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45.北の荒天①
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雨が降りしきる中を、5台の馬車と20頭の騎馬がジエメルド公爵領に向けて走っています。
私兵団員さんと聖職者様は半数がケルヴィム領に自衛のために残り、ライオネル様のご提案で、わたくし達ドルフさん一行と、傭兵の皆さん、聖職者様とで、ライオネル様指揮による義勇軍という体裁を取って向かう事になりました。
ジエメルド公爵家に無断で、負傷した騎士の方の証言だけを元に行動するので、万が一の時に領軍を出兵した事実が、領地間で政治的な問題になるのを防ぐための口実なのだそう。
そうして二日ほどで追加の準備を整えて、街を出ました。
戦い慣れた人達の、判断と行動の速さには驚いてしまいます。
実のところ、わたくしは足手纏いになるのを懸念して、ケルヴィム領の街で留守番する事も考えました。ですが行軍には非戦闘員が携わる仕事がとても多いと言われて、そのままドルフさん達とともに同行する事に。
言われてみれば確かに、野営の準備に、食事の用意や洗濯、防具の修繕、食糧の管理など、探せば探すほど、やれる事は思いのほかたくさんあります。
それならばと、何か一つでも役に立てる事があるのなら、今はギルバートさんや皆さんの傍に居たかったのも事実です。
馬に騎乗して移動している方々は、雨で濡れて身体を冷やしてしまうので、移動中はバーバラさんと交換用の簡易な外套を縫っています。
その視界の端では、ギルバートさんがまた何かを作っていました。
「ギルバート、今度は何作ってんだい?」
「今言ったら、フローラさんを驚かせられないだろう……!?」
バーバラさんがくすくすと笑っています。この馬車に同乗している聖職者様達まで楽しそう。
『深刻な状況であっても、笑って過ごすくらいでちょうどいい』というのがドルフさんとバーバラさんの方針なので、馬車の中はいつもこんな雰囲気です。
わたくしも、作業の合間に、つい自分の髪にある、いただいた髪飾りに触れてしまいます。胸元にあるブローチにも。
木目が模様のようになって美しい、繊細に彫られた花は、丁寧にやすり掛けされ、触り心地もとても良いのです。木の香りも、木地の温かさも、全てが愛おしく思えます。
そして何よりも、ギルバートさんが真剣な表情をして一生懸命に作っている姿をこうして知っているからでしょう。
それが嬉しくて、時間があると触れて眺めています。
そんな穏やかな時間も、数日後に流石にジエメルド領に入った頃には鳴りを潜めました。初めに辿り着いたのは、北部交易の中心地と呼ばれるほど大きな街なのに、寂れたかのように人が居ないのです。
「残ってる住民を探して話を聞いてみたが、やはり避難している者が後を絶たないようだな……」
情報を聞きに出ていた私兵団員さんが戻ってきました。
「そりゃあ、まぁ、あんなもんが見えちゃなぁ……」
ギルバートさんが呆気に取られたような声で呟きます。わたくしも、その場に居る全員も、同じ方角を見て沈黙しています。
ここからの距離はどのくらいなのかは定かではありません。ジエメルド領の領都がある方角の南側、森の中に、とても大きな赤い光の壁が見えるのです。その赤は、広がる風景の中には似つかわしくなくて、酷く不気味です。
「ありゃあ、魔術師の結界だな。聖職者の結界とは全くの別物だ」
「魔術師の……」
ドルフさんの言葉を聞いて、初めて目にするものに驚いていたら、バーバラさんが補足してくれます。
「前に、魔術師と魔法使いはちょっと違うって話しただろう? 魔術師は女神の加護じゃなくって、魔力を使って魔法を発現させるんだ」
それから、随行している西方大教会の司祭様──お名前をシドニー様と言います──が、更に説明してくれました。
「魔力ってのは、この世界の生き物が皆大なり小なり生まれつき持ってるもんだ。その中でも特に、獣が強大な魔力を持って変質したものを魔獣と呼び、人の場合は、魔法として使える者を魔術師と呼ぶ」
「魔術師は聖職者よりもずっと数が少ないからね、大抵は宮廷魔術師になるね」
「はは、魔法使いは、もっと少ないがな……!」
司祭シドニー様は、冗談めいた軽口を混ぜつつも、どこか浮かない顔をしていました。
「聖職者が、不死魔獣の生け捕りになぞ、協力するはずが無いと思っていたんだ。そうか、魔術師の結界を使ったのか……」
「ジエメルドはほんの百年前までは一国であったからな、仕える魔術師が残っていても不思議では無い」
ドルフさんも、どこか浮かない顔をしています。
「だが、人間の魔術師であれほど大きな結界を維持できるものか……? 人の身に宿る魔力には限度があると聞いているが」
疑問を口にしたライオネル様もまた、難しい表情をしています。
「魔術師は時々、人の道から外れた事をやらかす者が居るからな」
司祭シドニー様が寂しそうな顔で呟きました。
やがて先行していた私兵団員様と共に、ジエメルドの盾を持った騎士様が数名やって来ました。
「ああ、良かった……! ケルヴィムの街まで報せに戻っていては、時間が掛かり過ぎると懸念していました。皆さん来てくださったんですね! ……でもどうして?」
どこか憔悴しきったような表情で駆け寄ってきたのは、数日前にケルヴィム伯爵の命で伝令に来ていた私兵団員の方です。
ライオネル様が経緯を話すと、同行していたジエメルドの騎士の方々が、その場に跪きました。
「もはや、主君への忠誠と言っていられる状況では無くなりました。あの結界はもう限界です。お力をお貸しください……!」
必死さの滲む声、表情も疲れが見えます。
ライオネル様は険しい表情のまま力強く頷きます。そうして急ぎあの赤い結界を目指して、移動を始めました。
私兵団員さんと聖職者様は半数がケルヴィム領に自衛のために残り、ライオネル様のご提案で、わたくし達ドルフさん一行と、傭兵の皆さん、聖職者様とで、ライオネル様指揮による義勇軍という体裁を取って向かう事になりました。
ジエメルド公爵家に無断で、負傷した騎士の方の証言だけを元に行動するので、万が一の時に領軍を出兵した事実が、領地間で政治的な問題になるのを防ぐための口実なのだそう。
そうして二日ほどで追加の準備を整えて、街を出ました。
戦い慣れた人達の、判断と行動の速さには驚いてしまいます。
実のところ、わたくしは足手纏いになるのを懸念して、ケルヴィム領の街で留守番する事も考えました。ですが行軍には非戦闘員が携わる仕事がとても多いと言われて、そのままドルフさん達とともに同行する事に。
言われてみれば確かに、野営の準備に、食事の用意や洗濯、防具の修繕、食糧の管理など、探せば探すほど、やれる事は思いのほかたくさんあります。
それならばと、何か一つでも役に立てる事があるのなら、今はギルバートさんや皆さんの傍に居たかったのも事実です。
馬に騎乗して移動している方々は、雨で濡れて身体を冷やしてしまうので、移動中はバーバラさんと交換用の簡易な外套を縫っています。
その視界の端では、ギルバートさんがまた何かを作っていました。
「ギルバート、今度は何作ってんだい?」
「今言ったら、フローラさんを驚かせられないだろう……!?」
バーバラさんがくすくすと笑っています。この馬車に同乗している聖職者様達まで楽しそう。
『深刻な状況であっても、笑って過ごすくらいでちょうどいい』というのがドルフさんとバーバラさんの方針なので、馬車の中はいつもこんな雰囲気です。
わたくしも、作業の合間に、つい自分の髪にある、いただいた髪飾りに触れてしまいます。胸元にあるブローチにも。
木目が模様のようになって美しい、繊細に彫られた花は、丁寧にやすり掛けされ、触り心地もとても良いのです。木の香りも、木地の温かさも、全てが愛おしく思えます。
そして何よりも、ギルバートさんが真剣な表情をして一生懸命に作っている姿をこうして知っているからでしょう。
それが嬉しくて、時間があると触れて眺めています。
そんな穏やかな時間も、数日後に流石にジエメルド領に入った頃には鳴りを潜めました。初めに辿り着いたのは、北部交易の中心地と呼ばれるほど大きな街なのに、寂れたかのように人が居ないのです。
「残ってる住民を探して話を聞いてみたが、やはり避難している者が後を絶たないようだな……」
情報を聞きに出ていた私兵団員さんが戻ってきました。
「そりゃあ、まぁ、あんなもんが見えちゃなぁ……」
ギルバートさんが呆気に取られたような声で呟きます。わたくしも、その場に居る全員も、同じ方角を見て沈黙しています。
ここからの距離はどのくらいなのかは定かではありません。ジエメルド領の領都がある方角の南側、森の中に、とても大きな赤い光の壁が見えるのです。その赤は、広がる風景の中には似つかわしくなくて、酷く不気味です。
「ありゃあ、魔術師の結界だな。聖職者の結界とは全くの別物だ」
「魔術師の……」
ドルフさんの言葉を聞いて、初めて目にするものに驚いていたら、バーバラさんが補足してくれます。
「前に、魔術師と魔法使いはちょっと違うって話しただろう? 魔術師は女神の加護じゃなくって、魔力を使って魔法を発現させるんだ」
それから、随行している西方大教会の司祭様──お名前をシドニー様と言います──が、更に説明してくれました。
「魔力ってのは、この世界の生き物が皆大なり小なり生まれつき持ってるもんだ。その中でも特に、獣が強大な魔力を持って変質したものを魔獣と呼び、人の場合は、魔法として使える者を魔術師と呼ぶ」
「魔術師は聖職者よりもずっと数が少ないからね、大抵は宮廷魔術師になるね」
「はは、魔法使いは、もっと少ないがな……!」
司祭シドニー様は、冗談めいた軽口を混ぜつつも、どこか浮かない顔をしていました。
「聖職者が、不死魔獣の生け捕りになぞ、協力するはずが無いと思っていたんだ。そうか、魔術師の結界を使ったのか……」
「ジエメルドはほんの百年前までは一国であったからな、仕える魔術師が残っていても不思議では無い」
ドルフさんも、どこか浮かない顔をしています。
「だが、人間の魔術師であれほど大きな結界を維持できるものか……? 人の身に宿る魔力には限度があると聞いているが」
疑問を口にしたライオネル様もまた、難しい表情をしています。
「魔術師は時々、人の道から外れた事をやらかす者が居るからな」
司祭シドニー様が寂しそうな顔で呟きました。
やがて先行していた私兵団員様と共に、ジエメルドの盾を持った騎士様が数名やって来ました。
「ああ、良かった……! ケルヴィムの街まで報せに戻っていては、時間が掛かり過ぎると懸念していました。皆さん来てくださったんですね! ……でもどうして?」
どこか憔悴しきったような表情で駆け寄ってきたのは、数日前にケルヴィム伯爵の命で伝令に来ていた私兵団員の方です。
ライオネル様が経緯を話すと、同行していたジエメルドの騎士の方々が、その場に跪きました。
「もはや、主君への忠誠と言っていられる状況では無くなりました。あの結界はもう限界です。お力をお貸しください……!」
必死さの滲む声、表情も疲れが見えます。
ライオネル様は険しい表情のまま力強く頷きます。そうして急ぎあの赤い結界を目指して、移動を始めました。
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