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第五章
第188話 賢者の弟子に
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外に出るとルミナ達がバーベキュー用の鉄板で、大量にお肉を焼いているのですが、集まっている人も沢山なので、追い付いてませんね。
「ほらね。ライ、コンロってもう無かった? 後十個くらいあっても良いわよね、この人数だと」
「はい、それにスープか何かあった方が良いかもしれませんね」
「ん~、もうお義父様の領地に送っても良いけど······マシュー達には良い迷惑だと思うけどね」
うん。ですがこの人数は僕達だけでは到底無理な気がします。
「思いきって、お屋敷に連れて行っちゃいましょうか。驚かせてしまいそうですけど」
「そうね、この肉と魚に集中している内が良いかもね、あっそうだ」
(一応。んん~! やっぱり何人も入り込んでるわよね、良い、私が言うヤツは悪者よ、気絶させて、孤児院に運んでもらいなさい。そうすれば後でやりやすいでしょ?)
(うん。お願いね)
それから僕はルミナのところにお肉を追加して、テラの言う通り人混みの中を歩き、次々と指差す悪者を気絶させて、孤児院に運んでもらいます。
(あそこの五人で終わりね、やっちゃって、もうカヤッツに送っちゃいましょう。三十人くらいでしょ?)
(そうだね、ぐるぐる~、ほいっと! ん~と、魔道具は持ってなさそうだね)
(そうね、スラムで生活しているくらいだからそんな余裕もないのかもね)
そして先に悪者はカヤッツに送って、焼き上がるのを並んで待ってる人達と一緒にお屋敷の庭に転移しました。
パッ
「気配がしたと思ったらまた······」
僕の後ろからマリーアの声が······。
「た、ただいまマリーア。えっと、色々とお仕事を探していたりしてる方達と、孤児の子達を連れてきたんだけど、マシューって忙しいかな? 後、アマンダも呼んで欲しいんだけど」
「バーベキューですか? 見たところスープか何かあった方が良さそうな方もいらっしゃいますし、パンもですね」
「う、うん。ごめんねマリーア」
「はい。それに仕事ですか、そちらも各村や街にも手配しておきます、ではマシュー達からお呼びいたしますね」
そう言ってマリーアはお屋敷に向かって歩き出すと、転移で消えました······。
「ねえ! マリーアが転移で消えたわよ! って言うより、ここに来たのも転移で来たわよね!?」
「う、うん。いつの間に覚えたんだろうね······」
するとマシューやメイドさん達が次々と転移で現れ、バーベキューコンロを収納から出し、料理を始めました。
「では、ライ坊っちゃんは、旅にお戻りになって構いませんので、······お土産楽しみにしてますね♪」
······また背後に現れた、笑顔のマリーアに驚きましたが。
「ライ。良いらしいから戻りましょうか······」
「うん。なんだかみんな凄く魔法が上手くなってるよね······なにがあったのか分かりませんが、好意に甘えて旅に戻りましょう。転移!」
パッ
「あっ、この港町の管理をする人がいなくなっちゃいましたけど、どうしましょう。カヤッツに資料ももらい忘れてしまいましたね」
人気の無くなったスラムに戻ってきたのですが、忘れ物ですね。
「そうね、······あっ、ライ、その子背負ったままじゃない!」
「あっ! あはは······、完全に忘れてましたね、ちょうど良いですし、カヤッツのところに行きましょうか」
「ふぁ~、あれ? ここどこ?」
「あっ、起きたんだね、良かった、今おろすから、よいしょ」
僕は女の子の体を固定していたロープを外して、足がつくようにしゃがみこんであげました。
「あっ、ありがとう、よいしょ、あっ、あなた私の火傷を治してくれたお兄さんよね?」
「はい。たぶんどこにも怪我は残ってないはずですよ。髪の毛は生えてくるまで我慢してもらわないといけませんが」
「そうね、女の子だから可哀想だけど、それは仕方ないわね、その帽子はしばらくかぶっていても良いからね」
「ありがとうございます。ところで、ここはスラムでしょうか?」
「そうですよ、ところで、いつあんなに火傷しちゃったの? あ、そうです。僕は冒険者のライで、こっちがテラ、そして肩の上がムルムルだよ」
「テラよ、ムルムルは私の騎獣なの凄く強いのよ」
「は、はぁ、私はノルン。火傷は何者かに、恐らくですが、バアル・ゼ・ブル侯爵の腹心グラシャ・ラ・ボラス男爵の仕業だと思うのですが、攫われた後、山小屋に閉じ込められ、そこで山小屋に火をつけられたのです」
「山ですか、ノルン、この辺りは平原続きで相当遠いところにしか山が無いのですが」
この港町から相当遠くに行かないと山がありませんし、どういう事なのでしょうか?
(テラ、ノルンって転移が使えるの?)
(そういう事ね、んん~、お義母様と同じ賢者の称号があるわね、たぶん命の危機に、覚醒したって所じゃない?)
(そうなんだ)
(だって、それ以外の魔法系は生活魔法しかないもの、変な称号もないし、お義母様に紹介すれば、将来強くなるかもね、まだ八歳だし、それでもメイドのスキルがあるからマリーアにも······紹介すれば良いかもね)
(おおー! 将来有望なんだね! マ、マリーアですね、仕方ありません、頼んでみましょう)
ノルンに聞けば、バアル侯爵さんのところで下働きの、メイド見習いとして、働いていたそうで、そこでグラシャ男爵に目を付けられて、嫌な事をされそうになった時、手を叩いてしまったそうです。
「その時はなんとか逃げて、そこのお仕事も辞めたのですが、冒険者として街中の依頼をしていた時見付かって捕まり、その後はあの状態でした」
「分かりました。では、家で見習いとして働きませんか?」
「え? も、もしかして、貴族の?」
「そうですね、まあ行ってからにしましょうか、転移!」
パッ
困惑しているノルンを連れて、またお屋敷に戻り、マリーアと母さんにお願いすることにしました。
「ほらね。ライ、コンロってもう無かった? 後十個くらいあっても良いわよね、この人数だと」
「はい、それにスープか何かあった方が良いかもしれませんね」
「ん~、もうお義父様の領地に送っても良いけど······マシュー達には良い迷惑だと思うけどね」
うん。ですがこの人数は僕達だけでは到底無理な気がします。
「思いきって、お屋敷に連れて行っちゃいましょうか。驚かせてしまいそうですけど」
「そうね、この肉と魚に集中している内が良いかもね、あっそうだ」
(一応。んん~! やっぱり何人も入り込んでるわよね、良い、私が言うヤツは悪者よ、気絶させて、孤児院に運んでもらいなさい。そうすれば後でやりやすいでしょ?)
(うん。お願いね)
それから僕はルミナのところにお肉を追加して、テラの言う通り人混みの中を歩き、次々と指差す悪者を気絶させて、孤児院に運んでもらいます。
(あそこの五人で終わりね、やっちゃって、もうカヤッツに送っちゃいましょう。三十人くらいでしょ?)
(そうだね、ぐるぐる~、ほいっと! ん~と、魔道具は持ってなさそうだね)
(そうね、スラムで生活しているくらいだからそんな余裕もないのかもね)
そして先に悪者はカヤッツに送って、焼き上がるのを並んで待ってる人達と一緒にお屋敷の庭に転移しました。
パッ
「気配がしたと思ったらまた······」
僕の後ろからマリーアの声が······。
「た、ただいまマリーア。えっと、色々とお仕事を探していたりしてる方達と、孤児の子達を連れてきたんだけど、マシューって忙しいかな? 後、アマンダも呼んで欲しいんだけど」
「バーベキューですか? 見たところスープか何かあった方が良さそうな方もいらっしゃいますし、パンもですね」
「う、うん。ごめんねマリーア」
「はい。それに仕事ですか、そちらも各村や街にも手配しておきます、ではマシュー達からお呼びいたしますね」
そう言ってマリーアはお屋敷に向かって歩き出すと、転移で消えました······。
「ねえ! マリーアが転移で消えたわよ! って言うより、ここに来たのも転移で来たわよね!?」
「う、うん。いつの間に覚えたんだろうね······」
するとマシューやメイドさん達が次々と転移で現れ、バーベキューコンロを収納から出し、料理を始めました。
「では、ライ坊っちゃんは、旅にお戻りになって構いませんので、······お土産楽しみにしてますね♪」
······また背後に現れた、笑顔のマリーアに驚きましたが。
「ライ。良いらしいから戻りましょうか······」
「うん。なんだかみんな凄く魔法が上手くなってるよね······なにがあったのか分かりませんが、好意に甘えて旅に戻りましょう。転移!」
パッ
「あっ、この港町の管理をする人がいなくなっちゃいましたけど、どうしましょう。カヤッツに資料ももらい忘れてしまいましたね」
人気の無くなったスラムに戻ってきたのですが、忘れ物ですね。
「そうね、······あっ、ライ、その子背負ったままじゃない!」
「あっ! あはは······、完全に忘れてましたね、ちょうど良いですし、カヤッツのところに行きましょうか」
「ふぁ~、あれ? ここどこ?」
「あっ、起きたんだね、良かった、今おろすから、よいしょ」
僕は女の子の体を固定していたロープを外して、足がつくようにしゃがみこんであげました。
「あっ、ありがとう、よいしょ、あっ、あなた私の火傷を治してくれたお兄さんよね?」
「はい。たぶんどこにも怪我は残ってないはずですよ。髪の毛は生えてくるまで我慢してもらわないといけませんが」
「そうね、女の子だから可哀想だけど、それは仕方ないわね、その帽子はしばらくかぶっていても良いからね」
「ありがとうございます。ところで、ここはスラムでしょうか?」
「そうですよ、ところで、いつあんなに火傷しちゃったの? あ、そうです。僕は冒険者のライで、こっちがテラ、そして肩の上がムルムルだよ」
「テラよ、ムルムルは私の騎獣なの凄く強いのよ」
「は、はぁ、私はノルン。火傷は何者かに、恐らくですが、バアル・ゼ・ブル侯爵の腹心グラシャ・ラ・ボラス男爵の仕業だと思うのですが、攫われた後、山小屋に閉じ込められ、そこで山小屋に火をつけられたのです」
「山ですか、ノルン、この辺りは平原続きで相当遠いところにしか山が無いのですが」
この港町から相当遠くに行かないと山がありませんし、どういう事なのでしょうか?
(テラ、ノルンって転移が使えるの?)
(そういう事ね、んん~、お義母様と同じ賢者の称号があるわね、たぶん命の危機に、覚醒したって所じゃない?)
(そうなんだ)
(だって、それ以外の魔法系は生活魔法しかないもの、変な称号もないし、お義母様に紹介すれば、将来強くなるかもね、まだ八歳だし、それでもメイドのスキルがあるからマリーアにも······紹介すれば良いかもね)
(おおー! 将来有望なんだね! マ、マリーアですね、仕方ありません、頼んでみましょう)
ノルンに聞けば、バアル侯爵さんのところで下働きの、メイド見習いとして、働いていたそうで、そこでグラシャ男爵に目を付けられて、嫌な事をされそうになった時、手を叩いてしまったそうです。
「その時はなんとか逃げて、そこのお仕事も辞めたのですが、冒険者として街中の依頼をしていた時見付かって捕まり、その後はあの状態でした」
「分かりました。では、家で見習いとして働きませんか?」
「え? も、もしかして、貴族の?」
「そうですね、まあ行ってからにしましょうか、転移!」
パッ
困惑しているノルンを連れて、またお屋敷に戻り、マリーアと母さんにお願いすることにしました。
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