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第十一話
しおりを挟む結局面会に行く事にした私は何を話せばいいのか。
警察署に行くこと自体初めてだったので緊張していたが、意外とあっさり面会する事が出来た。
りゅうとは謝っていた、何度も。そして俺が出てくるまで待っていてほしい、アパートはやまとに頼んで家賃を払い続けるからそこにいてほしいと。どうせ行く所もないし、私は分かったと言った。少年ではない為、りゅうとが行くのは刑務所だ。りゅうとは傷害の他にも前科が結構あるらしく当分は出てこれないらしい。
しかし、いざりゅうとの家で一人で過ごすと、とてつもなく虚しくなり、結局自分の家に帰る事にした。
それからは以前のように遊び回る事も減って平凡に暮らしていた。
そのうち中学も卒業し、高校には行かずに飲食店でバイトを始めた。
その頃からまたこうきとも連絡を取るようになり、久しぶりに遊ぶ事になった。
今度は2人でもいいと言っていたので2人で遊ぶ事に。
いざこうきと会うと、やっぱりタイプなのもあって、すぐ前のように好きな気持ちが蘇ってきた。
初めて2人で遊んだ日はカラオケに行った。すごく楽しくて、何故か帰りの車でキスをしてきた。こうきにどんな変化があったのかは知らないが私は嬉しかった。
その日から私の頭の中はこうきでいっぱいで、りゅうとの事などすぐに忘れていた。
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