
国のために恋を捨て、人生を捧げてきたヒロインと、王妃を密かに愛し、彼女を手に入れるために国を変えることを決意した一途なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:24963620)をお借りしております。
女性として見れない私は、もう不要な様です〜俺の事は忘れて幸せになって欲しい。と言われたのでそうする事にした結果〜
流雲青人
恋愛
子爵令嬢のプレセアは目の前に広がる光景に静かに涙を零した。
偶然にも居合わせてしまったのだ。
学園の裏庭で、婚約者がプレセアの友人へと告白している場面に。
そして後日、婚約者に呼び出され告げられた。
「君を女性として見ることが出来ない」
幼馴染であり、共に過ごして来た時間はとても長い。
その中でどうやら彼はプレセアを友人以上として見れなくなってしまったらしい。
「俺の事は忘れて幸せになって欲しい。君は幸せになるべき人だから」
大切な二人だからこそ、清く身を引いて、大好きな人と友人の恋を応援したい。
そう思っている筈なのに、恋心がその気持ちを邪魔してきて...。
※
ゆるふわ設定です。
完結しました。
恋人が聖女のものになりました
キムラましゅろう
恋愛
「どうして?あんなにお願いしたのに……」
聖騎士の叙任式で聖女の前に跪く恋人ライルの姿に愕然とする主人公ユラル。
それは彼が『聖女の騎士(もの)』になったという証でもあった。
聖女が持つその神聖力によって、徐々に聖女の虜となってゆくように定められた聖騎士たち。
多くの聖騎士達の妻が、恋人が、婚約者が自分を省みなくなった相手を想い、ハンカチを涙で濡らしてきたのだ。
ライルが聖女の騎士になってしまった以上、ユラルもその女性たちの仲間入りをする事となってしまうのか……?
慢性誤字脱字病患者が執筆するお話です。
従って誤字脱字が多く見られ、ご自身で脳内変換して頂く必要がございます。予めご了承下さいませ。
完全ご都合主義、ノーリアリティ、ノークオリティのお話となります。
菩薩の如き広いお心でお読みくださいませ。
小説家になろうさんでも投稿します。
彼女にも愛する人がいた
まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」
そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。
餓死だと? この王宮で?
彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。
俺の背中を嫌な汗が流れた。
では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…?
そんな馬鹿な…。信じられなかった。
だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。
「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。
彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。
俺はその報告に愕然とした。
【1/23取り下げ予定】あなたたちに捨てられた私はようやく幸せになれそうです
gacchi
恋愛
伯爵家の長女として生まれたアリアンヌは妹マーガレットが生まれたことで育児放棄され、伯父の公爵家の屋敷で暮らしていた。一緒に育った公爵令息リオネルと婚約の約束をしたが、父親にむりやり伯爵家に連れて帰られてしまう。しかも第二王子との婚約が決まったという。貴族令嬢として政略結婚を受け入れようと覚悟を決めるが、伯爵家にはアリアンヌの居場所はなく、婚約者の第二王子にもなぜか嫌われている。学園の二年目、婚約者や妹に虐げられながらも耐えていたが、ある日呼び出されて婚約破棄と伯爵家の籍から外されたことが告げられる。修道院に向かう前にリオ兄様にお別れするために公爵家を訪ねると…… 書籍化のため1/23に取り下げ予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる