短い夢物語

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繰り返される運命

一歩

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気付いたら寝ていたみたい。

執事が起こしてくれた。

ディナーの時間。

私は執事について行く。

いつも通りの豪華な食事が並んでいる。

メイドが座って待っていた。

私は席に座るとメイドは私に微笑んでくれた。


「お嬢様、これから私達がお父様とお母様のお代わりです。なので何かあったり、したい事があったらなんでも言ってください」


私はそんなメイドと執事の優しさに涙を流した。

もう泣くことを我慢する事が出来なかった。


「ほら、お嬢様。泣かないでください。お料理が冷めてしまいます」

「…ぅん」


私は小さく頷くと「いただきます」と言って食べる。

美味しかったし、暫く感じていた寂しさはどこかに行ってしまった。

食べた後のお風呂はメイドと一緒に入った。

少しだけお話した。

それからメイドと執事の名前も聞いた。

一緒にいたのに、名前すら知らなかった。

メイドの名前はヌエディトリア。

執事の名前はリュートリア。

二人とも兄妹らしい。

お互いよそよそしかったから兄妹なんて知らなかった。


「お嬢様、名前なんて聞いてどうされるんですか?」


ヌエディトリアは首を傾げて私に聞く。

私は微笑む。


「ヌエディトリア…長いからヌエディーちゃんね。私はメルティアだからメルティーって呼んで」

「…!はい!お嬢さ…メルティー様!」


私はフルフルと首を振った。

メイドはまた首を傾げた。


「様いらない。メルティーって呼び捨て」

「分かりました!メルティー。では私も呼び捨てで構いません」

「分かったヌエディー」


それは女の子同士みたいな会話だった。

すごく…嬉しくて温かかった。

その日はゆっくり眠れた。
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