君色

あんず

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とにかく。

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「「ただいま」」


リビングからパタパタと足音が聞こえる。



「お疲れ。姫、ノブ。

「お疲れ様。ミキちゃん、ノブ。」



「圭吾さん、コウ君
長い時間待たせちゃってゴメンなさい。

お陰様で郁弥の意識戻って話しも出来るようになりました。

心配かけてゴメンなさい……。」



「良かったな姫。  安心したな?

また元気になって一緒にライブ盛り上げていこうな?」



「圭吾さんありがとう。」




「ミキちゃん……大丈夫?疲れたんじゃない?」


「コウ君ありがとう。心配かけちゃったね。?
でもミキは大丈夫だよ。


コウ君……今日泊まってく?

明日、郁弥のトコ行くでしょ?」



「うん。     でも泊まっていいの?」


「圭吾さんと一緒にどうぞ?」


「姫、助かる。   
 明日、郁弥のトコ行きたいし。」



「ホントにありがとうございます。

今、着替え用意しますね。」


「さんきゅ」
「ありがとう」



「信夫、来てくれる?」

「ん。」


俺と美月は2階に上がった。

さっき来た時に使っていいと言われた美月の部屋……バタバタしてて入らなかった。

とっても広い。
カントリー調の家具が美月に似合ってる。


「信夫?」

「ああ   さっき入らなかったんだよ。」

「こっち来て……
ねぇ郁弥のトレーナーとハーフパンツで3人とも平気?
圭吾さんと信夫は小ちゃいかな?」

ウォークインクローゼットの中の服を広げて見せた。


「コウはイクと身長変わらないだろ?

平気だと思うよ?

俺と圭吾さんはどうだろ?」


トレーナーを当ててみた。
袖が短いけど平気かな?


「とりあえず、コレ持ってくね?

下着ってMサイズでいい?」


美月は新品のトランクスとボクサーパンツのパッケージを持ってきた。


「下、持ってこう。」


俺と美月で泊まる俺たちの着替えを抱えた。

ドアを開けて階段を降りる……


「美月?」


美月はまだ部屋の中にいるみたいだった。


「美月どうした?」


俺はもう一度美月の部屋に入った。


上目遣いで頬を膨らませて睨む美月……。

「どうした?」



「信夫……ズルイ。」



なんだ?

また出た!

可愛い生き物!

俺はドキドキしながらも平静を装った。



「美月、何がズルイの?」



まだ頬を膨らませてる。


「だって……
誰も僕の服……着れないんだもん。

僕だけ……小ちゃい……。」





護ってやるとかそう言う話しじゃなくて

とにかく

美月が

愛おしいと思った。





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