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幼少期編

裏切り

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あの日も、いつも通りだった


ーーーーーーーーーーーーーーーー

「ねぇねぇ!ちょっと話いい?」

「え?ここじゃだめなの?」

「うん、ごめんね!後で屋上来てくれない?」

「分かった」

なんだろう?楓が話なんて

まぁ、いっか、これが書き終わったら行こう


ーーーーーーーーーーーーーーーー

「楓~、来たよ」

「恵実、良かった!来ないかと思ったよぉ~」

「ごめんって!」

「はいはい、じゃ、ちょっとこっち来て~」

「わかった、で、話って?」

「それがね…」

その瞬間、楓の雰囲気が変わった

ピンッと空気が張り詰める

「か、楓?」

「ねぇ、恵実、私、高梨くんが好きなの」

俯いたまま彼女は言う

「う、うん、知ってるよ?」

「私、高梨くんに告白したの」

「えっ」

これは初耳だ、告白する時は言うねって言ってたのに

「そしたらなんて言われたと思う?「あれ?君誰だっけ?あぁ、恵実ちゃんの近くにいる子」だって」

「そ、それは…」

「酷いよね?同じクラスだよ?ずっと近くに居たんだよ?アピール頑張ったんだよ?」

「か、かえ「酷いよね?ねぇ?」

私の声を遮って彼女は続ける

「酷い、酷いよ!最低だよ!私、到底納得できない!」

「楓…」

「…それで、それでね?私考えたんだ、恵実がいるからダメなんだって、恵実がいるから、私が見て貰えないんだって、見ればわかるもん、彼、貴方に気があるって、そしたら…貴方が居なくなれば、私が見て貰えるよね?」

「え?」

何を言っているの?私は楓や友達が居れば満足なのに、高梨くんなんてなんでもないのに

…親友だと、思ってたのに

私を裏切るの?

ドンッ

「ッ!」

屋上の上から思いっきり突き落とされる

あぁ、最初からこれを狙っていたのか、と、どこか冷静に思う

「さよなら、恵実…私の犠牲になって?」

そういって彼女はニッコリと笑う

…私は、信じてたのに


そうして私は、1番信頼していた、1番大好きだった、楓に殺された



ーーーーーーーーーーーーーーーー


「きゃぁぁぁぁあ!」

「おい!何が起こってやがる!」

…悲しい

やりきれない

「分かりません!恐らく、魔力暴走です!」

前世なんて思い出すんじゃなかった

「どうにかできねぇのか!?いっその事気絶させたりして…」

男2人とジュリーが何が騒いでる

「いやぁ!竜巻が起こってるぅ!」

ジュリー…今世も前世も、恋愛関係はホント最悪

恋は、人を狂わせる

恋がなければ、もう少しマシな人生送れたかもしれないのに

「だめです!彼女は『花嫁』ですから、傷でも付けたら大変です!」

花嫁?なにそれ、私、まだ巻き込まれなきゃいけないの?

そんなの…そんなの…

絶対いや!

「なっやばい!騎士団だ!逃げろー!」

遠くで男の声が聞こえる中、私は気絶した

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