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第十四話
しおりを挟む私はやまとに相談した。
するとやまとからは意外な返事が来た。
「りゅうとくん来月仮釈放らしいよ」
「えっ」
私は以前の生活が頭をよぎった。
「だかられいちゃんが待ってると思ってるんじゃないかな」
「それはやばいよね」
「うーん、どうだろ。俺にはなんとも」
私は竜也くんの事を知られたら何するか分からないと思い、りゅうととの関係が完全に終わってるのかを確認するまで竜也くんとは会わないし、連絡も控える事にした。竜也くんにもざっくりだが事情を説明した。
竜也くんはいい人で、分かった、待ってると言ってくれた。
案の定りゅうとが連絡してきたので、私はりゅうとの家に行った。
「れい!会いたかった!」
そう言って抱きついてきたりゅうと。
「おかえり」
一応言ってみた。
「ただいま!れい少し痩せた?」
嬉しそうに話すりゅうとを見て心が少し傷んだ。
「うん、最近バイトが忙しくて」
「そっか、れいももう中学生じゃないんだな」
何て言おう。いや、言えない、今は。
私は結局またりゅうとと暮らす羽目になった。
竜也くんにはバイトの時に状況を伝えていた。さすがに一緒に暮らしてるとは言えず、別れてくれるように説得してると言った。
しかし、事態は一変する。
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