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第十一章
カルファス・ヴ・リ・レアルタ-05
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そこで進化論について話を止めたのは、それが今回の主題である【魔導機】についてではないからだ。
「ゴルタナも、広義の意味合いで言えば魔導機よ。そしてゴルタナという兵器は『魔導機及び変形錬成システムを搭載した兵装』という規定が存在するの」
例えば、サーニス他、正規皇国軍人が主に使用する第三世代型ゴルタナは軽装であり速度を重視した設計である事から、その内部に搭載されている魔導機を小型化している結果、貯蔵できるマナの量が第二世代型よりも少なくなる。結果としてマナを装甲の外側に展開する防御兵装としての堅牢さは第二世代型の方が高いと言う。
ただその代わり、軽量化及び機動性を重視した事で取り回しが非常にしやすく、元々ゴルタナ同士の戦闘を鑑みていない現行型が、暴徒鎮圧等には重宝されているのだと言う。
「ついでに、シドニア兄さま専用のゴルタナは第二世代型ゴルタナの特性であった展開装甲並みの防御性能を誇る堅牢性を一部位にだけ展開する事で、堅牢さと速度を重視、その上でマナを攻撃に転用できる術式も搭載したわ。――結果としてシドニア兄さまは『このような象徴的な装備は嫌いだ』と言っていたけれど」
しかし性能としてはシドニアも認めているらしく、以前イルメールとリンナ宅で戦う事になった際は、そのゴルタナを展開していた事を思い出す。
「第四世代型ゴルタナは、ヤエさんから貰ったマジカリング・デバイスのデータを参考にしたものよ。状況に応じてマナの量を適切に管理できる状況判別機能を搭載し、結果として魔導機の貯蔵出来るサイズはそのままに堅牢性も上げられて、機動性も確保しやすい。
難点を上げるとすれば非展開時の形状がキューブ状から肥大化してしまった事だけれど、薄長い形状に出来たから、持ち運びにはさほど影響はないでしょう」
「ヤエって神さまの事だよね? クアンタが使ってる……その、マジカリング・デバイスっつーのは、どういう理屈で動いてんの?」
まぁアタシが聞いた所で理解できるかは謎だけど、と付け加えながらも、少し興味があるような顔で問うリンナに、アルハットは「どう説明したら良いかしら」と考えた。
「簡単に言えば、クアンタのマジカリング・デバイスもゴルタナと同じようなシステムね。ただ、ゴルタナそのものが装甲となり展開される変形錬成システムではなく、マジカリング・デバイス内部で設計される、使用者の身体機能に合わせて自動展開される魔術式身体補助システム。それに合わせ、クアンタの機能にも合わせて形態が変化する機能があるみたいなのだけれど、そこは詳しくは無いから詳細は伏せるわ」
「確かに、神さまは汎用性を重視したと言っていたような気もする」
随分と昔の事にも思える、まだ地球に居た時、菊谷ヤエからマジカリング・デバイスの試験を承った時の事だ。クアンタに感情が芽生える前の事で、懐かしさすら覚える程だ。
「だからマジカリング・デバイスはゴルタナの規定に当てはめる事が出来ないから、ゴルタナと同じ扱いではないの。近しい物、の扱いになるわね」
――そして、そこからは口にしないが、アルハットはだからこそ『4.5世代型をマジカリング・デバイスと同様の扱いにして、リンナやクアンタでも使用できるようにしている』のだろう。
「んで、クアンタはその第四世代型ゴルタナと、えーっと、4.5世代型の試験するんでしょ? それってサーニスさんとかじゃダメなの?」
「形状やシステムをマジカリング・デバイスに近しくしているから、クアンタが最適としただけよ。カルファス姉さまも『クアンタちゃんにやってほしいなぁ』と言っていたわ」
「私も特に異論はない」
クアンタの返答に、リンナはムゥと頬を膨らませる。
「アタシなんかが言うのもアレだけどさぁ、クアンタはちょっと、色んな人から良いように使われ過ぎ。アンタはアタシの弟子で、刀匠になりたいんでしょ? 少しは自分の事も考えなきゃダメなんだからね?」
リンナも、クアンタが現状刀匠の弟子として、刀の製造に注力できない現状を理解している。だがだからと言って、その間自分のしたい事を進めず、ただ他人に使われる事を受け入れるだけというのは宜しくないと考えるし、クアンタも頷く。
「分かっている。私の本懐はあくまで、お師匠の弟子という立場だけだ。実は災いの問題も、お師匠さえ絡んでなければ皇族だけで勝手にやってくれと考えている」
そこのスタンスは以前から変わっていない。
ただリンナが狙われる立場にあるだけだから、師匠であるリンナを守る為だけに、クアンタは行動しているに過ぎない。
「だが、お師匠を守るために、皇族との協力やゴルタナの開発、そして刀工鍛冶場の財務処理等を必要と判断したからこそ、そうして自分が使われることも良しとしたんだ。それを、誰でもないお師匠には、理解してほしい」
ふと、気付いた時には、クアンタの手がリンナの手に触れていた。
彼女自身、どうしてそう手を伸ばしたかも理解できていなかったが、しかしそうして触れたリンナの体温を感じて、肌から伝わる体温の熱以上に、何か意味の様な物を感じたからこそ、彼女は決して手を離さない。
「……ええ、クアンタを少し酷使しているとは、私もシドニア兄さまも、カルファス姉さまも理解しているわ。でも、その根底にはリンナという、一人の皇国民を守りたいという考えがあるのだという事を、リンナにも理解してほしいわ」
そうした二人の触れ合いを見て、少しだけ胸につっかえるモノを感じつつ、アルハットも彼女たちの手に、自分の手を重ねる。
そして、そう言って理解を求める、クアンタやアルハットの言葉が正しいと理解できたから、リンナは自分の発言を二人が鑑みてくれているんだと分かり、コクンと小さく頷いた。
「……うん、アタシもゴメン。二人が、というか皇族の人たちが考えなしって言ってるわけじゃないんだけど、アタシはクアンタの師匠だからさ、言わなきゃダメだなーってだけで……なんて言えばいいか、分かんないけど、クアンタにはアタシの事だけじゃなくて、自分の事をしっかり考えて欲しいなー、なんて思っただけなんだ」
「リンナは優しいわね」
「自慢のお師匠だ」
「も、もーっ、止めてってばホント!」
リンナに対する褒め言葉を、素直に受け入れる事が出来ない彼女が顔を真っ赤にして首をブンブンと振り、何か話題を逸らせないかと言わんばかりに「そういえば!」と声を上げる。
「その、これから向かうのってカルファス様の所なんでしょ? カルファス様って今何してんの?」
「ああ――多分だけれど、第四世代型ゴルタナの調整や研究をしていると思うわ。学校で」
『学校?』
クアンタとリンナの言葉が重なった。
「ええ、学校」
「しかしレアルタ皇国は民衆操作の為に教育統制を行っていると聞いているが」
「その通りだけれど、カルファス領だけは別なのよ。
――カルファス姉さまはね、私財を投じて、カルファス領に領営魔術学校を設立したの」
「ゴルタナも、広義の意味合いで言えば魔導機よ。そしてゴルタナという兵器は『魔導機及び変形錬成システムを搭載した兵装』という規定が存在するの」
例えば、サーニス他、正規皇国軍人が主に使用する第三世代型ゴルタナは軽装であり速度を重視した設計である事から、その内部に搭載されている魔導機を小型化している結果、貯蔵できるマナの量が第二世代型よりも少なくなる。結果としてマナを装甲の外側に展開する防御兵装としての堅牢さは第二世代型の方が高いと言う。
ただその代わり、軽量化及び機動性を重視した事で取り回しが非常にしやすく、元々ゴルタナ同士の戦闘を鑑みていない現行型が、暴徒鎮圧等には重宝されているのだと言う。
「ついでに、シドニア兄さま専用のゴルタナは第二世代型ゴルタナの特性であった展開装甲並みの防御性能を誇る堅牢性を一部位にだけ展開する事で、堅牢さと速度を重視、その上でマナを攻撃に転用できる術式も搭載したわ。――結果としてシドニア兄さまは『このような象徴的な装備は嫌いだ』と言っていたけれど」
しかし性能としてはシドニアも認めているらしく、以前イルメールとリンナ宅で戦う事になった際は、そのゴルタナを展開していた事を思い出す。
「第四世代型ゴルタナは、ヤエさんから貰ったマジカリング・デバイスのデータを参考にしたものよ。状況に応じてマナの量を適切に管理できる状況判別機能を搭載し、結果として魔導機の貯蔵出来るサイズはそのままに堅牢性も上げられて、機動性も確保しやすい。
難点を上げるとすれば非展開時の形状がキューブ状から肥大化してしまった事だけれど、薄長い形状に出来たから、持ち運びにはさほど影響はないでしょう」
「ヤエって神さまの事だよね? クアンタが使ってる……その、マジカリング・デバイスっつーのは、どういう理屈で動いてんの?」
まぁアタシが聞いた所で理解できるかは謎だけど、と付け加えながらも、少し興味があるような顔で問うリンナに、アルハットは「どう説明したら良いかしら」と考えた。
「簡単に言えば、クアンタのマジカリング・デバイスもゴルタナと同じようなシステムね。ただ、ゴルタナそのものが装甲となり展開される変形錬成システムではなく、マジカリング・デバイス内部で設計される、使用者の身体機能に合わせて自動展開される魔術式身体補助システム。それに合わせ、クアンタの機能にも合わせて形態が変化する機能があるみたいなのだけれど、そこは詳しくは無いから詳細は伏せるわ」
「確かに、神さまは汎用性を重視したと言っていたような気もする」
随分と昔の事にも思える、まだ地球に居た時、菊谷ヤエからマジカリング・デバイスの試験を承った時の事だ。クアンタに感情が芽生える前の事で、懐かしさすら覚える程だ。
「だからマジカリング・デバイスはゴルタナの規定に当てはめる事が出来ないから、ゴルタナと同じ扱いではないの。近しい物、の扱いになるわね」
――そして、そこからは口にしないが、アルハットはだからこそ『4.5世代型をマジカリング・デバイスと同様の扱いにして、リンナやクアンタでも使用できるようにしている』のだろう。
「んで、クアンタはその第四世代型ゴルタナと、えーっと、4.5世代型の試験するんでしょ? それってサーニスさんとかじゃダメなの?」
「形状やシステムをマジカリング・デバイスに近しくしているから、クアンタが最適としただけよ。カルファス姉さまも『クアンタちゃんにやってほしいなぁ』と言っていたわ」
「私も特に異論はない」
クアンタの返答に、リンナはムゥと頬を膨らませる。
「アタシなんかが言うのもアレだけどさぁ、クアンタはちょっと、色んな人から良いように使われ過ぎ。アンタはアタシの弟子で、刀匠になりたいんでしょ? 少しは自分の事も考えなきゃダメなんだからね?」
リンナも、クアンタが現状刀匠の弟子として、刀の製造に注力できない現状を理解している。だがだからと言って、その間自分のしたい事を進めず、ただ他人に使われる事を受け入れるだけというのは宜しくないと考えるし、クアンタも頷く。
「分かっている。私の本懐はあくまで、お師匠の弟子という立場だけだ。実は災いの問題も、お師匠さえ絡んでなければ皇族だけで勝手にやってくれと考えている」
そこのスタンスは以前から変わっていない。
ただリンナが狙われる立場にあるだけだから、師匠であるリンナを守る為だけに、クアンタは行動しているに過ぎない。
「だが、お師匠を守るために、皇族との協力やゴルタナの開発、そして刀工鍛冶場の財務処理等を必要と判断したからこそ、そうして自分が使われることも良しとしたんだ。それを、誰でもないお師匠には、理解してほしい」
ふと、気付いた時には、クアンタの手がリンナの手に触れていた。
彼女自身、どうしてそう手を伸ばしたかも理解できていなかったが、しかしそうして触れたリンナの体温を感じて、肌から伝わる体温の熱以上に、何か意味の様な物を感じたからこそ、彼女は決して手を離さない。
「……ええ、クアンタを少し酷使しているとは、私もシドニア兄さまも、カルファス姉さまも理解しているわ。でも、その根底にはリンナという、一人の皇国民を守りたいという考えがあるのだという事を、リンナにも理解してほしいわ」
そうした二人の触れ合いを見て、少しだけ胸につっかえるモノを感じつつ、アルハットも彼女たちの手に、自分の手を重ねる。
そして、そう言って理解を求める、クアンタやアルハットの言葉が正しいと理解できたから、リンナは自分の発言を二人が鑑みてくれているんだと分かり、コクンと小さく頷いた。
「……うん、アタシもゴメン。二人が、というか皇族の人たちが考えなしって言ってるわけじゃないんだけど、アタシはクアンタの師匠だからさ、言わなきゃダメだなーってだけで……なんて言えばいいか、分かんないけど、クアンタにはアタシの事だけじゃなくて、自分の事をしっかり考えて欲しいなー、なんて思っただけなんだ」
「リンナは優しいわね」
「自慢のお師匠だ」
「も、もーっ、止めてってばホント!」
リンナに対する褒め言葉を、素直に受け入れる事が出来ない彼女が顔を真っ赤にして首をブンブンと振り、何か話題を逸らせないかと言わんばかりに「そういえば!」と声を上げる。
「その、これから向かうのってカルファス様の所なんでしょ? カルファス様って今何してんの?」
「ああ――多分だけれど、第四世代型ゴルタナの調整や研究をしていると思うわ。学校で」
『学校?』
クアンタとリンナの言葉が重なった。
「ええ、学校」
「しかしレアルタ皇国は民衆操作の為に教育統制を行っていると聞いているが」
「その通りだけれど、カルファス領だけは別なのよ。
――カルファス姉さまはね、私財を投じて、カルファス領に領営魔術学校を設立したの」
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