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友達

楽しい帰り道

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 あそこで炭酸飲もう、と言い俺と涙は近くの公園でこの「ビック&クールサイダー」を飲むことにした。

「けど、本当。自動販売機にこんなにデカイ飲み物売ってるなんてびっくりしたよ。」
「まぁ、あそこらへんの自動販売機限定飲料だから。」
「そうなのかぁ~。うんじゃ、早速…………」

 真尋はビック&クールサイダーの蓋を開けた。すると勢い良く白い泡が真尋の手の甲に溢れ出した。

「うわっ!?あー、やっちゃったよ~。凄い濡れた~」
「あれ?言ってなかったっけ?そのサイダー取るとき強引取らなきゃ取れないし、その反動で勢い良く振ったみたいになるから、泡が出るんだよ。」
「マジかよっ!?あー、しくった~。」
「まぁ、明け方にはコツがいるからね。」

 涙はペットボトルの蓋を少し開け、そのあと蓋を取った。すると、炭酸から空気が抜けたのか泡は出てこなかった。

「おおー。その手を使えば良かった~。」
「ごめんね、言ってなくて。公園のトイレ近くに水道があるから洗って来よう。」

 公園のトイレの近くに行くと、少し錆び付いた水飲み場があった。蛇口を少し強く捻るとちゃんと出る。子供にはちょっとキツイ気がするが…………

「ハンカチ貸そうか?」
「お!サンキューっ!ありがと~」

 涙にハンカチを借りた。………少しパサついている。長年使っているハンカチなのだろう。刺繍を付いている。うーん、紫陽花?みたいな形だ。

「このハンカチ洗って返すよ!」
「え?い、良いよ。迷惑だし…………」
「これは、俺のお節介!だから良いだろ?」
「…………」

 涙は困った顔をしていた。そこまで大切なハンカチを借りてしまったのだろうか?

「ちゃんと、返す?」
「そりゃ、そうだろ。普通返さない奴いるか?」
「…………なら、お願いします。」
「はいよっ!」

ーこれでまた、会える口実が出来たな!………?何嬉しがったんだ?うーん、まぁ、良いかっ!

 のんきに考えている真尋。それが恋心だと気づくのはもう少し先の事……………





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