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第五章
第222話 教国への道中
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北門を出て、教国に向けて街道を目印に飛んでいるのですが、テラに街道にいる教会の方達を教えてもらいながら、悪い人をぐるぐるで気絶させ、奴隷の魔道具を嵌めて次の街や村についたら衛兵さんに悪さを申告して、捕まえてもらうように命令しておきました。
またアミーを、背負子に、テラはお姫様抱っこで、飛び上がりました。
「考えたわね、これで今回の事が教国に知られる事は無くなったも同然ね」
「そうじゃな。おっ、街が見えてきたぞ。ここの教会は調べんのか?」
「どうしましょう。一応見ておきましょうか」
「そうね、んん~、ここの教会は小さいみたいね、五人だけだし、麻薬は無いわ。それでも二人捕まっているし、やっておきましょう。ライ、あのとんがり屋根が教会よ。入門せずに直接行っちゃいましょう」
「うん。じゃあ屋根にある鐘のところから入れそうですね、それとも裏庭が良いかな?」
「裏庭じゃな。ほれ、鐘楼からじゃと梯子で下りねばならんのじゃ、面倒じゃろ?」
「ですね。じゃあ裏庭で決定」
僕達は教会の真上まで来て、スーッと降下して、裏庭に着地しました。
そこでは井戸から水を汲んでいるおじさんが驚いて、釣瓶を井戸の外に落としてしまいました。
「奴隷の一人よ助けてあげて。『手当て』持ちね」
「は~い。ぐるぐる~、ほいっと!」
驚いて固まっている内に、奴隷の腕輪を外してしまいました。
「こんにちは。もう奴隷の腕輪は外しましたので、大丈夫ですよ」
「へ? あっ、腕輪が無い! だが奴らに見付かればまたすぐに捕まってしまう!」
「それも大丈夫ですよ。今から衛兵さんのところに教会の人は行っちゃいますからね。ちょっとこの庭で待っていてください、すぐに五人、って教会の人は五人だけですか? 捕まっている人はもう一人いるのですよね?」
「あ、ああ。その人数で間違いない。捕まっているもう一人はそこを入ってすぐにいるはずだ。頼む、助けてくれ」
「はい。すぐですから待っていて下さいね」
僕はテラとアミーを下ろして、言われた入口から入りました。
入ってすぐのところに、料理をしているおじさんが一人、僕は早速奴隷の腕輪を外してしまいます。
「だ、誰だ! って奴隷の腕輪が無くなった!?」
「こんにちは。助けに来ましたので、とりあえず中庭にいてくれますか? 僕は教会の人をやっつけてきますから」
そう言いながらもうぐるぐるしているので、そろそろ気絶するところです。
「じゃ、じゃあ水を汲みに行ったアイツも自由になっているのか?」
「はい。外で待ってもらってます。だから安心して下さい。じゃあ僕はやっつけに行ってきますね」
まだよく飲み込めていないのかも知れませんが、先を急ぎましょう。
調理場から出るとそこは食堂で、誰もいません。
「五人とも一緒の場所にいるみたいですね」
「そうね、さっさと片付けて次に進みましょう。この街は小さいからすぐに終わりそうだけど、大きな街もあるでしょうしね、そうだ、後でナガトに教えてあげた方が良いんじゃない? きっと動いてくれるわよ」
「そうだね、きっと王様に言って、動いてくれるね。あっ、この部屋です。失礼しまーす」
「ん? なんじゃ、礼拝堂か」
「誰だ! なぜ奥から出てくるのだ!? 裏から入って来たのか? アイツら裏口の鍵は開けるなとあれほど言っておいたのだが。冒険者のようだが怪我の治療······ではなさそうだな」
「君達、次からは表から入るように。それで今日はなんの用かな? 回復魔法が必要なら銀貨一枚からです。持っているか······」
ドサッと一人目が気絶して倒れ。
「何っ!? おい、どうした! 助祭!」
「銀貨は持っていますけど怪我なんてしてませんよ。あなた達を懲らしめに来たのです。回復魔法や、手当てができる人を奴隷にしてるのを知っていますからねって」
ドサッドサッと次々に倒れ、全員気絶しちゃいました。すぐに奴隷の腕輪を嵌めて、いつも通り少しだけ魔力を戻し、衛兵さんのところに行ってもらいました。
この教会にもあった回復魔法の本を回収し、おじさん二人に渡して、僕達は一旦ナガトさんのところに行く事にしました。
ナガトさんの魔力を探して転移したのですが。
「くそっ! キリがないです! なんとか道を切り開いて逃げますよ!」
「無理です! 数が多すぎます! ファイアーボール!」
ナガト男爵さん達はゴブリンの群れに囲まれ、なんとか陣形を組んで身を守っているようですが、数が百匹近くいるようで、防戦一方のようです。
「ナガト男爵さん! ライです! 加勢しますよ! ぐるぐるー、ほいっと!」
「あっ! ライ殿! みんな、ライ殿が来てくれたならもう安心ですぞ! 私達は防御を固め······ってゴブリン達が倒れて······あはは。流石ですなライ殿、助かりました」
ゴブリンの魔力を一気に抜いて気絶させました。
「危ないところでしたね、皆さん怪我はありませんか?」
「はい。いやー、本当に助かりました。持ちこたえても後三十分は持たなかったでしょうな」
「でも良かったです。旅装束ですから領地に帰るところですか?」
話を聞きながら、兵士さん達の怪我を治していたのですが、話によると、王都勤めが決まったそうで、一度領地に戻るところだったみたいです。
そして、旅の途中で街道を走っているとゴブリンと遭遇し、倒していると徐々に数が増え、今の状況になったそうです。
そして、ムルムルにゴブリンを食べさせている間に教会の事を話すと。
「なんですと! そのような事が! 許せませんな! みんな聞いたな。王都に引き返しますよ!」
「なら送りましょうか? 僕は教国に急ごうと思っていますからついて行けませんが」
「助かります。では王都前に飛ばして下さい、すぐに王へ報告せねば!」
またアミーを、背負子に、テラはお姫様抱っこで、飛び上がりました。
「考えたわね、これで今回の事が教国に知られる事は無くなったも同然ね」
「そうじゃな。おっ、街が見えてきたぞ。ここの教会は調べんのか?」
「どうしましょう。一応見ておきましょうか」
「そうね、んん~、ここの教会は小さいみたいね、五人だけだし、麻薬は無いわ。それでも二人捕まっているし、やっておきましょう。ライ、あのとんがり屋根が教会よ。入門せずに直接行っちゃいましょう」
「うん。じゃあ屋根にある鐘のところから入れそうですね、それとも裏庭が良いかな?」
「裏庭じゃな。ほれ、鐘楼からじゃと梯子で下りねばならんのじゃ、面倒じゃろ?」
「ですね。じゃあ裏庭で決定」
僕達は教会の真上まで来て、スーッと降下して、裏庭に着地しました。
そこでは井戸から水を汲んでいるおじさんが驚いて、釣瓶を井戸の外に落としてしまいました。
「奴隷の一人よ助けてあげて。『手当て』持ちね」
「は~い。ぐるぐる~、ほいっと!」
驚いて固まっている内に、奴隷の腕輪を外してしまいました。
「こんにちは。もう奴隷の腕輪は外しましたので、大丈夫ですよ」
「へ? あっ、腕輪が無い! だが奴らに見付かればまたすぐに捕まってしまう!」
「それも大丈夫ですよ。今から衛兵さんのところに教会の人は行っちゃいますからね。ちょっとこの庭で待っていてください、すぐに五人、って教会の人は五人だけですか? 捕まっている人はもう一人いるのですよね?」
「あ、ああ。その人数で間違いない。捕まっているもう一人はそこを入ってすぐにいるはずだ。頼む、助けてくれ」
「はい。すぐですから待っていて下さいね」
僕はテラとアミーを下ろして、言われた入口から入りました。
入ってすぐのところに、料理をしているおじさんが一人、僕は早速奴隷の腕輪を外してしまいます。
「だ、誰だ! って奴隷の腕輪が無くなった!?」
「こんにちは。助けに来ましたので、とりあえず中庭にいてくれますか? 僕は教会の人をやっつけてきますから」
そう言いながらもうぐるぐるしているので、そろそろ気絶するところです。
「じゃ、じゃあ水を汲みに行ったアイツも自由になっているのか?」
「はい。外で待ってもらってます。だから安心して下さい。じゃあ僕はやっつけに行ってきますね」
まだよく飲み込めていないのかも知れませんが、先を急ぎましょう。
調理場から出るとそこは食堂で、誰もいません。
「五人とも一緒の場所にいるみたいですね」
「そうね、さっさと片付けて次に進みましょう。この街は小さいからすぐに終わりそうだけど、大きな街もあるでしょうしね、そうだ、後でナガトに教えてあげた方が良いんじゃない? きっと動いてくれるわよ」
「そうだね、きっと王様に言って、動いてくれるね。あっ、この部屋です。失礼しまーす」
「ん? なんじゃ、礼拝堂か」
「誰だ! なぜ奥から出てくるのだ!? 裏から入って来たのか? アイツら裏口の鍵は開けるなとあれほど言っておいたのだが。冒険者のようだが怪我の治療······ではなさそうだな」
「君達、次からは表から入るように。それで今日はなんの用かな? 回復魔法が必要なら銀貨一枚からです。持っているか······」
ドサッと一人目が気絶して倒れ。
「何っ!? おい、どうした! 助祭!」
「銀貨は持っていますけど怪我なんてしてませんよ。あなた達を懲らしめに来たのです。回復魔法や、手当てができる人を奴隷にしてるのを知っていますからねって」
ドサッドサッと次々に倒れ、全員気絶しちゃいました。すぐに奴隷の腕輪を嵌めて、いつも通り少しだけ魔力を戻し、衛兵さんのところに行ってもらいました。
この教会にもあった回復魔法の本を回収し、おじさん二人に渡して、僕達は一旦ナガトさんのところに行く事にしました。
ナガトさんの魔力を探して転移したのですが。
「くそっ! キリがないです! なんとか道を切り開いて逃げますよ!」
「無理です! 数が多すぎます! ファイアーボール!」
ナガト男爵さん達はゴブリンの群れに囲まれ、なんとか陣形を組んで身を守っているようですが、数が百匹近くいるようで、防戦一方のようです。
「ナガト男爵さん! ライです! 加勢しますよ! ぐるぐるー、ほいっと!」
「あっ! ライ殿! みんな、ライ殿が来てくれたならもう安心ですぞ! 私達は防御を固め······ってゴブリン達が倒れて······あはは。流石ですなライ殿、助かりました」
ゴブリンの魔力を一気に抜いて気絶させました。
「危ないところでしたね、皆さん怪我はありませんか?」
「はい。いやー、本当に助かりました。持ちこたえても後三十分は持たなかったでしょうな」
「でも良かったです。旅装束ですから領地に帰るところですか?」
話を聞きながら、兵士さん達の怪我を治していたのですが、話によると、王都勤めが決まったそうで、一度領地に戻るところだったみたいです。
そして、旅の途中で街道を走っているとゴブリンと遭遇し、倒していると徐々に数が増え、今の状況になったそうです。
そして、ムルムルにゴブリンを食べさせている間に教会の事を話すと。
「なんですと! そのような事が! 許せませんな! みんな聞いたな。王都に引き返しますよ!」
「なら送りましょうか? 僕は教国に急ごうと思っていますからついて行けませんが」
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