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シノ。
しおりを挟む今日は金曜で
アンとジンはアンジェリカの家に泊まる事になっている。
私達の住むアパートメントと違って、
アンジェリカの家は郊外の一戸建てで庭も広く、家庭菜園をしている。
アンとジンは家庭菜園のお手伝い要員として週末はアンジェリカの家で伸び伸びと育っている。
ロスで家庭菜園を体験できるなんて贅沢な暮らしをさせてもらって感謝しかない。
『友達を一人連れて帰る。
夕食は一人前追加で頼む。』
ケビンからのメッセージが届いた。
『了解です。』
直ぐに返信をした。
ケビンは週末に友人を招待する事があるので
夕食は人数を気にしない煮込み料理にしている。
今夜は
ビーフシチュー、温野菜のサラダ、バゲット。
デザートは得意のアップルパイのアイスクリーム添えだ。
「ただいま。」
「お邪魔します。」
玄関に行ってみるとケビンは綺麗な男の子を連れていた。
「ジャスミンこの子はシノだよ。」
「こんばんは。茉莉花です。」
私が名乗るとシノはパァっと笑顔を作った。
「茉莉花さん嬉しいです!
日本語話していいですか?」
随分と綺麗な顔だちだけど笑うとやっぱり日本人特有の可愛いらしさが見られた。
「どうぞ。」
リビングに案内してコーヒーを淹れた。
「ケビン、夕食セットするまでシノとコーヒー飲んでくつろいでてね。」
「ありがとうジャスミン。」
ビーフシチューを温めながらサラダを盛り付けた。
シノはストレートの黒髪を短めにカットしててとても好感の持てる高校生だ。
漆黒の瞳に凛々しい眉毛、日本人にしては鼻筋が通っていて綺麗な顔だちだ。
ケビンの言うサムライとは少し違う気がするけど『弓道』や『薙刀』がとても似合うと思った。
「シノ、ケビン ダイニングに来て。
夕食よ。」
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