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なんで?
しおりを挟む「それでね……
僕、郁弥の側にいられないの…」
ミキちゃんは言葉をつまらせながら話している。
少し身体が震えているように見えた。
なんで?
なんでイクが大変なのに側にいてあげないの?
「ミキちゃん何で?
イク、寂しがっちゃうよ?」
オレはきっと泣きそうな顔をしていたと思う。
オレがイクの隣りにいっちゃうよ?
離れなくなっちゃうよ?
…………
何よりミキちゃんを可愛がってるイクが
寂しがるトコ見たくないんだ……。
ミキちゃんはまだノブの胡座の上にちょこんと座って
後ろからノブに抱えられている。
振り向いてノブに何か言ってる?
今のこの二人をイクが、見たらきっと
あの綺麗な顔を歪ませるかもしれない…。
ミキちゃんはオレを真っ直ぐ見て話し出した。
「あのね……僕留学するの…
だから郁弥についててあげられないの……
コウ君……お願いできる?」
えっ?
留学って?
オレがイクの隣りにいるの?
でも
留学から帰ってきたら
イクの左手はまたきっとミキちゃんのだ。
…………
一度繋いだ手を離すなんてできない……。
「イクは?
ミキちゃんの恋人でしょ?」
オレはずっとずっとが聞きたくて聞けなかったコトを聞いた。
「コウ君?
郁弥は僕の叔父さんだよ?
恋人なんかじゃないよ?
あっキスとか?
あれは……僕とくうちゃんだってするし…
やっぱりずっと一緒に居るから仲良いもん。」
今日のミキちゃんはよく喋った。
ノブに抱えられているからか、
空センパイがいるからか、
ニコニコとよく喋った。
ミキちゃん分かってる?
一度口から出した言葉は
二度とのみこめないんだよ?
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