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コン編

影もどき

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「なぁ照黄、あれからオーブ・レアについてちょこちょこ調べてわかったことがあんだよ」「お!サンキューマスター!」
「こいつがマスターってやつか」
「うぇ?なんだよそいつ」
「え?マスター、コンが見えんのか?」
「見えないも何も、いるから」
「え?コンどゆこと?」「どゆことって?」「お前幽霊だろ??」
「あ…ちょーっと用事思い出したから」
「?なんなんだよあいつ」
「誰だよさっきの?」「自殺しようとしてたところを俺が助けようとしたんだけどさ、結局死にそうになっちゃったからソウルイートして…」「自殺…?」「マスター?」「あぁいや何でもない。さぁ、報告を始めよう」

「まず、感情の変化のことだが、その人のことを思うと一番強く現れる喜怒哀楽の感情がそれぞれの人物に当てはまってる。怒は翔也、哀は金充。
 で、楽は何もない、一人のお前。ただ、感情を複数同時に使うときは楽が必要になる。だからその分それぞれの能力も落ちる。あと、複数とはいえど、楽を合わせて3つずつしか感情は同時に宿せない。わかったか?」
「えーと、なんとなく」
「おっけーだ。で、ついでに教えときたいんだが、シークレットの特徴でもうちょっとわかったことがあるんだ。
 まず、シークレットは概念や生物には存在しない可能性が高いことがわかった。
 そして、人語を話せる存在は強力な力を使えるようになっている。おーけー?」
「おーけー。で、気になってたんだけど、コンって何者?」

「コンって…あぁあいつか。あいつは、もとから生きてる訳じゃないんだよ」「は?」
「えーとな?あいつは完全に魂だけで出来てる。しかも絶対もとからだ。接触も出来るだろうし働いていてもおかしくないくらいだ」「つまり?」
「あいつは簡単に言うと、シークレットもどきなんだよ」「は?」
「キングが分裂したときにシークレットとして生まれても、その後色々あって人間でもシークレットでもない、魂だけの存在になることがあるんだよ。極稀にだけどな」
「それが…コン?」「あぁ」
「わかった。マスターサンキュ!また!」
「あぁ。はぁ…めんどくさいことになったぞ…」

「おい!コン!」
「なんでここがわかったんだよ」
「俺はお前の魂を取り込んでんだぞ!?」
「なるほどそれでか。俺のことは聞いたか?」
「あぁ聞いたさ。なんだったんだよあれ」
「この状態だと、飯も食わなくていいし、あんま寝なくてもいいし、あんま疲れないし、だけど就職とかもできねぇだろ?だから…暇つぶし?あれで『生きてましたー』とかやってたら面白いかなーって」
「なるほど、それで魂を取り込んだはずなのに喜だと透明化だったのか」
「でも、もうバレたからな…この関係はおしまいかもな!」
「何いってんだよ!?」
「お前だって…もう気づいてんだろ?」
「何が?」「嘘だろ…お前…だって…シークレットに…」
「?俺はもとからオーブ・シークレット・レアだぞ」「だ…だめだ…ほんとに気づいてないのか」
「よくわかんねぇけど…よくわかんねぇからわかるまで一緒に戦ってくれよ!呪っててくれよ!」
「いやでもなぁ…お前が気づけるように、俺も戦わなくちゃならねぇんだよ」
「コン!」「わりぃな、照黄。
 シークレット!」

シークレット・シークレット・レア
攻撃力10 防御力5 俊敏性8
影のシークレット。
概念のシークレットであるがゆえに、負荷に耐えきれずすぐにシークレットもどきになってしまった。
影の世界と現実世界を行き来する。現実世界では影の部分だけ、影の世界では日の当たっているところの中だけにしか入れず、戦闘中は相手にもそのルールを有効とさせることもできる。

「コン!どういうことだよ!」
「はは、さすが概念。強いからか人に似た形だし、人語分かるし。じゃあ…やろうぜ」「やめろよ!そんなの!絶対に止めて見せる…
 チェンジ!シークレットぉぉぉぉぉ!」
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